ベルセルク

三浦建太郎/著

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神の御業を目撃せずにいられない…!「大ベルセルク展~三浦建太郎 画業32年の軌跡~」に行ってきました

いよいよ開幕しましたね…超巨編『ベルセルク』の大規模な原画展「大ベルセルク展~三浦建太郎 画業32年の軌跡~」が!!2021年9月10日から23日までの2週間、東京・池袋のサンシャインシティ展示ホールAにて開催です!

ベルセルク』ガチ勢の私、初日の初回予約枠の抽選が当たったので行ってきました!(写真はすべて、筆者撮影)

不朽の名作『ベルセルク』とは

1989年から白泉社「ヤングアニマル」で月イチ連載されていた、超巨編ダークファンタジー、『ベルセルク』。身長を超えるほどの巨大な剣を背負い、たったひとりで異形の者「使徒」を倒し続ける男・ガッツ。その「狂戦士(=ベルセルク)」とも表されるほどの戦いぶりの背景には、一体何が潜んでいるのか…?圧倒的画力で描かれる壮大な世界観と魅力的な人物描写、漫画界に燦然と輝く傑作中の傑作です。

30年以上の月日で描かれたすべてのページが、芸術品と言っても過言ではないこの作品。その中から、300点以上の原画とイラストを、今回の展示会で目にすることができるのです。

「大ベルセルク展」の展示の中身は…!?

エントランス

まずは、この原画展のために描き下ろされたという、大迫力のガッツがお出迎えしてくれます。

さらに、あまりに巨大で「鉄塊」とまで表現されるガッツの大剣や義手、対して繊細で美しいグリフィスの甲冑が展示されており、いきなり世界観にどっぷり入り込むことができます。

このように、展示会のあちこちに、精巧なフィギュアや造形物が展示。原画は撮影禁止ですが、造形物はほぼ撮影OKですので、あの世界観を持ち帰ることができます。

『ベルセルク』という壮大な歴史書を原画で紐解く

原画やイラストは、単行本のストーリー進行とは違う形で展示されています。単行本1〜3巻の「黒い剣士」編は、すでにとんでもない過去を背負って戦い続けるガッツが描かれています。

しかし今回の展示では、『ベルセルク』を壮大な歴史絵巻、「年代記」とし、時系列に合わせて展示が進んでいきます。

最初は「前史」からスタート。ガッツの衝撃的な誕生シーン、幼少時代、そして鷹の団やグリフィスとの出会いと続きます。そして、「Diary of Hawk Soldiers」と題されたコーナーへ。鷹の団の面々の、1ショットの美しいカラー原画やモノクロイラストが展示されています。まさに、ガッツやグリフィスの黄金時代…!

『ベルセルク』ファンなら、鷹の団のメンバーとの邂逅に涙ぐむ人もいるかもしれません。だって、これから訪れる悲劇を知っているから……

「蝕」。あの悲劇的空間を目撃せよ!

少しずつ歯車が狂ってしまったガッツとグリフィス、そして鷹の団。そんな彼らに訪れたとんでもない展開、「」。さっきまで笑顔だった、幸せそうだった鷹の団の面々に訪れた悪夢。原画で見るとその迫力は桁違いです。

さらに、「蝕」を再現した大型セットも登場!沢山の苦しむ顔、そんな顔に覆い尽くされた巨大な手、その指先で笑うゴッド・ハンド…あの恐怖をリアルに感じることができる、ものすごい空間となっています。

蝕以降も、展示は時系列に進みます。そう、単行本1巻の懐かしいシーンが登場。そして、ガッツが新たな仲間を得て旅を続ける様子が、惜しげもなく展開されていきます。アナログ作画から、鉛筆での作画を経てデジタルに移行する様子なども、きっちり見て取ることができ、三浦先生の時代への適応の凄さも含め、楽しむことができる展示となっています。

ほぼ等身大の巨大ゾッドの迫力がヤバい!

100年近く圧倒的な強さを戦場で見せ続けていることから、「不死者(ノスフェラトゥ)」という異名を持つゾッド。もちろん、人の姿をした異形の者、使徒です。そんなゾッドの本当の姿は、コウモリの羽を生やした巨大な猛牛。そんな恐ろしいゾッドを、ほぼ等身大で再現した「巨大ゾッド像」が展示されているんです!なんと、クラウドファンディングで実現したものなのだとか。私も出資したかった…!!

これが、対決時にガッツが見た景色ってことですよね…?切り込んで行けるなんて、やっぱりガッツ、狂戦士…!!

実はこの展示会は、1年以上の延期を経て実現!

本来、この「大ベルセルク展」は、当初、2020年1月30日〜2月15日に開催される予定でした。先生ご自身も、かなり楽しみにされているコメントもされていたのですが、新型コロナウィルスの影響で、一旦延期となり、発売されていたチケットもすべて払い戻しに…

そして、2021年5月に、三浦建太郎先生が急逝されます。

展示会では、そんな三浦先生の、前回の展示会の前に撮影されたインタビュー映像を見ることができます。そこでは、30年来のファンの方へのメッセージ、新しいファンの方へのメッセージを始め、この展示会への意気込み、実物大のゾッドを見た感想、そして、ストーリーは今、三合目から四合目であるということが語られています。その笑顔のインタビューを拝見すると、本当にこの原画展をみんなが感嘆しながら楽しむ様子を届けたかったな…と、ファンとして目頭が熱くなってしまいました。

そんなファンの気持ちを汲んでくださり、三浦先生にメッセージカードを書くコーナーも。初日の朝一番の回にも関わらず、すでに沢山のメッセージカードが、専用コーナーにぶら下げられていました。

グッズのクオリティもいちいち凄い!!

「大ベルセルク展」、グッズもとっても豊富です。個人的に一番感動したのは、今の今まで見て大感動した原画やイラストのレプリカを、なんと1000円台からゲットすることができること…!

そして、とんでもなく豪華な公式イラストレーションブック「THE ARTWORK OF BERSERK」。まさかのたった3850円…は、白泉社さん、いいんですか!?8000円でもみんな買いますよ!?!?

原画展では、40巻分のカバーイラストも展示されていてうっとりしたので、ついついこんなTシャツも買ってしまいました。そして着ながらこの記事を書いております。

ぐ…もうちょっと買ってくれば良かった…早くも後悔しております。

大阪での巡回展も開催決定!!

この「大ベルセルク展」のチケットは、こちらのサイトで発売中!

また、当日券販売コーナーもありましたので、突然池袋を通りかかった時にも入れるかもしれません。ただ、こんなご時世ですので、必ず公式Twitterをチェックしてから足を運んでみて下さい!

また、2021年12月11日(土)から2022年1月30日(日)まで、大阪・ひらかたパークでも開催予定とのこと。このご時世、状況はいろいろ変わると思いますので、最新情報のチェックをお忘れなく!

どうか、全国規模の巡回展となり、ひとりでも多くの人が、三浦先生の神の御業を間近に感じられますように…!

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