大物食い、大番狂わせ。スポーツにおいて、1番盛り上げる場面ではないでしょうか。これらを意味する「ジャイアント・キリング」を好む監督が、日本のサッカーリーグであるJリーグを舞台にサッカー界に嵐を巻き起こす物語が『GIANT KILLING』です。
本作はツジトモ先生作・綱本将也氏の原案・取材協力により『週刊モーニング』で現在も連載中のサッカーマンガです。
大胆不敵のビッグマウス、達海猛
今作の主人公である達海猛（たつみたけし）が東京都のサッカーチームETU（イースト・トーキョー・ユナイテッド）の監督に就任するところから物語が始まります。
達海はJリーグ開幕の監督のあいさつでこのようなビッグマウスを放ちます。飄々としておりいい加減な性格の達海ですが、緻密な分析と大胆な策略で我々読者を驚かしてくれます。
チキンヒーロー椿大介
ETUの新人選手の椿大介（つばきだいすけ）は達海に才能を見出され、中心選手として徐々にその名を轟かさせていきます。
PK成功率０%という重度の臆病者であるため好不調の波が非常に激しい椿ですが、大舞台で才能を爆発させ見る者を驚嘆させてくれます。サッカーを純粋に楽しみ笑顔でプレーし始めた椿は誰にも止めることができません。
ETU7番の系譜
かつてETUで7番をつけてプレーをしていた達海はチームの中心選手となり、幾度もの逆転劇を巻き起こし観客を魅了しました。日本代表にまで上り詰めた達海でしたが、ケガにより若くして選手生命を絶たれてしまいます。
ETUで7番を背負う椿は「達海猛の再来だ」と言われ、ETUにスカウトされました。達海同様どことなく人々を惹きつける求心力を持ち、達海とは全く違うプレースタイルながら人々をワクワクさせる姿はどこか重なります。
この二人の7番を中心としたETUは晩年最下位争いしている現状を脱却し、上位争いできるチームへと導いていきます。
サッカーファンにたまらないアニメのこだわり
現在放送自体は終了しておりますが、サッカーファンにはたまらないアニメならではの工夫が施されています。
リアルなサッカーシーンを描くために、各試合ごとにフォーメーション表を作成し、全体の動きを綿密に描いていたり、サッカーアドバイザーの意見を参考にシュートの打ち方などもよりリアルに描かれています。
スポーツマンガだからこそ動くアニメでは別の楽しみ方ができますので、ぜひアニメもご覧ください！
勝つか負けるか分からない！
スポーツにおいて勝つか負けるか分からないのはもちろん当たり前ですが、ことマンガにおいて言うてそうとは言えません。どうしても主人公側が勝つ確率が高く気付いたら過程を楽しんでいることも少なくありません。
しかし『GIANT KILLING』の舞台Jリーグでは、トーナメントではなくリーグ戦で優勝を争うため、負けてもそこで敗退するわけではありません。最終的に勝ち点を多く取っていればいいのです。
題名の通り、格上の相手を倒すこともあれば、思いもよらない負け方をするときもあります。
勝つか負けるか分からないハラハラさせられる熱い試合が盛りだくさんです！
大物食いを味わおう！
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