西炯子先生が描く舞台は「国会」
艶やかな男女の恋模様を描いた『娚の一生』の作者・西炯子先生が「国会」を舞台にしたラブコメ『恋と国会』が現在に週刊ビッグコミックスピリッツ(小学館)で不定期連載中です。
国会を舞台にしたラブコメということなので「党の違う議員の男女がいがみ合いながら恋愛に発展するのかな?」と想像しながら読み始めたのですが、予想外なキャラとストーリー展開に衝撃ならぬ笑撃を受けました!
破天荒な女性新人議員・山田一斗に皆が振り回される!
この作品のヒロイン・山田一斗(やまだいっと)は元地下アイドルから議員になり、若さと無知と純粋さ故に破天荒な言動で周囲を巻き込んでいきます。
衆議院議員本会議で行われた首班指名(総理大臣にふさわしいと思う議員の投票)を行った際に一斗自身の名前を書いて投票し「私が総理大臣になる」と宣言し騒然とさせたり、所属する大国民党の代表者・大黒英介が国会で原稿を読み飛ばしてしまった時には、フォローのつもりでそれを大声で指摘したり…。
ちなみに前内閣総理大臣・海藤万太郎の息子であるもう一人の主人公・海藤福太郎(かいとうふくたろう)に至っては既に地下アイドル時代の一斗に出会っていて、その時彼女が初めて貰ったギャラで手に入れたアイスを全部落としてダメにしたという理由で凄い剣幕でキレられた過去があります。
議員になった初登庁の日にもその事で絡まれます。
首班指名の件がきっかけで同じ党の同期という理由で世話役(どちらかといえば見張り役?)を任せられる可哀そうな海藤…。
同様の展開が繰り広げられる佐々木倫子先生の新人テレビ局員を描いたコメディ『チャンネルはそのまま!』が好きな方にハマる内容だと思うのでオススメです!
いつかラブコメ要素が入ってくる!?
ところで紹介を読んでお気づきの方も多いと思いますが「ラブコメ」と称されているこの作品、「ラブとは…?」と首を傾げるくらい恋愛要素がありません。
しかし、西先生が「選挙ドットコム」インタビューにて「恋もちゃんとやるから、期待してくださいね」とコメントされているので、今後の二人の展開に期待です!
周囲に「前内閣総理大臣の息子」としてしか見られない福太郎に対し一斗は「自分自身」を見られて評価されています。
そんな一斗に福太郎は羨ましい気持ちがあり、そこから段々惹かれていくのではないでしょうか?
国会に詳しくなれるエピソードが満載
一斗は両親もおらず貧困生活を経験し「社会の底辺」の人生を歩んだことを語っています。
他にも地下アイドル時代の大きな事件がきっかけで議員になり「日本クソ」と言われるこの国を「日本まぁまぁじゃん」と思える様に良くしたいと真っ直ぐな目で言い、明るく振舞う彼女を見ていると本当になって欲しいと応援したくなります。
そして一斗が政治を全く知らない新人ということもあり、国会でどんな事が執り行われるかということや政治パーティはどのくらい収益が出るか等が詳しく描かれていて勉強になると同時に「私は今まで国会や政治に対して全く関心を持ち学んでこなかったなぁ」と反省し改める気持ちにさせてくれるのです。
一斗の他にも登場する他党「みんみん党」の新人議員・剣崎速人(けんざきはやと)との交流により政治家の息子故に「政治の現実」を知り過ぎてしまい冷め切っている福太郎の考えや心境の変化も見どころです。
一斗と福太郎の出会いは不運かはたまた幸運なのか?
そしてこの二人の政治と恋の行く末はどうなるのか?
目が離せない大注目作品『恋と国会』に清き一票どうぞよろしくお願い致します!
第一話の試し読みはビッグコミックBROS.で出来ます。
単行本はまだ1巻。全巻揃えるのも簡単!
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