宮崎駿の雑想ノート

宮崎駿/著

『宮崎駿の雑想ノート』狂気と情熱の飛行艇時代を宮崎駿がフルカラーで迫力満点に描く!

巨匠・宮崎駿監督の大好きが詰まった一冊です。監督は軍事関連のことが大好きなんですね。戦争とか絶対に反対だし愚かだと思うけど、狂気の情熱みたいなものに惹かれてしまうと。

本書『宮崎駿の雑想ノート』は全ページフルカラーに監督の手描き解説付きという贅沢さ。絵の迫力もすごく、超オススメしたい作品です!

宮崎駿の雑想ノート
宮崎駿/著


宮崎駿の雑想ノート
宮崎駿/著

監督の演出で語られるストーリー

戦艦の内部や装甲の模様まで詳細に描かれた画力がまずすごいのですが、史実を基にした物語もすごいんです。みじんこが一番好きなのは、1938年5月20日に中国のニンポー(寧波)から飛び立った二機の飛行機(マーチン重爆)のお話です。

すでに上海と南京は日本軍に占領され、粗末な飛行場にはこの2機のマーチンしかありませんでした。ニンポーから九州南部までは900キロ。燃料が満タンでも飛行距離がギリギリだったため、通常は4名が搭乗するところを3名で運行して日本へ飛び立ちます。

日本上空へたどり着いた2機のマーチンが闇夜に投下したのは、爆弾ではなく無数の紙片でした。それは、日本軍の非人道行為を日本国民に訴えるビラだったのです。彼らはこのビラによって日本の中に戦争反対の動きが出てくれることを期待したのでした。

しかし、このビラはなんの効果も表しませんでした。翌日の新聞に小さく「九州上空に怪飛行機…」と載っただけだったのです。

監督は書きます。

ぼくは想う 中国の搭乗員達は どんな気持で 日本の灯を見つめたのだろう…と(42ページ)

この爆撃行はもう一度行われましたが、その時はついに、中国本土にたどり着けずに行方不明となったようです。

夜空にビラがわああっと舞うコマが描かれていて、ジーンとなります。搭乗員達の内面なども書かれていて、監督のストーリー描写の秀逸さに震えます!

豚さんがスポンサー求めてる!

読んでてほっこりするのは、毎話の終わりに監督手書きのPRがよく挟まれていて、「このようなマンガ映画を観たい方は2億円ほど持参して1年待ってくれれば70分の総天然色マンガ映画をつくります!」とか書かれていることです。

兵士たちの姿が豚や犬にデフォルメされているんですが、最後のお話は「豚の虎」です。うーん、『紅の豚』を思い起こさせますね!

各国の航空機が本当に美しい。つくった人たちは戦争うんぬんよりも、飛ぶことや飛行機が好きだったんじゃないかと感じさせます。

本作はページを開くとすぐに「この本に資料的価値はいっさいありません」と大きく書かれています。史実を基にしていますが、宮崎監督らしい演出も加わっていて、素晴らしい一冊。ぜひ、多くの人に読んでいただきたいです!

宮崎駿の雑想ノート
宮崎駿/著

ジブリ楽曲がサブスク解禁!

ジブリの楽曲が2020年2月21日にサブスク解禁となりました。紅の豚や風の谷のナウシカ、天空の城ラピュタに魔女の宅急便など、合計38作品がSpotifyやApple Musicなどで配信されます。懐かしい名曲がこれで聞き放題。ぜひマンガ読書の時のBGMとしてお楽しみください!


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