『GIANT KILLING』は、ツジトモ先生により2007年6号から週刊『モーニング』で現在も好評連載中のサッカーを題材としたマンガです。
これまでのサッカーマンガとは一線を画す、なんと「監督が主人公」のサッカーマンガです。今まで主人公が活躍するどころか試合にも出場しないサッカーマンガがあったでしょうか?多分ないです。
監督の視点からサッカーを描く
本作品の主人公「達海猛」は元日本代表選手として活躍した輝かしい経歴を持つ。しかし25歳の若さで怪我を理由に引退。その後しばらく消息の知れなかった達海が、イングランドのアマチュアチームを率いて、プロリーグのチームを相手に大接戦を演じるほどの成績を残し「監督」としての輝かしいキャリアを踏み始めていたところから物語はスタートします。
リーグジャパンリーグ1部(現実世界で言うところのJ1リーグに相当するリーグ)に所属するものの、ここ数年は下位に低迷する、過去に達海が「選手」として一時代を築いたチーム「イーストトーキョーユナイテッド」。通称「ETU」に10年の時を経て、今度は「監督」として招聘されます。
既存のサッカーマンガではあまり語られない、チームを作り上げていく新人監督目線で物語が進行していく、新感覚のサッカーマンガなのです。
達海の手腕により変革するチーム、成長する選手達
達海監督の手腕により、紆余曲折ありながらも徐々に成長していく選手達。最初は達海のやり方に反発していた選手も、チームと自身の成長を実感する中で、次第に達海を慕うようになります。そして、弱小で代表選手も久しく誕生していなかったチームは、リーグでもトップを脅かすまでの、去年までの成績が嘘のような大躍進を遂げていきます。
監督、選手のみならず、フロント、サポーター、下部組織に所属する未来のプロサッカー選手を夢見る子供達など、チームに関わる全ての人々が一丸となって成長していく過程は、自分の住む街にこんなサッカークラブがあって欲しいなという気持ちにさせられ、思わず胸が熱くなりますね!
本日発売のモーニング
『GIANT KILLING』#515 より。 pic.twitter.com/qyVR0n7cuh— ジャイキリ (@giant_killing_) April 18, 2019
戦略と戦術、そして勝利へのこだわり!
一見チャラい兄ちゃんに見えなくもない達海監督ですが勝利へのこだわりは誰よりも強く、対戦相手を徹底的に分析して徹夜して試合中に寝てしまうことも(←!)
対戦相手によって柔軟に戦術やその戦術に適した選手配置を行い、相手チームの弱点を突く試合展開に、「監督目線」で試合を観ているような感覚に陥ります。気付けば今までより深く、サッカーというスポーツにハマっている自分になっていることを実感出来ると思います!
格上のチーム相手に『ジャイアントキリング』を巻き起こす、達海監督率いる「イーストトーキョーユナイテッド」の面々の活躍に、1人の「ETU」サポーターとして本作品を是非一読していただきたい今最もおススメのサッカーマンガです!