ONE OUTSは、ライアーゲームなどの代表作で知られる、甲斐谷忍先生による野球マンガです。
ただ、普通の野球マンガではありません。
一言でいうなら「勝負をするときに、必ず勝つためにあらゆる手段を使って勝つ」ことを主題にしたマンガなのです。
筆者は、いわゆるベンチャー起業家のコミュニティにいることが多いのですが、そういう、「ビジネスの世界で必死で戦っている人たち」にこのONE OUTSを推薦しまくっています。
多くの人が、影響を受け、勝負とは何か、勝つとは何か・・・というのを考えてくれるのですね。
実際、会社の研修でONE OUTSを題材にしたこともあります。
というわけで、この記事では、ONE OUTSの魅力をお伝えしたいと思います。
あらすじ
ONE OUTSの基本的なあらすじは以下です。
優勝に必要な何かが足りない” その“何か”を捜して、沖縄で自主トレに励む“不運の天才打者”児島弘道。そこで彼は一人の男と出会う。120km/hそこそこの直球だけで、賭野球“ワンナウト”で無敗を誇る男。彼は名乗る。渡久地東亜と…。
大枠には、賭野球で無敗だった、渡久地を引き入れて、弱小球団であるリカリオンズが日本一を目指すという漫画です。
渡久地は、オーナーと、ONE OUTS契約というものを結びます。一球アウトを取るごとに○○円もらえ、一点取られるごとに○○円支払うといった形です。
渡久地はスポーツマンでは決してなく、勝負師です。ギャンブラーです。
なので、スポーツマンシップに則って勝つわけではなく、勝つという目的のために、あらゆる手段を使っていきます。そして、アウトを取るたびに破格の賭け金を得ていくのです。
野球というテーマはあるものの、これはあくまで勝負の手法にすぎないのですね。本質的にはギャンブルマンガです。
というわけで、以下、ONE OUTSの魅力を紹介していきます。
魅力1: 勝つための方法を考え続ける
ONE OUTSの一つの魅力は、「勝つための手法を考え続けることです」ということを徹底することです。
たとえば、マリナーズという明らかな力の開きがある球団と勝負をするときに、他のメンバーは過去のデータを集めてきますが、渡久地は「今日のマリナーズ」の情報について話します。
「過去のマリナーズ」には意味がなく、「今日のマリナーズ」の情報こそが価値があるということです。
勝つためにはどうしたらいいのか?というのを徹底的に考えているわけですね。
メンバーが一般的な考えや常識に捕らわれている時に、常に渡久地は本質をついたことをいい、メンバーの目を覚ましていきます。
勝つためにどうしたらいいのか?を考え続けるチームになっていく様子がとても気持ちがいいです!
魅力2:持っている限られた手数で、勝つことを考える
渡久地は投手としてかなりの活躍をしますが、持っている武器は限られています。
ボールの回転数をコントロールできるのですが、球威はあまりありません。他のチームの選手からは「ザコボール」といわれることもあります。
しかし、その限られたカードと、相手の心理を読み、コントロールすることだけで勝ち上がっていきます。
今、自分たちが持っている武器だけを使い、いかに勝ち続けるか、ということが描写されていくので、読んでいてテンションがあがります。
頭がいい、お金がある、顔がいい、、など、人生で勝てるために何かを持っている人は少数派で、ほとんどの人は、与えられたカードの中で戦うしかありません。今ある中でどう戦っていくのか・・・を知恵を絞っていくのがとてもおもしろいです。
魅力3: 敵キャラがすごく嫌なやつ
あと、勝負する相手は、オーナーなのですが、オーナーの性格はめちゃくちゃ悪く、わかりやすいくらい策略にかけてきます。
わかりやすく自分の得のために、契約条件をかえてきたり、渡久地に不利な状態にしたりとしてきます。
いっぺんの曇りもないというか、同情の余地がない敵キャラなので、その敵キャラが痛い目にあうのは爽快感があります。
魅力4:人生に役に立つ名言が多い!
ONE OUTSは、人生の役に立つような名言がたくさんあります。
筆者個人としても、影響を受けたコマがたくさんあります。
常識的に思われていることとは違う、でも本質的で、的を射ている渡久地のセリフに胸打たれます。
特にチームプレイに関するところの描写は、チームで働いているようなビジネスパーソンには是非とも読んでもらいたいです!
というわけで
魅力を語るとキリがないですが、仕事を前向きにがんばりたい!という社会人の人にはとてもオススメのマンガです。
特に、ライアーゲームや、カイジといったような、心理戦と頭脳戦をかけあわせた勝負ものが好きな人には、とても刺さる作品ではないかと思います。
興味があれば、是非ともお読みください!