2021年秋に日本初の女子プロサッカーリーグ「WEリーグ」が開幕します!みなさんご存知でしたか?
そのWEリーグの初代代表を務めるのが元日本代表の岡島喜久子チェアです。(Jリーグは”チェアマン”ですが、WEリーグ では”チェア”という呼称です)
【プレスリリース】#岡島喜久子 氏がWEリーグ初代チェアに就任!
岡島チェアのプロフィールや経歴はこちらからご覧ください!
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Jリーグはチェアマン、#WEリーグ では代表理事を「#チェア」と呼称します✨#これは新しい日本のキックオフだ pic.twitter.com/iDpiqdAsE2— WEリーグ 日本女子プロサッカーリーグ (@WE_League_JP) July 9, 2020
岡島チェアは就任記者会見で、女子サッカーの今後の展望を踏まえてこのように発言していました。
就任記者会見という注目が集まる場で、『さよなら私のクラマー』をとりあげて「その読者にまず試合を観に来てほしい」と発言されたのです。
そこでこの記事では、前半で「WEリーグ」のことについてご紹介します。後半では、なぜ岡島チェアは『さよなら私のクラマー』をとりあげたのか?という視点から『さよなら私のクラマー』の魅力をご紹介していきます。
この記事をきっかけに、マンガ好きのみなさんが『さよなら私のクラマー』を手に取り、そして「WEリーグ」に注目してもらえたら幸いです!
「WEリーグ」2021年開幕!
2021年秋に日本初の女子プロサッカーリーグWEリーグが開幕します。
「WEリーグ」ってどういう意味?
「WE」には「Women Empowerment」の意味で、「全ての女性が輝ける夢の舞台にする」という想いが込められています。(参考)
WEリーグのロゴを見ると、WEの前には「.(ドット)」がついています。このドットには、「日の丸」とか「サッカーボール」の意味合いがあります。詳しくはこちらの動画で説明されています。
・「WEリーグ」というネーミングに込めた想い
・ロゴの頭にある「.」の意味は?
気になる方は動画をチェック😉
質問やご意見は #WEリーグ をつけて投稿してくださいね!#これは新しい日本のキックオフだ pic.twitter.com/0i5aUunG6N— WEリーグ 日本女子プロサッカーリーグ (@WE_League_JP) June 26, 2020
今あるリーグはどうなるの?
女子サッカーと言えば、なでしこリーグがありますよね。このなでしこリーグは今後も継続されます。2021年秋以降は、
プロリーグ:WEリーグ
アマチュアリーグ:なでしこリーグ
と位置づけられます。決して分裂したわけではありません。
詳しくはこちらの動画が分かりやすいです。
・WEリーグの位置づけは?
・WEリーグの構造は?
・なでしこリーグとの位置づけは?
・何チームで始めるの?
・昇降格はあるの?
・開幕までのスケジュールは?
気になる方は動画をチェック😉
質問やご意見は #WEリーグ をつけて投稿してくださいね!#これは新しい日本のキックオフだ pic.twitter.com/uX4c7I8rBN— WEリーグ 日本女子プロサッカーリーグ (@WE_League_JP) June 28, 2020
チーム数は?
6~10チーム(予定)
2020年8月現在は応募のあったチームを審査中で、2020年10月に加盟チームが決定する予定です。(参考)
岡島チェアの就任会見
そんなWEリーグの初代チェアに就任されたのが岡島喜久子氏です。日本女子サッカー連盟の初代理事のメンバーであり、女子サッカーを長く支えてきた方です。(参考)冒頭でもご紹介しましたが、この岡島チェアが就任記者会見で『さよなら私のクラマー』を紹介されました。
月刊少年マガジンに『さよなら私のクラマー』というマンガがあるのですね。(中略)ぜひそのファンが会場に来てほしい。ファンが会場にくるような手だてを考えて、その女子サッカーのマンガを見ている読者の方にまず会場にきてもらいたい。
(該当の発言は18:30ごろです)
発言の流れを踏まえると、読者の中でも特にサッカー少女たちに来てもらいたいと願っているようです。
『さよなら私のクラマー』ってどんな作品?
『さよなら私のクラマー』は高校を舞台にした女子サッカーマンガです。中学校時代に恵まれない環境の中でサッカーをしてきた少女たちが、高校の女子サッカー部で仲間たちと出会い、一緒にサッカーの高みを目指していくストーリーが描かれています。
作者は新川直司先生。実写映画化もされた『四月は君の嘘』の作者です。
サッカー少女に与える共感と熱狂
ではなぜ、岡島チェアは『さよなら私のクラマー』をわざわざ紹介したのか?ですが、「単純に女子サッカーマンガとしてめちゃくちゃ面白から」という理由に加えて、このマンガはサッカー少女たちに「共感」と「熱狂」を与えているからなのではないかと思います。
サッカー少女に与える「共感」!
先ほどご紹介した通り本作は、中学で孤独にプレーしていたサッカー少女たちが高校でサッカー仲間に出会う姿が丁寧に描かれています。
メインキャラクターの一人である恩田は、中学時代女子サッカー部がなく、男子サッカー部に女子一人で混じってプレーをしていました。(中学時代のエピソードは過去作の『さよならフットボール』に描かれています)
また、それ以外の選手たちも周囲からの「あきらめろ」という言葉と闘いながらサッカーを続けてきました。
そんな彼女たちが高校で女子サッカー部に入部し、本気でサッカーに取り組む仲間やライバルたちとやっと出会うことができました。仲間と共にサッカーに思う存分打ち込む彼女たちの姿が本当に嬉しそうで、読んでいる私たちも嬉しくなってしまいます!
彼女たちに共感しているサッカー少女はきっと多いはずです。
中学女子サッカーチームは非常に少ない
現実社会においても、中学で女子サッカーができる環境は非常に限られています。一例として東京都サッカー協会に所属している女子チームの数をご紹介します。
女子チーム | チーム数 | 選手数 |
高校 | 54 | 1,358 |
クラブ(高校) | 5 | 183 |
高校合計 | 59 | 1,541 |
中学 | 2 | 93 |
クラブ(中学) | 19 | 484 |
中学合計 | 21 | 577 |
出典:公益財団法人東京都サッカー協会 高校に比べて中学のチーム数が非常に少ないですね。
興味がある方は男子チームの数とも比較してみて下さい(参考)。女子中学生チームが非常に少ないことが分かります。
そんな恵まれない環境の中で苦労しているサッカー少女たちは、『さよなら私のクラマー』のキャラクターを自分と重ね合わせ、「自分は一人ではないんだ」と共感している人が多いのではないでしょうか。
サッカー少女に与える「熱狂」!
『さよなら私のクラマー』の魅力の1つは、白熱した試合がとにかく面白いという点です。
理論的な戦術に基づいた激しい試合展開。華麗なプレー。試合を通して描かれる選手の成長。これらが美しい作画の中で描かれており、ページをめくる手が止まらなくなります。
このマンガを読むと、「やっぱサッカーって面白い!」って心の底から思います。サッカー少女であればなおさら「私もこんなプレーしてみたい!」と熱狂している人が多いと思うのです。
サッカー少女にその次の舞台を
そんな共感と熱狂をサッカー少女に与えている『さよなら私のクラマー』。サッカー少女たちはこのマンガを読んで「今は孤独だけれども、高校なら思う存分サッカーができるはず!」と、高校サッカーに夢や希望を抱いている人は多いのではないでしょうか。
そんな彼女たちにその眼でプロリーグを観てもらえれば、高校サッカーのその先にも、輝ける舞台があることを実感してくれるでしょう。サッカー少女の夢を広げられる可能性がそこにはあります。
プロリーグの長期発展には若い世代の参画が欠かせません。だからこそ、岡島チェアは「『さよなら私のクラマー』読者にまずは試合を観にきてもらいたい。」と発言されたのではないかと思います。
女子サッカーは豊饒なる未開の地
2011年にW杯優勝で注目をあびた女子サッカーですが、その後も動員数の低さに悩み、10年後の2021年にプロリーグがやっと設立されました。
そんな現状を踏まえて、作中では日本女子サッカーをこのように表現しています。
豊饒なる未開の地にプロリーグという新しい種が今回植えられました。その種が芽吹くのかどうかはわたしたちの注目次第です。ぜひサッカー少女たちが夢を叶えられる環境をつくってあげたいですよね!
そのために私たちマンガ好きが今からできることは、『さよなら私のクラマー』を読んで女子サッカーに興味を持ち続けることです!(岡島チェアが言っているのだから間違いない!)
そして、2021年にプロリーグが開幕されたら試合会場に足を運んでみましょう!きっとそこにはマンガと同じぐらい、いやそれ以上に、熱狂する試合が観られるはずです!(もちろん現在開催中のなでしこリーグも面白いですよ!!)