監獄実験-プリズンラボ-

貫徹/原作 水瀬チホ/作画

蠢くカルマの底に沈む。『監獄実験-プリズンラボ-』 それはエグくてグロくてなぜだか切ない! 

監獄実験-プリズンラボ-』は水瀬チホさんによる日本のマンガで、原作はE★エブリスタに投稿された貫徹さんのサスペンス小説『監禁ゲーム』です。

双葉社ホラー&ミステリー大賞にて、ホラー部門・大賞に選ばれています。

監獄実験-プリズンラボ-
著者:貫徹,著者:水瀬チホ

夏休み前最後の登校日、理不尽ないじめの日々に絶望する高校生の江山藍都のもとに、奇妙な1通の手紙が届きます。それは、誰でも好きな相手を、1ヵ月間監禁できるという「監禁ゲーム」への招待状でした。

期間中、監禁相手に対しては殺す以外の何をしても許されるうえ、相手に名前さえバレなければ大金も手に入れられるという。監禁相手に、いじめの首謀者・桐島彩を指名した江山。

一体どうなってしまうのか。

監獄実験―プリズンラボ― : 1 (アクションコミックス)
貫徹/著,水瀬チホ/著

立場逆転ストーリーが読者のココロを奪う

まずなんといってもこのマンガの1番の面白さは、この立場逆転ストーリーにあります。

いじめられたことがある人もない人も彼の立場を考えると、同情して感情移入してしまうでしょう。いじめられっ子だった江山も、監禁ゲームをするしていくうちに少しづつ変化が…。

そして物語が進んでいくにつれてどんどん明らかになる真実に、事態は予想外の展開を迎えます。

簡単に人の隠された本性は剥き出しになる

「スタンフォードの監獄実験」という実際に行われた、刑務所を舞台にして学生を「看守役」と「囚人役」に分けて地下に閉じ込めて様子を観察し、普通の人が特殊な肩書きや地位を与えられると、その役割に合わせて行動してしまうことを証明しようとした実験があります。

まさにこの「監獄実験-プリズンラボ-」は、その実験をわかりやすくマンガ版にしたような感じです。

過激的な描写、そして飽きない展開!

監獄実験という内容的にちょっと過激的なシーンが続きます。しかし、拷問されながらも実は江山のことを心配している桐島、そんな隠された想いを知らずまた拷問を繰り返す江山。そんな2人の切ないすれ違いが見る側を引き込んでいきます。

そして、弱かった主人公が強く成長していくという王道ストーリーは、きっと誰もが夢中で読んでしまう筈。


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