死役所

あずみきし/著

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死後の世界から考える、人の本音と人生のリアル『死役所』

累計300万部を超える大ヒット作品『死役所』は、2019年10月から松岡昌宏さんの主演でドラマ化もされています。

『死役所』とは、自殺や事故死、病死などさまざまな原因で死んだ人が死後に訪れ、成仏や転生のための手続きを行う役所のこと。死んだばかりの人たちがもらす「本音」が切なくてエグくて、先を読む手が止められません!

死役所
あずみきし/著

死役所 1巻 (バンチコミックス)
あずみきし/著

お客様は仏様ですから

スーツ姿で死者を丁重にお出迎えしてくれるのはシ村。

みじんこ @mijin_combi

お客様は仏様ですから。#レスに使えるコマ

今日のお客様は小さな男の子、名前は鹿野太一。死因は「自殺」。学校でのいじめに耐えかねて自宅のベランダから飛び降りました。足も折れ、体中が血だらけの状態でひょろひょろ歩きながら手続きしに来る姿が、本当に辛い…!

みじんこ @mijin_combi

天国でも地獄でもない、何もないところ。

苦悩の上に選んだ死なのに、役所では辛い自殺の原因を根ほり葉ほり…。嫌気がさしてきたところで、太一が幼い頃に両親が離婚し、義父と一緒に住んでいることが明らかになります。太一は義父とあんまりうまくいってなかったようです。

みじんこ @mijin_combi

両親が離婚し、その後、母親が再婚。

いじめた相手に責任を負わせようと太一は遺書を残していましたが、シ村さんは幼い太一に厳しい現実を突きつけます。遺書を残すことで、いじめっこたちに思い知らせてやりたかったのに、それができないかもしれないなんて!

みじんこ @mijin_combi

いじめてるほうは自覚がない。

いじめの主犯の死因は「他殺」

直後に『死役所』に現れたのは、太一のいじめの主犯格だった牛尾崇(たかし)。死因はなんと「他殺」。

みじんこ @mijin_combi

いじめの主犯が!!

崇殺したのは太一のお義父さんでした。太一の自殺を知った義父が、いじめの主犯格だった崇を車で轢き殺したのです。

みじんこ @mijin_combi

てめーのせいで俺が殺されたんだ!

死んでまで太一をいじめる崇は、成仏せずに永遠に死後の世界をさまよえと太一に強要します。

みじんこ @mijin_combi

永遠に彷徨えよ。

太一は、自分のことなんて気にしてないと思っていた義父が崇を殺したことを気に病み、会って謝りたいと考えます。ですが、成仏申請書を期限内に出さなければ成仏することもなく、永遠に「何もない所」をさまようことになるのです。

死んでから後悔すること

さまよっていても義父には会えないかもしれないと知った太一は、最終的に成仏することを決めますが、シ村に義父への伝言を頼みます。

みじんこ @mijin_combi

もっといろんな話がしたかった!

「お義父さんといろんな話がしたかった!」

お話の最後に、死んだ人たちの生前の写真が描かれるのですが、幸せそうな表情が描かれているほど、「死」に重みが増すようで切なくなります。生きていてもたくさんの後悔をするものですが、死んでからの後悔って取返しようがないですよね。

みじんこ @mijin_combi

家族写真がつらい。

死役所職員は全員死刑囚

『死役所』内には、自殺課、他殺課、死刑課などさまざまな課があります。しかし、職員は死んでいるはずなのに、成仏はしないのでしょうか?

実は、『死役所』の職員は全員、死刑によって死亡した人たちだったのです。なんか、親切そうな職員もいるのに、死刑っていうことは、みんな犯罪者ってこと…?

みじんこ @mijin_combi

死刑にならないと、ここの職員にはなれません。

怪しいV字の笑顔を絶やさないシ村はなぜ死刑になったのか。

みじんこ @mijin_combi

シ村さんは聞かないと何も教えないスタイル。

死者の思いが救われるような話もあれば、どうしようもなく苦しい物語もあります。容赦ない悲しみにヒトの生き死にのリアルが感じられて、とても惹きつけられる物語です、必読!

死役所 14巻: バンチコミックス
あずみきし/著