『戦隊大失格』最速レビュー!『五等分の花嫁』春場ねぎ先生が最新作で描くのは正義に抗う悪の物語

五等分の花嫁』の感動のフィナーレから約1年、春場ねぎ先生が新作を引っさげて「週刊少年マガジン」に帰ってきました!

その名も戦隊大失格』。

前作の五等分の花嫁は、"美しい五つ子姉妹を無事に卒業させる"というミッションを背負い、彼女たちの家庭教師を引き受けた風太郎とその五人の美少女たちが織りなすラブコメディでした。

五等分の花嫁

そして新作は一変して戦隊もの…?しかしストリーテラーの春場ねぎ先生のこと、一筋縄ではいかなはずです!

その名も『戦隊大失格』

春場ねぎ先生の最新作『戦隊大失格』の連載が、本日2月3日発売の「週刊少年マガジン」10号にて開始しました。

物語の舞台は、突如悪の軍団「怪人」が地上1万m上空に巨大浮遊城を率いて現れ、人類への侵略を開始するところから始まります。怪人たちは、不死身の再生能力で人類を脅かすのですが、そんな怪人たちから人類を守るべく立ち上がったのが「竜神戦隊ドラゴンキーパー」。ドラゴンキーパーたちは、不思議な力を持つ武器「神具」を使って怪人たちに争い続けます。

13年後...。そんなドラゴンキーパーと怪人軍団たちの戦いは「日曜決戦」として、まるでスポーツの試合のように市民に親しまれるようになりました。実況中継をするアナウンサー、そして戦いを観戦して熱狂する市民たち。その活気はとても悪の軍団に侵略された街とは思えないほど。

その戦いの日々に苦悩するのは街の人々ではなく、怪人軍団の方でした。自分たちの存在意義にさえ疑問を抱きつついつもの戦いに出撃する彼ら「怪人」。

この「日曜決戦」でドラゴンキーパーたちは圧倒的な強さで通算998回勝利を納めているのですが、実はこの「日曜決戦」の裏には一般市民だけが知らない「竜神戦隊ドラゴンキーパー」と「怪人」だけの秘密の協定があったのです。

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どちらが正義で悪なのか

本作の冒頭で描かれるのは、一貫して「竜神戦隊ドラゴンキーパー」が正義で「怪人」が悪という構図。

侵略者である「怪人」が悪で、その悪から住民を救う「竜神戦隊ドラゴンキーパー」が正義という立ち位置はとても納得できます。ですが、本作では「日曜決戦」で毎回必ずと言って良いほど徹底的に打ちのめされる「怪人」を見て「がんばれ!」と声援を送る子どもたちが登場します。そのシーンは、まるで『アンパンマン』でバイキンマンを応援する子どもたちの姿を彷彿とさせます。

『戦隊大失格』を見て感じたのは、立場が変われば正義も変わるということ。もちろん侵略してきた「怪人」が悪なのはごもっともなのですが、そもそも侵略してきただけで何も危害を加えていない「怪人」を毎週のように倒して全滅させようとする「竜神戦隊ドラゴンキーパー」たち...。どちらが正義で悪なのでしょうか。

「悪」にもストーリーがある

『スターウォーズ』のダース・ベイダーや『バットマン』のジョーカーのように、悪にもストーリーがある。物語では一般的に「悪」とみなされる者たちに着目した、新しいバトルアクション『戦隊大失格』をぜひご覧ください!

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