血の轍

押見修造 / 著

「惡の華」「ハピネス」「ぼくは麻理のなか」「志乃ちゃんは自分の名前が言えない」など、傑作を次々と世に送り出してきた鬼才・押見修造氏が、ついに辿り着いたテーマ「毒親」!母・静子からたっぷりの愛情を注がれ、平穏な日常を送る中学二年生の長部静一。しかし、ある夏の日、その穏やかな家庭は激変する。母・静子によって。狂瀾の奈落へと!読む者の目を釘付けにせずにはおけない、渾身の最新作!!

血の轍』(ちのわだち)は、実写映画化が相次いでいる、『惡の華』や『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』などの青春映画の原作者として知られている押見修造(おしみしゅうぞう)先生による作品です。

「ビッグコミックスペリオール」にて2017年第6号より連載開始。

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2018年には「このマンガがすごい!」オトコ編で9位にランクインするなど、各メディアに取り上げられ、話題作となりました。コミックスは、2020年8月末時点で累計110万部(紙+電子)を突破しています。

作品のあらすじ

主人公・長部静一(おさべせいいち)は群馬県に住む中学2年生。おとなしく控えめの性格ですが、クラスにはふざけあう友達がいて、普通の中学生です。

家では、温厚なサラリーマンの父・一郎(いちろう)と明るく面倒みのいい専業主婦の母・静子(せいこ)との3人暮らし。静子は若くて美しく、息子を溺愛しています。

ある夏休みの休日、長部家族と一郎の姉家族と出かけた山登りで信じ難い事件が起きます。この事件をきっかけに顕在化する静子の暴走と息子に対する偏愛、そして狂っていく静一の様子が丁寧に描かれています。

登場人物

長部静一

1981年3月19日生まれ(この作品は1995年の夏頃からスタートしています)。静一も静子のことが大好きで、いつも静子の気持ちを汲んで、気遣いのできる優しい男の子です。

同じクラスの吹石由衣子(ふきいしゆいこ)に密かに恋心を抱きながらも、行動できずにいるごくごく普通の中学生です。

長部静子

静一の母、専業主婦。黒い長い髪とあどけなさが残る童顔の静子は、静一と親子というよりは年の離れた姉弟にみえるくらい若く美しい母親です。静一と話している時に頬を触りながら話したり、静一に「ママ。いつも、ありがとう。」と言われ思わず頬にキスをしたり思春期の男の子に対してのスキンシップとしては過剰な母親です。

吹石由衣子

静一と同じクラスのショートカットで、目の下にホクロがある美少女。静一のことを異性として興味があり、行動も積極的です。一学期の最終日に、一緒に帰りたいと後から追ってきたり、「こんどさ、うちに遊びに行っていい?」と、約束を交わします。

家庭環境は、親が離婚しており、一緒に住んでいる父親とは仲があまりよくないことが、後々わかってきます。

長部一郎

静一の父でサラリーマン。飲み会があったり、土曜出勤があったりと忙しく、家にはあまりいませんが、温和で優しい父親です。静子や静一に対しても、亭主関白なところもなく、どちらかといえば優しいけれど無関心でもあり、当時の父親像としてはごく普通の父親です。姉家族とも仲が良く、姉と甥のしげるが頻繁に家に遊びに来ています。

しげる

静一の従兄弟。週末になると毎週のように静一の家を訪れ、ゲームをしています。静一は母親の顔色を伺っているからか、自分の友達よりもしげると遊ぶことを優先しています。やんちゃな少年でしげるの母が、静子が過保護だと言っていたのを聞いて、静一をからかったりしています。

しげるの母

一郎の姉。はっきりと物を言う、歯に衣着せずに話す静一の伯母。弟であり、静一の父である一郎は何も言わず、親族内でしげるの母が大きな力を持っていることが伺い知れます。

メディア掲載

2017年9月

ダ・ビンチ

2017年12月

「このマンガがすごい!2018」オトコ編 9位

2017年12月

「THE BEST MANGA 2018 このマンガを読め!」フリースタイル 3位

2017年12月

BRUTUS 2018年 1/1・15合併号[危険な読書]

2018年5月

朝日新聞 好書好日(こうしょこうじつ)

2018年6月

ananニュース

作品の見どころ

青春の裏側にある、多感な14歳のエロリズム

――『惡の華』連載終了直後のインタビューでは、「14歳が一番エロい」とおっしゃっていました。 【押見】 いいましたね。「14歳はエロい」だけだと、かなり不穏当な発言に思われそうですが(笑)。 ――押見先生のいう「エロい」とは、顔とか体つきといった外見的な部分ではなく、「内面や自意識が漏れでてしまう」状態を指すんですよね? 【押見】 そうです。それを「エロい」というのは語弊があるのかもしれないですし、誤解を招くことも多いんですけどね。ただ、内面を無自覚に垂れ流してしまうのは、男女問わずに14歳という年齢が一番だと思います。だから「14歳が一番エロい」と。その思いは、今でも変わってませんね。

押見修造先生が描く14歳は、その頃に一瞬だけ訪れる少年少女から青年に変化する心と体の変化を赤裸々に描いています。「こじらせ青春漫画の名手」との異名があるほど、思春期特有の誰もが葬り去ってきた甘酸っぱい過去を思い起こさせるような描写に、読者は自分を重ねながら引き込まれていきます。

とにかく怖い

トーンを使わず、ペンだけで陰影やうつろな表情を表現していく押見修造先生の画法は、血もでず、残虐なシーンもないのにセリフの書体と迫力のある画力、見開いた眼、コマ割だけで静子の狂気や壊れていく静一の様子を描いていきます。

「目は口ほどに物をいう」という諺がぴったりな、彼らの瞳からはその瞳が何を語るのかを読者に解釈が委ねられています。この物語がどこに向かっているのか、続きが怖いもの見たさで知りたくなるそんな作品です。

作者・映像化作品紹介

作者の押見修造(おしみしゅうぞう)先生は、2002年ちばてつや賞ヤング部門優秀新人賞受賞。2009年にTVドラマ化された『漂流ネットカフェ』、2013年TVアニメ化した『惡の華』は累計300万部を突破する大ヒット作となりました。『惡の華』は文化庁メディア芸術祭 2013 審査委員会推薦作品にも選ばれています。1981年生まれ。群馬出身。

押見修造先生のTwitterはこちら 👉 https://twitter.com/shuzo_oshimi

2009年

TVドラマ化『漂流ネットカフェ』

2013年

アニメ化『惡の華』

2014年

実写映画化『スイートプールサイド』

2017年

実写映画化『志乃ちゃんは自分の名前が言えない』

2019年

実写映画化『惡の華』

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