累計発行部数が3,000万部(2018年10月時点)を超える大ヒットを記録した『七つの大罪』で、日本を代表する漫画家の1人になったと言っても過言ではない鈴木央(すずきなかば)先生。
「週刊少年ジャンプ」「週刊少年マガジン」「週刊少年サンデー」「週刊少年チャンピオン」の四大少年誌で連載を経験したすごい経歴の漫画家さんだということは皆さんご存知でしょうか!?
四大少年誌の連載を制覇した鈴木央先生の格闘漫画!
「ジャンプ」では初連載作品のゴルフ漫画『ライジングインパクト』と今回紹介する格闘漫画『Ultra Red』を、「サンデー」ではフィギュアスケート漫画『ブリザードアクセル』と番長同士のバトル漫画『金剛番長』を、「チャンピオン」ではラブコメ漫画『ちぐはぐラバーズ』を描き、現在「マガジン」でファンタジーとバトルをハイレベルで融合させた『七つの大罪』を描いています。
全4巻で終了した『Ultra Red』は先生の作品の中では巻数は短いのですが、他のヒット作に負けない熱さがあり、先生の中で一番好きな作品なので紹介します!
関節を破壊する拳法「破傀拳」を使う熱い少年の闘い
皇閃(すめらぎせん)は世界最強の格闘家を目指す中学1年生の少年。新しい土地で暮らすために引っ越して来た初日に、格闘技ジム「竜炎(ドラゴンフレイム)」の門下生と成り行きで闘うことになる。
皇家に代々伝わり、相手の関節を攻撃し戦闘不能にする拳法「破傀拳」を駆使し、苦戦することなく勝利した閃だったが、それは「竜炎」一門との、そしてその先に待つ大きな闘いの始まりに過ぎなかったー!
格闘家にしては細身の閃が何故大柄の強敵たちと闘えるのか?
答えは「破傀拳で超正確に関節を攻撃できるから」という単純明快なもの。
当時、この設定に惹かれて毎週の「週刊少年ジャンプ」を読むのが楽しみで仕方ありませんでした。大柄の相手に小兵が挑みジャイアントキリングを起こすのはバトル漫画の醍醐味で、それを主人公が度々起こしてくれるのだから、たまりません!
「破傀拳」もそうですが、ライバル達の格闘スタイルも個性的で面白いです!
回転の力を活かして闘うボクサーの片桐(弟)や、足技と合気道をミックスさせた白羽、相撲スタイルの渡辺など、個性的な格闘家達が鈴木央先生の超絶画力で派手な必殺技をぶつけ合うバトルは1試合も見逃せません!!
また、余談ですが、鈴木央先生の短編集『七つの短編』には「破傀拳」をテーマにした短編が載っているので知らなかった方は手に取ってほしいです!
全4巻と短いながらも熱い闘いが詰まった『Ultra Red』、気になった方はぜひ読んでみてください!