世の中のトレンドをいち早くとらえてブームを牽引する存在、女子高生。
そんな彼女たちは、トレンドをいち早く察知する以外にアベノマスクでさえも「可愛い」に変えてしまう天才的な才能を持っています。
そんな女子高生の個性とセンスが最も色濃く表れるのは制服なのではないでしょうか。
学校から指定されたみんなと同じデザインの制服に、カーディガンやソックス、カバンなどの+aのアイテムで周りと差をつけるのは、今も昔も女子高生なら必ず通る道かもしれません。
そんな「制服」ですが、実はマンガ界にもずば抜けたセンスで自分流に着こなしているキャラクターたちがいるってご存知ですか?
ブルーピリオド|鮎川龍二
美術室で出会った一枚の絵に心を奪われ、絵を描くことの楽しさに目覚めた主人公・矢口八虎。
そんな矢虎が美術部に入部しゼロから芸術を学び、美術大学受験予備校の仲間たちと美大受験に挑む様子を描いたスポ根受験マンガ『ブルーピリオド』。
中でも、一際目立つ制服の着こなしをしているのが、鮎川龍二ことユカちゃん。
八虎と同級生の美術部員で男性ですが心は乙女。綺麗なロングヘアをなびかせ、学校では上は男子用制服、下は女性用制服を組み合わせて着ています。
上下が同じ色で統一されているからかスタイルの良さが際立ち、シルエットがとにかく綺麗です。
明るい性格で女子からの人気も高く、またその美貌から男子にもファンがいるユカちゃん。
美大受験では日本画専攻ですが、大好きな祖母が日本画をやっていた関係上、義理で専攻しているという複雑な事情を抱えています。
ユカちゃんオリジナルの制服の組み合わせは、制服を飛び越えてまるで私服のように着こなしていてとっても素敵ですが、もしかしたら自分の中の進路や性別への葛藤が現れているのかもしれませんね。
かぐや様は告らせたい|早坂愛
新感覚の頭脳派ラブコメディ『かぐや様は告らせたい』。
会長・白銀御行と副会長・四宮かぐやは、互いに惹かれているもののプライドが高くて素直になれない...。そんな2人がどうにかして相手に告らせようと仕掛け合うところが本作の見所です。
白銀とかぐやが通う秀知院学園は、将来を期待されている秀才たちが集う学校なだけあって、基本的に制服を着崩す生徒はあまりいないのですが、個性的な着こなしをしている生徒が1人います。
その名も早坂愛。
いわゆる「ギャル」な制服の着こなしをしていて、明るい性格な女生徒なのですが、その正体はかぐやに幼い頃から仕えている近侍(ヴァレット)。
かぐやの前ではクールな従者となるが、彼女との主従関係は周囲に秘密にしているため、学園内では基本的にギャルの装いをしています。
ギャルの装いと言っても、アクセサリーやシュシュをつけたり、首元を着崩している程度。
そんな早坂愛の最新の制服の着こなしがこちらです。
髪をばっさりと切って、ヘアピンとジャケット、そしてやっぱりシュシュが外せません!
制服の上からパーカーや私服に近いジャケットを羽織るのは、筆者の高校時代にも流行りましたが、制服とはかけ離れたアイテムだからこそ少し勇気のいるファッションでした。
彼女がなぜ、この着こなしになったのかは『かぐや様は告らせたい』19巻をご覧ください。
映像研には手を出すな!|浅草みどり
アニメ好きで常にストーリーの構想を練っている浅草みどり。そして、金儲けが大好きな金森さやか、カリスマ読モでアニメーター志望の水崎ツバメと共にアニメ制作へと乗り出し「最強の世界」を作るまでを描く本作。
3人とも内面も外見も個性的なのですが、中でもやはり浅草みどりこと浅草氏の迷彩柄の帽子が目立ちます。
制服自体は、よくある見慣れたブレザーとスカートの組み合わせですが、いつもかぶっている迷彩柄の帽子は、小柄でおかっぱの浅草氏のトレードマークになっています。
アニメの世界に没頭する浅草氏は時に冒険者のようであり、その姿がこの迷彩柄の帽子と非常にマッチしています。
そして、それ以上にこの帽子が彼女のトレードマークになっていて、可愛いとかカッコいいを通り越してこれぞ「浅草氏!」と言わんばかりの唯一無二な着こなしになっているところが魅力的です。
制服にひとさじの自分を
もちろん校則違反はだめですが、着ているのはみんなと同じ制服なのに、周りとちょっぴり差をつけた着こなしってすごく特別感がありましたよね。
時代やトレンドが変わっても、制服でひとさじの自分を表現するあの高揚感は変わらないのかもしれません。
学園を舞台にしたマンガだと必ずといって良いほど登場する「制服」。
あの時の高揚感を思い出しながら、マンガの登場人物たちの制服の着こなしに着目してみると面白い発見があるかもしれませんよ。