アオアシ

小林有吾著 上野直彦取材・原案協力

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「ティーチング」と「コーチング」。『アオアシ』に学ぶ「育成」を成功させる2つの指導方法

最近すごく面白いサッカーマンガが増えているなと感じています。なかでも個人的に一番はまっているのがJリーグのユースチームを舞台とした『アオアシ』です。

小林有吾(著) 上野直彦(取材・原案協力)
アオアシ

主人公の挫折と成長、迫力ある試合のシーン、魅力的なキャラ…面白い要素を兼ね備えている最高のサッカーマンガですが、読んでいると「これはビジネスでも役立つな…」と思うことが多くあります。

というのも、この『アオアシ』では「育成」が大きなテーマになっているからです。

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育成とはを考えさせられるシーン。

なので後輩や部下の教育に携わるビジネスパーソンに特にオススメです!

この『アオアシ』に登場する指導者は、「ティーチング」と「コーチング」という2つの指導方法をとても上手に使い分けています。そこが凄く勉強になるな…と思ったので紹介したいと思います。

アオアシ (全17巻) Kindle版

あらすじ

主人公の青井 葦人(あおい あしと)は愛媛県の弱小中学サッカー部出身のFW。足元の技術はイマイチですが、独特の嗅覚と視野の広さをユースチームの監督である福田達也に見いだされ、セレクション(入団試験)に挑んでいく、というストーリーです。

『アオアシ』はサッカーマンガでは珍しいJリーグのユースチームが舞台となっています。なので、ただ単に「勝つ」という目的だけでなく、チームとして選手をプロに「育成」するということが一つの大きなテーマになっています。

いっちー

勝つためじゃねえんだな

勝利のためにすべてを投げうってプレーすべきか、それとも将来を見据えて冷静なプレーをすべきか…といった具合に選手も指導者も様々なことを「考え」ながら試合や練習に臨むというところが『アオアシ』の大きな特徴です。

けんすう👀🚀

人間は考える葦である。かっこいいセリフよ、、、

(ヒロインの「花」控えめに言って天使。なのに葦人にぞんざいに扱われることが多くて不憫…)

育成の難しさ

『アオアシ』がテーマとする育成ですが、ビジネスの現場では悩みとなっているケースが多いのではないでしょうか。筆者もそこですごく悩んでいた時期がありました。

失敗をさせないためにこと細かに指示をし過ぎて、チームのメンバーが窮屈に感じているのではないかと。そんな時にこの『アオアシ』を読んで「ああ、なるほど…」とヒントを得ることができました。

それが次に紹介する「ティーチング」と「コーチング」の使い分け方です。

みやお

「ティーチング」と「コーチング」の違い、分かりやすい!

「ティーチング」と「コーチング」

育成のための指導方法としては、大きく分けて「ティーチング」と「コーチング」の二つがあります。

『アオアシ』ではユースの福田監督と望コーチが指導方針で話し合う先ほどのシーンですごく分かりやすく説明されています。

  • 「ティーチング」は「選手に答えを教えてあげること」

  • 「コーチング」は「選手に考えさせ、答えを判断させること」

『アオアシ』のこのシーンでは、「コーチング」だけで選手を導くことが理想であると示されます。

実際に試合に臨みプレーするのは選手であるため、自分たちだけで解決する力を付けるためには、答えを教え過ぎることはかえってマイナスになる可能性があるからです。

みやお

「コーチング」が理想だけど言わなすぎも良くない

さらにこのシーンでは、あえて答えを教えずに、問いかけを行うことで自分で答えを掴ませようとしています。

みやお

あえて答えを教えず問いかけにより自分で答えを掴ませる望コーチ、本当に良い指導者

そして、最高なのがこのシーン。

しんちゃん

答えを教えるのは指導者の怠慢 答えを掴み取れるように導く ティーチャーじゃなくてコーチャーしかいない学校をつくる 釣り方を教えるんじゃなく釣り方に気づかせる

これは「コーチング」を端的に表す金言として胸に刻みたいです。


一方、試合で勝利を掴むためには、時に「ティーチング」を駆使して選手を導くことも重要です。

特に選手が迷いながらプレーしている時、適切なタイミングで、適切なレベルで指示するということが指導者には求められます。

みやお

珍しい望コーチの細かい指示

普段は「コーチング」を重視する望コーチですが、このシーンでは勝利と育成のバランスを図りながら「ティーチング」も駆使していきます。

これは本当にビジネスにおいても一緒だなと…。


チームのメンバーに対してはどのように指導すべきか。筆者の場合は、「ティーチング」に寄り過ぎていて、メンバーから成長する機会を奪っていたのではないかと。


このように「コーチング」を基本としつつ、場面場面で「ティーチング」を駆使することが、育成にとって重要であると、『アオアシ』から学びました。


指導者も未熟である

『アオアシ』を読むと、改めて指導者という立場は難しいなと思わされます。

それでも、このシーン

まつなお

「大人は完璧でなくてはならない。指導者は完璧でなくてはならない。」なんてことはないんだと。逆説的に「自分は完璧である」など思ってはならないと教えてくれる一コマ。

指導者も未熟であることを自覚して一緒に成長していくべきなんだと気づかされます。

みやお

福田監督と望コーチの関係性がすごく良い

この関係性もすごく良いですよね!この二人を参考に今後の育成に活かしていきたいなと…

もちろんサッカーマンガとしても最高

とここまでビジネスパーソンに向けての「育成」の教科書として『アオアシ』を紹介しましたが、もちろんサッカーマンガとしても最高の作品です!

特に福田監督が葦人にある通告を行うシーンがあるのですが、そこが本当に予想外でした…

ネタバレになるので多くは語りませんが、サッカーマンガの常識を覆すレベルで衝撃を受けたので、ぜひ興味があればお読み下さい。

アオアシ
小林有吾(著) 上野直彦(取材・原案協力)

『アオアシ』、ビジネスパーソン必読+サッカーファン必読=全人類半分以上が必読のマンガです!

【編集部から】みやおさん、ご応募ありがとうございました。今やマンガは楽しんで読むという側面だけではなく、学びを得るという新しいターンも得たのですね。読者に成長の種を蒔く、マンガの奥深さに今さらながら感動を覚えました。マンガの多様性を教えてくれる新たな記事をお待ちしています!