メダリスト

つるまいかだ / 著

『メダリスト』4巻発売!フィギュアスケートの頂点を目指す氷上の熱き闘い

アフタヌーンで連載されているつるまいかだ先生による氷上の熱き戦いを描いたスポーツ、フィギュアスケートを題材にした作品『メダリストの第4巻が2021年10月21日に発売されました!

何者にもなれなかった男と、何も出来なかった少女

元アイスダンスの選手として全日本選手権に出場するも、憧れのシングルで桧舞台に立つことなく選手としての夢を断念した明浦路司(あけうらじつかさ)。

ある日、司はフィギュアスケートに憧れを抱くも親に反対され、中々1歩が踏み出せない少女結束いのりと出会います。

本気で全日本選手権に出るには5歳からはじめるべきと言われている厳しい世界に、小学5年生ながらその小さな身体にありったけの情熱を持ち自分の想いを訴えるいのりの姿に心を打たれ、司はいのりの専属コーチを買ってでます。ここから2人のメダリストを目指した闘いが始まります。

第4巻では、遂にいのりが6級試験に挑む!

最新第4巻ではフィギュアスケートにおける資格である級の1つ、6級試験の合格を目指し全日本ノービスA予選の出場資格を得るためにいのりが奮闘します。

実力、実績共に遥か先を行くライバル狼嵜光(かみさきひかる)と同じ舞台に立つ為に、猛特訓を行う日々を過ごす中で、いのりは新たな自分の武器となる技を身につけていきます。

1歩ずつ壁を突破する姿

本作の魅力、それは司といのりの2人が互いを尊敬し合い、尊重し合いながら、会話を重ねて課題を1つ1つ乗り越えていく姿にあると感じています。

小学5年生のいのりをコーチする司は26歳です。親子に近い程に年齢の離れた2人ですが、司は決していのりに対して押し付けるような指導はしません。それは司がいのりの名前を呼ぶ時に「いのりさん」と敬称をつけていることからも察することができます。

コーチと選手と言うと主従関係のようなイメージを持たれる方も多いかも知れません。とりわけコーチの存在感が大きく感じられるフィギュアスケートの世界なら尚更です。

司の指導で特に印象的な点は、いのり自身に今後の練習方法の選択肢を与え、ただ与えられた練習を機械的にこなすのではなく自分の選択に責任を持つように伝えていることです。

強くなればなるほどいろんな意見を持つ大人があなたの前に現れる。 その時にあなただけの行き先を他人にいいように決められない選手になってほしい。 あなたは大切な人生を懸けているんだ。 あなた自身が自分の選択を軽んじてはいけないよ

引用元:『メダリスト』1巻186P明浦路司の台詞より

真摯に1人の人間として選手と接している司の姿勢には、私達読者も学ぶものが多くあるなと考えさせられます。

その先へ、もっと素晴らしい景色へ

いのりが自身のコンプレックスを乗り越えながら次々と階段を登っていく姿に、指導する司自身も勇気を貰っていることが本作品から伝わってきます。2人のタッグの今後にどこまでも期待したくなります。そして困難を乗り越えた先に待つであろう素晴らしい景色を、一緒に見届けましょう!

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コーチの祈りが選手を鼓舞する!!

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