3行でわかるアルスラーン戦記
栄華を誇ったパルス王国は、王の側近の裏切りもあって侵攻してきたルシタニアとの戦いに大敗北してしまう。
初陣だったアルスラーンはかろうじて生き延び仲間と共に身を隠し、復讐戦の準備を決心する。これは王太子アルスラーンが国を取り戻す物語
小説から始まり、劇場、ビデオ、テレビ各アニメ、ゲーム化と幅広いジャンルで人気。ファンタジー世界に親しみやすいマンガ版はアルのオススメ!
作品概要
「別冊少年マガジン(講談社)」で2013年8月号より連載開始された『アルスラーン戦記』は、田中芳樹先生の小説を荒川弘先生がコミカライズした異世界歴史ファンタジーです。中世ペルシアの雰囲気を感じさせる王国パルスを舞台に、国を追われた王太子アルスラーンの成長と彼を慕う英雄たちの武勇が描かれています。
『銀河英雄伝説』(集英社発行)とのコラボ企画「書店でもらえるモノクロペーパー」の配布書店様は、「マガメガ アルスラーン戦記」で検索するとヒットする特設サイトに掲載しています!! よろしくお願い致します!! pic.twitter.com/4FQnEppKbS— 『アルスラーン戦記』担当編集(公式) (@arslan_tantou) November 9, 2016
あらすじ
パルス歴320年、王太子アルスラーンは14歳で初陣を迎え、アトロパテネの野でルシタニア軍と激突。最強の騎馬隊を要し、地の利もあるパルス軍でしたが、裏切りによって大敗。国王アンドラゴラスは捕らえられ、王都エクバターナは陥落しました。かろうじて逃げ延びた王太子アルスラーンは、数少ない味方に守られながら、パルスの再起を図るのでした。
作品の魅力
軍略のぶつかり合い、キャラクター同士の軽快なトークのほか、キャラクターの動きを活かした戦闘シーンも見ごたえがあります。また、アルスラーンの王者としての器量が、仲間たちの導きによって開花していく成長過程も魅力の一つです。
セリフや戦闘シーンが原作小説に忠実に描かれていながら、オリジナルエピソードも追加されていて、原作ファンにもお勧めです!
作者情報
荒川 弘 (あらかわ ひろむ)先生
北海道出身の5月8日生まれ。『鋼の錬金術師』で、2004年第49回小学館漫画賞少年向け部門を受賞。『銀の匙 Silver Spoon』で、2013年第58回小学館漫画賞少年向け部門を受賞されています。『アルスラーン戦記』のコミカライズを担当。
田中 芳樹(たなかよしき)先生
1952年10月22日生まれ。1978年に『緑の草原に……』で第3回幻影城新人賞を受賞して作家デビュー。1988年に『銀河英雄伝説』で星雲賞(長篇部門)受賞。2006年『ラインの虜囚』でうつのみやこども賞受賞。1986年より『アルスラーン戦記』の原作小説の執筆を開始、2017年に完結。
アニメ情報
2015年4月から、MBS・TBS系全国28局ネットでTVアニメ第1期が放送。2016年7月には第2期が公開。
声優
アルスラーン:小林裕介
ダリューン:細谷佳正
ナルサス:浪川大輔
エラム:花江夏樹
ギーヴ:KENN
ファランギース:坂本真綾
銀仮面卿:梶裕貴
アンドラゴラス三世:菅生隆之
タハミーネ:田中敦子
ヴァフリーズ:津田英三
カーラーン:大川透
キシュワード:安元洋貴
クバード:三宅健太
シャプール:小西克幸
イノケンティス七世:桜井敏治
ギスカール:子安武人
ボダン:斎藤志郎
スタッフ
監督:阿部記之
シリーズ構成:上江洲誠
チーフキャラクターデザイン:小木曽伸吾
ミュージカル情報
2019年9月5日から、大阪・東京で全15公演が上演されるミュージカル『アルスラーン戦記』が公開されました。
出演者
アルスラーン:木津つばさ
ダリューン:加藤将
ナルサス:斉藤秀翼
エラム:熊谷魁人
ギーヴ:山田ジェームス武
ファランギース:立道梨緒奈
アルフリード:岩戸千晴
キシュワード:村田洋二郎
カーラーン:内堀克利
ザンデ:滝川広大
バフマン:佐久間祐人
ヒルメス:伊万里有
スタッフ
演出 / 脚本:伊勢直弘
豆知識
ショートアニメ『企業戦士アルスラーン』
『アルスラーン戦記』の登場人物が企業戦士として現代社会に蘇ったスピンオフ。
関連動画はまとめてこちらから見られます。
ゲーム情報
『アルスラーン戦記』とアクション「無双」シリーズのコラボゲームが、コーエーテクモゲームスから発売中。
登場人物紹介
アルスラーン
アンドラゴラス三世の子でパルスの王太子。アトロパテネ開戦時は14歳。パルス歴321年9月に15歳になります。騎士階級の乳母夫婦に育てられますが、夫妻は古い葡萄酒(ナビード)の中毒で亡くなっています。
部下を想う心根の優しい青年ですが、逆境によって王者の器量を開花させます。
ダリューン
黒衣黒馬で知られるパルス騎士で12人の万騎長中、最年少。アトロパテネ開戦直前に、アンドラゴラスに意見したことから、万騎長の任を解かれます。シンドゥラでの神前決闘後、猛虎将軍(シヨラセーナニー)と呼ばれます。
ナルサス
ダイラムの旧領主で諸侯。母は自由民。宮廷画家の地位の申し出を受け、アルスラーンに従う天才軍師。アルスラーンに王道を説いて導きます。心ある人は、彼のことを画聖マニの再来と呼ぶらしい。
ギーヴ
旅の楽士で弓の名手。嗅覚がかなり敏感。吟遊詩人としての独創性はいまいち。
ファランギース
絶世の美女で弓の名手。フゼスターン地方のミスラ神殿に仕えています。ミスラ神は契約と信義の神で軍神。先代の女神官(カーヒーナ)長の命令でアルスラーンを探していました。精霊(ジン)の声を聴くために笛を使うことがあります。かなりの酒豪。
エラム
ナルサスの侍童(レータク)。武器として投石を使ったり、女装して城に潜入したりすることがあります。料理上手。
アルフリード
ゾット族族長の娘。ヒルメスに父を殺されます。兄はメルレイン。ナルサスを慕って旅を共にすることに。
ジャスワント
シンドゥラ人でガーディーヴィ側の刺客として、宰相マヘーンドラからラジェンドラのもとに送られていました。パルス軍の策略にハマって捕らえられた後、アルスラーンの配慮によって解放。のちにアルスラーンに忠誠を誓うことに。
キシュワード
パルスの東方国境ペシャワールを守る万騎長。二本の剣で戦うために双刀将軍(ターヒール)と呼ばれています。告死天使(アズライール)と告命天使(スルーシ)という二羽の鷲を飼っています。妻は万騎長マヌーチュルフの娘・ナスリーン。息子はアイヤール。
アンドラゴラス三世
パルス国王。アトロパテネで敗れた後、パルスの地下に幽閉されて拷問を受けます。
タハミーネ
パルス王妃でアンドラゴラス三世の妻、アルスラーンの母。
バフマン
パルスの万騎長で、キシュワードと共にペシャワールを守っています。ヴァフリーズから密書を受け取ってから挙動不審に。
ヴァフリーズ
ダリューンの伯父で大将軍(エーラーン)。アトロパテネ開戦直前に、アルスラーン殿下個人に忠誠を尽くすようダリューンに伝えました。アトロパテネで戦死。
ヒルメス(銀仮面卿)
アンドラゴラス三世の兄・オスロエス五世の息子。アンドラゴラスが先王オスロエスを殺し、ヒルメスを炎に投げ込んで玉座を奪ったと考えています。右顔面にひどい火傷の痕があります。
カーラーン
パルスの万騎長。銀仮面卿の正体を知り、パルスに正統の王位を復活させるためにヒルメスに協力します。ダリューンとの対決の際に槍が刺さって戦死。
ザンデ
カーラーンの息子。
クバート
隻眼の万騎長。酒豪。
カイ・ホスロー
300年以上前に蛇王ザッハークを封印し、パルスを統一した英雄王。
ラジェンドラ
シンドゥラの王子。ガーディーヴィとは母親が違います。気前が良く庶民に人気。
ガーディーヴィ
シンドゥラの王子で王位継承者。母の身分がラジェンドラより高く、豪族に人気。妻は宰相マヘーンドラの娘でサリーマ。神前決闘に敗れて隠れていたところをサリーマの密告により捕縛されます。戦象に薬を盛るなど残酷な性格。
サリーマ
マヘーンドラの娘でガーディーヴィの妻。
イノケンティス七世
ルシタニア国王。タハミーネに一目ぼれして求婚します。砂糖水が好き。
ギスカール
イノケンティス七世の弟で、ルシタニアの実質的な指導者。
ボダン
イアルダボート教の大司教。
エトワール
ルシタニア国軍将軍バルカシオン伯爵に仕える騎士見習い。パルスに捕らえられていましたが、アルスラーンを人質にしてエクバターナを脱出します。
トクトミシュ
トゥラーン王。
暗灰色の衣の者たち
大戦の裏で暗躍する魔導士たち。地中を這うなど怪しげな術を使います。
蛇王ザッハークを信仰しています。
主要国
パルス
大陸公路の中心にあって栄華を極めた国。国都はエクバターナ。
ルシタニア
イアルダボート神を信仰する国。内通者の力を借りて、アトロパテネでパルス軍を撃破。王都エクバターナを陥落させました。
シンドゥラ
戦象部隊があります。国都はウライユール。
マルヤム
ルシタニアと同じくイアルダボート神を信仰する国。ルシタニアに攻め落とされました。
トゥラーン
遊牧騎馬民族の王国で、王都はサマンガーン。
絹の国(セリカ)
闘う時に注意すべき三つの理として「天の時」「地の利」「人の和」が伝えられています。ダリューンが駐屯していたことがあります。