『 #さよならミニスカート 』
異例。
この連載は、
何があろうと、
続けていきます。
あなたに届けるために。#さよミニ#牧野あおい pic.twitter.com/lAXqaP53J9— りぼん編集部 (@ribon60th) August 3, 2018
このマンガがすごい!2020女子部門1位に選出された話題作『さよならミニスカート』。
リボン編集部の、連載開始前からのSNS上での宣言は大きな話題となりました。
作品を届ける側の、覚悟
作者と編集部の作品に込めた覚悟。それは、
「このまんがに、無関心な女子はいても、無関係な女子はいない。」
というキャッチコピーと、りぼん編集長・相田聡一さんの
「この連載は、何があろうと、続けていきます。」
という宣言からも、作品を掲載する「りぼん」の読者である少女達への並々ならぬ強い想いとして伝わってきます。
その言葉通り、読んでみると「女性という性」について考させられます。
あらすじと登場人物
主人公・神山仁那(かみやまにな)はベリーショートで制服は長ズボンを着用し、言葉遣いも不愛想。男子かと同級生が見間違う様な風貌です。
その正体は元・人気アイドルグループ「PURE CLUB」のセンター・雨宮花恋(あまみやかれん)。
握手会で突如切り付けられる事件に遭ったことがきっかけでアイドルを引退し隠れるように生活をしてきました。
そんな中、彼女の正体に気づいていたクラスメイトの男子・光(ひかる)と出会い、アイドルでいてくれたことを感謝されたことで心を開いていきます。
ですが、前向きな明るさだけで物語が進む訳ではありません。
漫画「#さよならミニスカート」が描く現実。反響を呼んだセリフの一つが「スカートはあんたらみたいな男のためにはいてんじゃねえよ」。
「男に媚び売るためにはいてんだろ?」「(変質者に)触られて当たり前」と言う言葉に、主人公が怒って返した言葉です。 #DearGirls https://t.co/va51djcBWJ— 朝日新聞東京編集局(コブク郎) (@asahi_tokyo) March 17, 2019
ストーカー、痴漢、セクハラ、そして性暴行ー
登場する女子達の性被害も描かれています。
無関係な「人」はいない
本編ではアイドル時代に仁那を切り付けた犯人が現在もストーカーとして登場していますが、未だ犯人の正体ははっきりと示されておらずサスペンスの要素も大きいです。
なのでサスペンスとしても十分に楽しめますが、この作品は「サスペンス作品」としての消費だけで終わらせてはいけない作品です。
先日、東京地裁で女性ジャーナリストが性暴力を受けたと訴えた裁判で勝訴の判決が出ました。
この事件も、アイドルへの殺傷事件もフィクションではなく現実に起き、今日も被害者は生まれています。
この作品を通し男女問わず女性の立場を考えるきっかけとなり、これ以上傷付く女性が現れないことを願ってやみません。
こちらの作品はりぼん本誌と少年ジャンプ+で読むことが出来ます!