『僕たちのリアリティショー』心を救ってくれた幼馴染を救う為に立ち上がる地味男の物語

『僕たちのリアリティショー』は『愛と呪い』等で知られるふみふみこ先生による作品です。講談社のマンガアプリ「コミックDAYS」で2021年3月31日より連載配信が開始されています。

心動かされた瞬間をくれた人

僕たちのリアリティショー - ふみふみこ / #１　君と再び | コミックDAYS

製菓工場での坦々とした作業に、至福を感じるタイプの若者である柳は、女優の卵で幼なじみのいちかと再会する。いちかは人気番組、恋愛リアリティショー「ミーツシェア」に出演中だった。昔に戻ったように思い出話に

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地味を辞書で引いたら出てくるような地味男、柳。彼は高校3年の時の文化祭での演劇を観劇中、幼馴染の沢田いちかの演技に魅了されます。

つまらない人生の中で初めて心が揺さぶられるような体験を得た柳は、それ以降彼女に憧れを抱き続けていました。

地味男、女優になった幼馴染と再会

それから時が経ち、製菓工場で日々淡々と単調な作業を繰り返す仕事に就いた見た目も仕事も地味な男、柳はある日幼なじみのいちかとばったり再会します。いちかは今や巷で人気の恋愛リアリティショー番組「ミーツシェア」に出演するまでに、女優として活躍していたのです。

いつも守ってくれていた存在

いちかは地味で感情表現が苦手な柳をいつも守ってくれていました。その裏で、心根が優しく、ありのままの自分を受けれてくれる柳という存在に助けられてもいました。久々に会ったその日の帰り際にいちかは言いました。「今日はそうやって励まされたくて、柳に会いに来たんだよね」。

それが、柳が彼女から聞いた最後の言葉でした。

芸能界の闇、生き辛さを抱えて

本作品は、昨今の芸能界に蔓延る誹謗中傷問題に真正面から向き合った作品だと筆者は感じています。日々どこの誰かも分からない存在から無差別に切りつけられ、言われもない言葉に心を消耗し、自分の本当の価値を感じられなくなってしまう人が、今この瞬間にもどこかで助けを待っているかもしれません。

助けたい人の為に立ち上がる、その為なら何だってできる。大切な人を守りたいと心から願いたくなる作品です。

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OGP画像はプレスリリースより
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003147.000001719.html