『群青にサイレン』はスポ根野球マンガではありません。ラブコメでもありません。ときめきや恋の切なさではなく、人間の負の感情を丁寧に描いた高校野球マンガなのです…!
桃栗みかん先生は『いちご100%』の作者としても知られ、『いちご100%』で私たちを魅了した丁寧な心理描写は今も健在です!
王道の高校野球マンガとはほど遠いドロドロさ
高校野球マンガといえば、爽やかな主人公が爽やかな仲間と爽やかに野球に打ち込む、というストーリーが王道ですよね。群青にサイレンは、主人公からして違います…!
主人公・吉沢修二は小学生の時に、いとこで幼馴染の吉沢空にエースの座を奪われ、野球を辞めてしまいます。その後、空へのコンプレックスをこじらせ続けた修二は高校で空に再会。
空よりも自分のほうがいいピッチャーだ!と証明するために、野球部に入部。修二と空、そして野球部部員たちの交流と成長が描かれます。
たまに「コミックス買いたいなあ」というありがたいツイートを見かけるので宣伝📣
❗️群青にサイレンは集英社マーガレットコミックスから発売されています❗️
少女マンガコーナーで探してね!小さな書店さんでは置いてないことも多いので書店員さんに聞いてみてね!もしくは通販!#群青にサイレン pic.twitter.com/u6Cjjndn6M— 桃栗みかん≪群青にサイレン≫河下水希 (@m_momokuri) September 16, 2019
人間の負の感情をこれでもかとリアルに描く
この作品には、毒親・いじめ・プライドをズタズタに傷つけられる経験…など、トラウマを抱えるキャラクターたちが登場します。様々なエピソードを通じて、人間の嫉妬や自己嫌悪、劣等感といった負の感情がリアルに描かれます。あまりに丁寧な心理描写に、読みながら何度もズン…とした気持ちになります。
それでも続きが気になってページをめくる手が止まらない。そして、もしかすると現実の部活は、王道の野球マンガよりも『群青にサイレン』に近いのかもしれない…と震えてきます。
担当さんに「某スポーツ選手の〇〇さん群青にサイレン好きらしいですよ」と言われて気分上がった。部活等で多少苦い経験をした人が大人になった時読んでもらえたらと思って描き始めたので…😭ホント知名度ないエグみ強めのマンガですが、嬉しい〜
(真偽問われそうですがご迷惑かもしれないので伏字で)— 桃栗みかん≪群青にサイレン≫河下水希 (@m_momokuri) May 17, 2020
読む前とは違う自分になっている
読み終えたあと、私はまるで文学小説を読んだあとのような気分になりました。国語の授業で夏目漱石の「こころ」を読んで、人間の悪い部分を突き付けられたときのような、心地のよい衝撃と憂鬱さ。
どんな感想を抱くかは人それぞれだと思います。けれどきっと、誰しも「ああ面白かった!」では終わらない感情が出てくるはず。これほど人の感情を揺さぶるマンガ、間違いなく名作です。
RT うちのマンガは暗いしスカッとしないのでアニメ化なんて無理😑といつも思って描いてますが(そりゃなってくれたら嬉しいですが)
これをきっかけに少しでも読者が増えればいいな〜っ!
暗い青春マンガが好きな人、ジャンプ+で群青にサイレン読んでみてね!https://t.co/rcVovM4dZ5— 桃栗みかん≪群青にサイレン≫河下水希 (@m_momokuri) January 27, 2020
全50話完結!一部は無料で読めます
そんな『群青にサイレン』、2020年12月現在、少年ジャンプ+で12話まで無料で読めます。
個人的にはコミックス第4巻(第13話…!)ごろから加速度的に面白くなりました。王道のスポーツマンガには飽きちゃった…という方や、心理描写が巧みな作品が大好き!という方、ぜひ読んでみてください!