羅刹の家

井出智香恵/著

羅刹の家 第1部第1巻(生魚をかじる大姑) 318ページ この作品は日本における嫁姑漫画のバイブルです。羅刹の家の登場によって女性漫画 いわゆるLCの世界も大きく変わりました。この直前まで日本の漫画界にあったのはお 涙ちょうだいの少女漫画のみ。大人の女性ための漫 画誌はほとんどありませんでした。 少女漫画で育った人たちが大人になって読む漫画がやっと選挙権を得た時代でした。 週刊誌で連載することになった時、私は担当編集者に聞きました。今週刊誌で一番受 けている記事は何ですか?「もちろん日本社会の永遠のテーマ嫁姑戦争ですよ」 なるほど、それでは次の連載は嫁姑しかない。これまでは嫁姑問題はコミカルな漫画 で平凡に描かれたことはあっても、本格的なシリアス物は皆無だった。 面白いやってみたい。それも中途半端はダメ。思いきり人の喜怒哀楽を激しく表現し てエンターティナーに徹して女の怨念ん戦いを描いてみよう。 この漫画は大ヒットして、第1部は約1600ページ、第2部は2600ページも続 きました。日本のLCはもちろんですが、私の人生の中でもすべてを変えてくれた愛すべき作品です。何度も再録されてTVにもなりました。 私は読者の悩み事を引き受ける嫁姑問題のプロになり、読者との距離も近くなりまし た。けれど私はあえて言いたい。これは「人の心に宿る羅刹が愛の力で菩薩に代わっ ていく、、究極の愛の復活の物語であると」。 「愛と感動のおとなの女性のための本音の話」。これが私のLCすべての作品に共通す るテーマです。 読み始めたら絶対にやめられない面白さです。ぜひ楽しんでくださいませ。 ―――――――――――――――――――――――――――――――――― ごく平凡なOLだった杳子(ようこ)は愛する貴志と結婚、都内にある豪邸で暮らすこ とになるがそこには怨念にとらわれた姑がいて、すさまじい嫁姑戦争が起こ る、、、。 ――――――――――――――――――――――――――――――――――

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