「マンガノ」集英社×はてなのマンガ投稿サービスが公開 背景にあるのは拡大する作家活動の多様化

集英社が作家を支えるための新たな一手ですね!

4月21日、集英社とはてなが協業した新マンガ投稿サービス「マンガノ」がリリースされました。

作者がカスタマイズできるマンガ投稿・公開ツール」「すべてのマンガ家のための、新しい発信基地」を名乗るこのサービスを使うと、一体どんなことができるんでしょうか?

作品を販売&広告料を獲得できるマンガ投稿サービス

「マンガノ」の最大の特徴は、作品を投稿できるだけでなく、有料販売したり無料公開作品の閲覧を経て広告料を獲得したりできることです。

筆者はTLでたまたま目に留まった漫画家・牛帝さんのページへ早速アクセスしてみました。

ページを開くと、投稿された作品がドーンと目に飛び込んできて、思わずスクロールしてしまいました。

投稿された作品の一覧性が高いというよりは、まず目の前の作品に目を通してもらえるようなつくりになっているように感じます。

また、同じく集英社が運営する「ジャンプルーキー! 」や「少年ジャンプ+」(ブラウザ版)を手がけたはてなが開発しているだけあり、マンガビューワーもとても閲覧しやすいです。

ちなみに、マンガビューワーは縦読み・横読みどちらの方向のスクロールにも対応しているので好みの読書体験が可能です。

漫画家のニーズを満たす機能たち

「マンガノ」の機能で特に目についたのは、作品へのポジティブなコメントだけが届くように設定できる「やわらかコメント」機能です。

TwitterなどのSNSで活動する作家さんには良くも悪くもさまざまな意見が直球で届くので、疲弊してしまう方も少なくないでしょう。こういった機能を求めていた漫画家さん、いるんじゃないでしょうか

また、Twitterで投稿した作品はどんどんTLに埋もれていってしまうので、こういったサービスでまとめて投稿しておけば、ポートフォリオとして活かしやすそうです。

背景にあるのは作家活動の多様化

「マンガノ」を主導するのは「ジャンプの漫画学校」などを手がけた「少年ジャンプ+」副編集長・籾山悠太さん。

上のツイートでも「今、漫画家の活動や発信は、多様化しています」と発言されていますが、今年3月にアルで「少年ジャンプ+の新人発掘」についてインタビューした際も同じ主張をされていました。

作家活動が多様化する中で、消費者へ作品を届ける役割を担う出版社が作家を支える方法にも幅が出てきているということなのでしょう。

ーーでは、「ジャンプ」というブランドをより広げていくためにも、もっとさまざまな才能が集まるようなプロジェクトを今後も実施していく? そうですね。マンガ業界全体が盛り上がって、マンガ家さんが次々マンガを発表できて、マンガを読みたい読者がたくさん面白い作品を読める世の中が一番です。 「ジャンプ」のようなブランドではないからこそできることもあると思っているので、個人的にはそういう企画もやっていきたいなと。 商業誌的な環境ではなく、今の自由なインターネット的な環境だからこそ花開く作家さんもいるはずなので。

OGP及び記事内画像は株式会社はてなのプレスリリースより
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000087.000006510.html