本日発売!『青騎士』第2A / B号最速レビュー!『狼の口』の久慈光久先生の新連載『鋼鐵の薔薇』がスタート!

2021年6月18日に発売された『青騎士』の第2号は、計31作品が収録され総ページ数は800Pを突破!その為A号B号の分冊となりました。本記事では31作品すべてを読んだうえでこれぞ!という10作品をご紹介します。

A/B号の巻頭を飾る2号より新連載スタート!『クロシオカレント』

創刊号の0話を経て連載がスタートした『クロシオカレント』は、A号で 第1話、B号で第2話が収録されています。

水葱家は父、母、3姉妹の5人家族。ミョウガ生産数日本一の高知県で、仲良く賑やかに暮らしています。お父さんはどうやら魔王に操られているようですが、操られている割にはとても普通です。

B号では、同じく高知を舞台に、水葱家のストーリーとは違う、男の子の恋のお話ですが、男の子が恋した相手とは?

魔王に怪獣にどこか普通でない人が登場しますが、ハチャメチャなキャラクターと共に高知県の魅力もほんのり紹介されながら、ふわふわ進んでいくようです。

移籍連載スタート!アミルとカルルクたちの住む村に迫る脅威『乙嫁語り』移籍第1話

いよいよ移籍連載がスタートした森薫先生の『乙嫁語り』は、19世紀の中央アジアを舞台にした中央ユーラシアに住む遊牧民と定住民の生活をテーマにした歴史マンガです。

20歳と12歳という年の差婚のふたりの結婚生活ももうすぐ一年。少年だったカルルクも少し大人になり、逞しくなってきました。短くも長い一年を過ごした2人の住む村では、不凍港を求めて南下するロシア帝国の影響がいよいよ顕在化してきたことにより、あまり交流のなかった遊牧民と定住民の関係性に変化が・・・。穏やかで自然と共生する彼らの生活がどう変わっていくのか?過渡期を迎えつつある様子が描かれています。

攫われた弟・三知嵩はどこに?『北北西に曇と往け』

海外で出版される同作品が大型化&高級化している流れを受け、日本でもワイド版が発売されることとなった入江亜希先生の『北北西に曇と往け』。北欧アイスランドを舞台にした本作品は、17歳の青年・御山 慧は、機械と対話できる能力を持ち、探偵稼業を営んでいます。

日本から兄・慧を追ってアイスランドに来た弟・三知嵩は、殺人の容疑をかけられ警察に連行されてしまい、 慧は必死に行方を追います。警察にいると思っていたのに三知嵩はそこにはおらず、手掛かりは途絶えてしまいます。そこへかかってきた一本の電話は無情にも三知嵩が死んだと慧に伝えたのでした。

新連載スタート!中世のイングランドを二つに分けた薔薇戦争を描く『鋼鐵の薔薇』

『ベルセルク』の三浦建太郎先生と、『エマ』の森薫先生の元でアシスタントをしていた久慈光久先生の『狼の口』に続く長編第2作目が堂々スタートしました!

赤い薔薇のランカスター家と白い薔薇のヨーク家。中世のイングランドをふたつにわけた薔薇戦争を描いた本作品は、ランカスター派のサマーセット公に仕えるボーフォート家の騎士・ブラッドが主君を守るシーンからスタート。たった一人で人一人が通れる橋で騎馬隊を迎え撃つブラッド。迫力ある戦闘シーンにも注目です!

ハルタより移籍連載スタート!『ヤギと羊の王冠』

『ヤギと羊の王冠』は中村哲也先生の「王冠(クローネ)」シリーズの3作目となり、主人公が移り変わりながら、さまざまな醸造所、さまざまな時代、さまざまなビール作りを描き連ねていく、連作形式となっています。『ネコと鴎の王冠』全1巻、『キツネと熊の王冠』全1巻が発売されています!

2号から新シリーズがスタートした本作品は、ヨーロッパにある小さな醸造所を舞台に、家同士の中が不仲なため引き裂かれたテオとソーニャの2人が、離れ離れになりながらも新しいビールを作る物語です。

大麦、ホップ、水。3つの材料から豊かな文化を築き上げてきたビール作りを通して、 ビールにまつわる文化が学べる作品となっています。

レコードから記憶と思いを辿る「音盤紀行」シリーズ第2弾 『密盤屋の夜』

1960年代、ポップミュージックが禁じられた国で14歳の少女・ラナは海賊放送のラジオで国外の音楽に触れ、どうしても禁制品のレコードが欲しくなりました。そんなある日、彼女は街で禁制品のレコードを扱う店があるという噂を聞きつけます。彼女はレコードを手に入れることができるのでしょうか?

知ってしまった国外の音楽に魅せられた少女。音楽や書物の規制がある国で、規制されていない国の自由な音楽やにじみ出る文化に憧れが募ってしまうのは仕方がないことだと思います。いつの時代も不自由な時代を過ごしている人たちの、自由や興味を追い求める行動力には驚かされます。

蒸し暑さを吹っ飛ばす!?極寒の地で出会う食とは?『凍犬しらこ』第2話

雪に閉ざされた近未来の北海道を舞台に、巨大な凍犬・しらこを伴って旅をする男の足取りと、そこで出会う食が描かれます。二人が目指す「虹の根」とは、いったい何なのでしょうか。

とにかくかわいい凍犬・しらこ。どうやら彼らが捜している「虹の根」はしらこのための食べ物なのかもしれません。ファンタジー色が強い中、北海道ならではの食文化の紹介もありつつ、ハプニングが起こりそうな予感がします。

台湾漫画界のエースが贈る台湾原住民の生活を描いた読切★『百獣の笛』

森で暮す一族の青年・亜奥(ヤオー)は、狩りの名手・達魯(ダール)を父に持ち、自身も周りから一目置かれる狩人です。
亜奥はある日、身体の不調を訴えていた達魯から、森の神から手に入れたという不思議な笛を託され、その笛を森の神に返してくる役目を託されます。

どこか日本の神話のようではありますが、根底に流れる文化の違いが感じられる作品です。自然と共に生きる誇り高き彼らの生活に注目です。

「まだ読みたい!」の声に応えて復活読切★A/B号どちらでも読める『レキヨミ』

ハルタにて連載されていた『レキヨミ』。かわいい耳と尻尾の生えたかわいい姉妹、レキとヨミの不思議な不思議な物語が、読切復活!柴田康平先生の『レキヨミ』はA/B号どちらも1話ずつ、そしてA号には創刊号で始まったばかりの『夜な夜な夜な』の計3作品掲載されています。

いじめっ子から絡まれたときにどう対処するのかを学ぶレキとヨミ。自分のクッキーをレキに食べられてレキに尋問するヨミ。「可愛い顔して何してんの!?」と、突っ込みどころ満載の読切となっています。

妖怪の子育て奮闘記!読切★『ムジナは赤子にかなわない』

「遠野の大妖怪」の異名を持つ青ムジナは、人間の妻・のり子との間に女の子の3人で暮らしています。育休を終えて出勤することになったのり子を見送るムジナは、なんとおむつ交換未経験!一人でワンオペ育児に挑戦するムジナは無事一日を乗り切ることができるでしょうか?

孤軍奮闘しながらも真面目で一生懸命、そして素直なムジナが可愛い!育児の疲れを笑いで吹っ飛ばせる作品です!

ジャンルを横断する「青騎士」ならではのラインナップで今回も目新しい作品が多数収録されていました!第3号は8月20日ごろの発売となっています。まだまだ始まったばかりの作品が多いので、作品の成長をリアルタイムで感じましょう!

▼2021年4月20日発売の創刊号最速レビューはこちら

B号を買ったらA号も買おう!

青騎士 第2A号 (青騎士コミックス)
あすか編集部/編集

A号を読んだらB号も読もう!

青騎士 第2B号 (青騎士コミックス)
あすか編集部/編集

OGP画像はTwitter青騎士公式アカウントより
https://twitter.com/aokishimanga/status/1405721962341535744