『夜廻り猫』は、渡辺直美さんが主演を務めたドラマ『カンナさーん!』の原作者・深谷かほる先生がTwitterで個人的にアップしていたマンガから始まった、猫と人間の切なく温かい物語です。
人の涙に寄り添う猫・遠藤
「泣く子はいねが~」と秋田の名物なまはげの決まり文句を言いながら夜道を彷徨う一匹の黒猫・遠藤平蔵。
心の中で泣いている人が心で流す涙の匂いを嗅ぎ付けて人の前に現れます。
「彼女が作るカレーの味がうす味だ」と思っている男性のちょっとした悲しい涙に反応しクスリと笑わせてくれたり、
人間関係に悩んでいる若者に黙って手を握り寄り添ってくれたりする遠藤。
時には「心では泣いてるけど懸命に笑っている奴の邪魔するな」と優しく窘められることも。
また、幼いながら病気で入院する男の子から「楽しい夢を見せるおまじない」をかけてくれたことにお礼を言われてお礼を言い返す姿を見せてくれます。
真っ直ぐで優しい遠藤を見ると、自然と優しい気持ちにさせてくれるんです。
中には深刻な程に追い込まれ思い詰める環境にいる人達も登場するのですが、そんな人の前にも遠藤は現れ励まします。
まるで辛い思いをしている読者一人ひとりを励ましてくれる様にも見え、大変だけどもう少し頑張ってみようと一歩進む気持ちにしてくれるのがこの作品の魅力です。
夜食エピソードも魅力的
ヒューマンドラマが素敵な『夜廻り猫』ですが、実は夜食も魅力的なんです!
登場人物の一人である学者の先生と愛猫・宙(ちゅう)が夜食にとあん麺麭(パン)にバタを挟み七輪で焼くシーンや
遠藤と同じ夜廻り猫・ワカルが心の涙を流す人の元を訪れて勝手に台所にある具材でビールに合うおつまみを作ったり(ちゃっかり自分も飲み食いしつつ…)
遠藤が料理が苦手な女性に「天むす」ならぬ「貧むす(ひんむす)」の作り方を教えてあげたりするエピソードなど、美味しそうな食事シーンが満載で読んでるだけで食欲が増して悩みが飛んでいっちゃいそうです!温かいものを口にするとほっと出来るし、夜食は大事ですね。
明けない夜は無いのだから
誰にも相談出来ない生きづらさや悩みを抱え、落ち込んでしまうことは誰だってあると思います。そんな時は温かい夜食を用意して『夜廻り猫』を読んでみてください。
きっと遠藤が涙の匂いを嗅ぎつけてやって来てくれますよ。
現在もWebコミックサイト「モアイ」にて連載中で、試し読みも出来ます。
今日をひっそり癒やされる夜に
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