ボーダレスネーム

谷中分室 / 著

『ボーダレスネーム』夢に向かって一直線に進まない!?新しい時代のお仕事マンガ!

谷中分室先生の初の単行本である『ボーダレスネーム』第1巻が2021年8月4日に発売されました!

アラサーで中堅どころとして会社勤めをこなす主人公が、マンガという夢を追いながらも、仕事にも奔走する夢追いお仕事マンガです!

31歳広告代理店ディレクターがマンガという夢を再発見!

主人公の片山津 亜生(かたやまづ あお)は31歳。広告代理店でアートディレクターとして働いています。彼女のポリシーは上手くやること今の仕事をいい加減にやっているつもりはないけれど、強いやりがいや、熱い情熱を持って仕事に向きあっているわけではありませんでした。

しかし週刊マンガ誌の編集者といっしょに仕事をすることで、少しずつ彼女の気持ちは変わっていきます。その編集者はもともとは文芸の編集がやりたくて出版社に入り、マンガは実は苦手でした。でも苦しくても絶対にあきらめない作家の方々や、マンガの主人公たちに触れるうちにその面白さに気がつき、マンガが新しい夢になったと真摯に語ります。

編集者のまっすぐな気持ちに当てられ、その夢にふさわしい仕事でこたえなくては、と彼女は奮起します。そして同時に、自分が過去にマンガ家になるという夢をもっていたことを思いだすのです。

一念発起し、彼女はふたたびマンガを書きはじめます。読者の反応に傷つくこともありますが、周りの人の助けもあって順調に進んでいきます。そして彼女自身の意識が変わってきたことによって、仕事にも楽しさを感じるようになっていくのです。

タイトル『ボーダレスネーム』にこめられた意味とは?

主人公はマンガという夢を再発見し、そこに向かって進んでいくのですから、普通であれば仕事の序列はどんどん低くなっていってもおかしくありません。なりふり構わず夢に向かって猪突猛進するストーリーのほうが王道といっていいでしょう。しかし多くの人とかかわるなかで、彼女はマンガだけではなく仕事のなかにもやりがいと夢を見出していくのです。

向かうべき夢はひとつとは限らないというテーマは、多様性がもてはやされ、ひとつの価値観にしばられない、今という時代を強く反映しているのではないでしょうか。そして、このテーマこそが『ボーダレスネーム』が新時代のマンガである証左であり、最大の魅力と言ってもいいでしょう。

本作で描かれるそんな多様性をつきつめていくと、『ボーダレスネーム』というタイトルはさまざまな想像をかきたてます。

ここでいうボーダーとはいったいなんの境界なのでしょう。仕事と趣味、商業出版とインディーズ出版、現実と創作。価値観のなかにあるボーダー。いろんな境界がこのマンガには登場します。おまけのマンガでは洋服のボーダーというエピソードもあります。もしかした今後ジェンダーなんていう境界も出てくるかもしれません。

ネームというのも同様に、マンガの下書きという意味のネームなのか、肩書や名前という意味のネームなのか。考えだすと様々なボーダーやネームが思いうかびます。

どれもが正解かもしれませんし、まったく違う意味なのかもしれません。みなさんもこのタイトルの意味を考えながら読むと、より本作を楽しむことができるのではないでしょうか。

『ボーダレスネーム』は「少年ジャンプ+」にて絶賛連載中!

『ボーダレスネーム』は「少年ジャンプ+」にて連載中。隔週金曜日更新です! WEBとはいえ少年という名を冠した媒体で、31歳の女性主人公のマンガが連載されていることも時代を感じます!

試し読みはこちらから。

仕事のやりがいを見失ってしまったとき。むかし持っていた夢が頭に一瞬でもよぎったとき。『ボーダレスネーム』があなたの灯台になってくれるかもしれません。

「めちゃくちゃ良いじゃないですか!」

ボーダレスネーム 1 (ジャンプコミックスDIGITAL)
谷中分室/著