シャドーハウス

ソウマトウ著

貴族の真似事をする、顔のない一族「シャドー」。その“顔”として仕える世話係の「生き人形」。来客のない奇妙な館には、今日も煤と黄色い声が、舞う――。

作品概要

『シャドーハウス』はソウマトウ先生によるファンタジー作品です。

「週刊ヤングジャンプ」にて2018年40号から連載がスタートし、「となりのヤングジャンプ」や「ヤンジャン!」ではカラー版が同時配信されています。

単行本3巻では『とつくにの少女』のながべ先生、4巻では『約束のネバーランド』の白井カイウ先生が帯コメントを寄せ、大のマンガ好きで知られる俳優の高杉真宙さんも連載コラムで紹介するなど、今大注目の作品です!

あらすじ

不思議な洋館「シャドーハウス」に住み貴族のような生活を送る「シャドー一族」。顔の無い彼らは、お世話係兼自身の顔役として「生き人形」を従えて暮らしています。

シャドーハウス

生き人形の少女エミリコは、主人であるケイトに忠誠を誓い、彼女の役に立てるよう、また立派な顔役になれるよう日々奮闘しています。

シャドーたちは身体からすすが出るため、生き人形は頻繁に部屋を掃除をしなければなりません。ミスが多かったり文字が十分読めなかったりとまだまだ未熟なエミリコですが、大好きなケイトのため、持ち前の明るさと前向きさで努力を続けています。

シャドーハウス

そしてシャドーハウスには、「お披露目」という儀式があります。ここでシャドーと生き人形の適正・資質が試され、それが終わるとシャドーたちは「顔付き」と呼ばれ成人として認められます。

ケイトとエミリコは4組の同期と共に「お披露目」に挑むことになりますが、同時に「シャドーハウス」に隠された大きな謎も明らかになっていき…。

シャドーハウス

登場人物紹介

エミリコ

シャドーハウス

ケイトに仕える生き人形。とにかく元気で前向き、天真爛漫で誰にでも友好的な性格。生き人形は本来「シャドー家の役に立つ、以外余計なことは考えない」ことが優秀とされているが、思ったことをつい口に出してしまったり、館の謎に興味津々だったりと好奇心旺盛。文字はまだあまり読めないが身体は丈夫。

空回りも多いが、ケイトのことが大好きで彼女の役に立ちたいと心から思っている。パンが好き。

ケイト

シャドーハウス

エミリコの主人であるシャドー。主人であるにも関わらずエミリコの世話を焼くことが多い。思慮深くエミリコのミスにも寛容だが、頑固で疑り深いところもあり、また大切なものに触れられた際には怒りの感情を露わにすることもある。

生き人形であるエミリコへの接し方、名付け方、シャドーハウスへの考え方など、他のシャドーたちとは異なる点が多く、なにか秘密を抱えている様子。

ショーン

シャドーハウス

エミリコと同期で、ジョンに仕える生き人形。冷静な性格で知識が豊富、力も強い。ジョンやエミリコといった自由な人物に囲まれてツッコミ役に回ることが多い。視力が悪いがその代わり聴覚や嗅覚は優れている。

ジョン

シャドーハウス

ショーンの主人であるシャドー。自由奔放で強引なところもあるが、素直で頼れる性格でショーンへも友好的に接している。「シャドーハウスの王になる」と豪語しているが、実際にそのような制度があるかはかなり怪しい。

ルウ

シャドーハウス

エミリコと同期で、ルイーズに仕える生き人形。口数が少なく無表情。ルイーズに忠実に従い、それ故か「自分で何かを選ぶこと」は苦手。生き人形としては優秀な評価を受けている。

ルイーズ

シャドーハウス

ルウの主人であるシャドー。自分(ルウ)の顔が大好きで、化粧を施したり部屋に似顔絵を飾ったりしている。ナルシストで自分が褒めてもらえることを当然だと思っており、敵を作るような言動が目立つ。

リッキー

シャドーハウス

エミリコと同期で、パトリックに仕える生き人形。強気な自信家。パトリックに忠実で献身的に使えているが、リッキーの方が頭が回るのか主人の言いたいことを先回りするなど、結果的に主人を先導していることが多い。

パトリック

シャドーハウス

リッキーの主人であるシャドー。自分を優秀だと思い込みたい、貴族らしく振舞いたいが、まだ行動が伴っていない。プライドが高く繊細で傷つきやすい性格。

ラム

シャドーハウス

エミリコと同期で、シャーリーに仕える生き人形。話すことが苦手で臆病な性格。ものを落としたり回収したすすをこぼしたりとミスが多いため他の生き人形から無能と言われているが、記憶力や計算能力は非常に高い。

シャーリー

シャドーハウス

ラムの主人であるシャドー。言葉を発さず、すすもほとんど出ない上に一日中ぼんやり座っていることが多いため、感情が全く読み取れない。

偉大なるおじい様

シャドーハウス

シャドーハウスの主。シャドーたちからは「偉大なるおじい様」、生き人形たちからは「シャドー家を統率するシャドーハウスの王、生き人形の生みの親、偉大なる創造主様」と呼ばれている(生き人形たちは口に出すことすら畏れ多いとされる)が、その姿や詳細は不明。

ローブ様

シャドーハウス

エミリコ、ショーン、ラムが深夜の見回りを命じられた際に出会った正体不明のシャドー。生き人形3人に同行し質問にも答えるなど明らかにシャドーの中で異質な存在。

作品の魅力

類似作品不在の「不穏」ファンタジー

本作はファンタジーとミステリーが軸となっていますが、様々な要素が散りばめられており、ジャンルを定義することが非常に難しい作品です。

※2巻発売時にはこんなツイートも。

  • 部屋の中でエミリコとケイトの関係性を描き、ほのぼのとした日常要素が強い序盤

  • 館の掃除のためエミリコが部屋の外で他の生き人形と出会い、謎が深まっていく展開

  • 「お披露目」が始まり、エミリコたちが試練に立ち向かっていくアクション要素の強い冒険劇

など話が進むにつれ表情を変える本作ですが、あえて一つキーワードを挙げるとすれば、「不穏」。振れ幅の大きい物語の中で、その側には常に不気味さと不穏さが静かに張り付いています。

シャドーハウス

様々なフレーズで紹介される本作ですが、わかりやすいコピーでその魅力を表すことは難しく、「類似作品不在」と呼ぶにふさわしい作品です。

顔が見えないゆえに浮かび上がる表情

シャドーたちには顔がありません。当然、その表情も見えません。

シャドーハウス

しかし、読み進めていくと不思議とシャドーたちの性格や感情が伝わってくるようになり、どんどん彼らに愛着がわいてきます。

「人形と顔のない異形のバディ」

表情が無いことで逆に縛りがなくなり、より一層読者の想像力を掻き立てる。この素晴らしいアイデアが生み出した本作の大きな魅力です。

変化する物語と、変わらないエミリコの天真爛漫さ

話の展開によって雰囲気が変わる本作ですが、一貫して流れる「不穏さ」と対をなすように変わらないもの、それがエミリコの天真爛漫さです。

その性格を「お花畑」と揶揄されることも多いエミリコですが、ホラー的要素や「お披露目」で現れる試練など深刻になりがちな場面でも、エミリコのケイトを思う気持ち、純真さやいい意味での鈍感さ、前向きさが作品に癒しと光を与えてくれています。

シャドーハウス

豆知識

表紙の秘密

単行本の紙版は箔押しが使われるなど非常に豪華な造りとなっているのですが、カバーをめくると簡素な本のようなデザインになっています。そしてよく見ると、、そこには黒い手形が。実はこれ、ケイトが本を読んだ跡(すすが付いた様子)のようになっているのです!

ちなみに3巻には手形は付いていません。それにももちろん理由があり、3巻で描かれる内容と関係しています。芸が細かい!

ケイトの思い

ついつい思ったことや表情が外に出てしまうエミリコと違い、ケイトは思慮深い性格で感情を表に出すことは少なく、さらにシャドーのため表情もわかりません。そして実は、2巻の終盤までケイトの心の声は(12話を除き)全く描かれていません。もちろんこれも意図的なものです。

主にケイトとエミリコの関係が描かれる序盤において、主人であるケイトの内面が見えない点は、この作品の得たいの知れない雰囲気を醸し出す役割も果たしています。そこから、「お披露目」が始まり世界が外に広がっていくのと合わせるようにケイトの考えや思いが描かれることで、物語が持つ謎や不穏さもシャドーハウス全体へと向かっていき、話の筋が見えてくるような仕掛けになっています。

シャドーハウス

海外展開

本作は海外でも展開されており、フランス版ではPVも作成されています。

日本語版とはまた雰囲気が異なり、より童話色の強い造りになっています。映画等でも国によって予告編のテイストが全然違っていたりしますが、マンガの捉え方も国によって違うことがわかって面白いですね。

作者情報

ソウマトウは原作/デザイン担当ののり先生と作画担当のひっし先生によるマンガ制作ユニットです。公式HPにて過去作や受賞歴など詳細情報を確認できます。

のり先生が児童文学系、ひっし先生はジャンプで育ったジャンプっ子。お二人の異なるバックグラウンドが起こす化学反応こそ、本作の唯一無二な世界観を産み出しているのかもしれません。

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