スキップとローファー

高松美咲/著

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『スキップとローファー』みつみちゃんが素敵すぎる2019年期待の新作です

『スキップとローファー』は講談社さんの『月刊アフタヌーン』で2018年10月号から連載が始まった作品です。コミックスの発売は2019年になってからなので、事実上の新作と言っていいですよね!(記事執筆時2019年7月)

作者は高松美咲先生。連載としては3作目で、2巻を超える作品となるのは、この『スキップとローファー』が初になります。

スキップとローファー
高松美咲/著

お話しのはじまり

ガールミーツボーイの学園モノで、物語の始まりはこんな感じ。

石川県の島で育った岩倉美津未(以下、みつみちゃん)は、定年後まで考え抜いた壮大な人生設計を叶えるために、東京の進学校へ首席合格したばかりの高校1年生。入学式の朝に「完璧な1日になる」と確信したみつみちゃんだったが、電車を乗り間違えてしまう。

遅刻したばかりか首席の挨拶に間に合わない、と絶望していたところ、同じく新入生の爽やかイケメン・志摩聡介(以下、志摩くん)に出会い、一緒に入学式へ向かうことに。

どうですか、物語の幕開けとしてこれ以上のものは無い黄金構成!

スキップとローファー コミック 1-2巻セット
高松美咲/著

この様にあらすじを書いておいてなんですが、実は講談社さんのサイト「モアイ」で1話が無料で読めます!アルの作品シリーズページからではありませんが読みに行ってください!

モアイ-スキップとローファー 1話

女の子の主人公が1話にしてよい顔ではない…!

ということで、1話は志摩くんがひたすらイケメンな一方で、みつみちゃんが吐いたり、すごい顔をしたり、1話の引きも怖い顔で終わっているので、この物語はどこへ向かうんだ…?と思ってしまうのですが、2話以降に同級生たちのキャラクターが立ってくると流れがわかります。

それは誰もが幸せになるお話し

1巻のこしまき(帯)には「みつみといればいつのまにかハッピー。」と書いてあります。これ、予言ですよね!

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その通りなんです。

変わり者のみつみちゃんが、東京での学園生活を通して、普通の感覚を身につけて成長していく物語……ではありません。一見すると変わり者だけれど、裏表の無いみつみちゃんが周りにポジティブな影響を与えて、みんながハッピーになる物語なんです。

登場人物の誰かは、あなた!

高校入学というと、自分の立ち位置を変えることができる大きなタイミングです。しかし、逆に上手く輪に入れないと逆に孤立してしまい、最悪3年間がそのまま過ぎ去ってしまうことも……などの不安があり、みんな自分が新しい環境でどうすればいいのかを悩んで、立ち回りを考えたりするものです(もちろん希望もありますが、今回は「不安も大きいよね」という話です)。作中にも沢山そうした悩みを抱えたキャラクターが出てきます。

  • 美人でクールなだけでなく、自分の世界を持っていて大人びている村重さん。

  • 志摩くんが気になり、女子高生として恋やオシャレが気になりすぎている江頭さん。

  • クラスメイトに気を許せないうちに孤立してしまった真面目なメガネ女子・久留米さん。

他にも沢山のキャラクターがいて、今後は彼や彼女たちがメインの回も来るのは間違いありませんが、1巻の時点でみつみちゃんと志摩くんが関わっているのはこの3人です。

1巻で好きなシーンは、終盤になってしまうのですが、5話で孤高の美女・村重さんと、メガネ女子の久留米さんが仲良くなるシーンです。

※みつみちゃんと彼女たちが仲良くなるエピソードは2話と4話でそれぞれ描かれています。

なんて答えたらいいのか困るけど、こう言ってくれる人とは仲良くしたい

みつみちゃんと出会わなければ間違いなく仲良くならなかった2人。久留米さんは、美人すぎる村重さんと目が合うだけで笑われていると感じてしまうくらい自分に自信が無く、また同じくらい村重さんが苦手なタイプだと感じています。

どのようにして対照的な2人が仲良くなるのかは、ぜひ自分で確かめてほしいですが、コレを読んだあと、ポップコーンをキャラメル&塩で食べたくなるはずです!

こんな感じで、みつみちゃんと出会った人は自分の立ち位置や振る舞いによって関係が進展しないことから抜け出して、どんどんハッピーになっていきます。こんな幸せな世界、いいですよね……。

もう1人の主人公・志摩くんにも少し触れておきましょう。

誰にでも優しい爽やかイケメンに怒られると一番効く

人当たりがよく、イケメンで、空気を読むのが得意で誰にも優しい、という完璧超人で一見ハッピーな志摩くんですが、「かつて有名子役だったらしい」「そのことについて触れられたくない」という点においては誰よりも深い闇を感じます。

それが彼の適当に生きている部分に起因していそうで、江頭さんに「もう少し肩の力を抜いていい」と言った時は、もしかしたら”無理に演じる”ことに対して何か思うことがあったのかもしれません。

みつみちゃんの癒やしパワーで何とかしてほしいものですが、根本的に触れるとなると物語が核心に迫った頃かなと思うので、見たいような、見たくないような……。ただ、どちらかというと見たいです。だって、みつみちゃんが絶対ハッピーにしてくれるので!

もっと読みたい!

7月23日(火)発売の2巻は、1巻では正直イヤな子でしかない江頭さんがメインのエピソードで印象が変わって大好きになったり、みつみちゃんと志摩くんの関係が……な胸キュンのエピソードがあったりと、キャラクターが立つたびにどんどん面白くなる作品なので本当におすすめです!!

まだメイン回が来ていない木之本さんや志摩くんの友人たちも気になるし、やっぱりみつみちゃんと志摩くんがどうなるかをゆっくり見たいので、長く続いてほしい!!!あわよくばアニメとかでも見たい!!!!

【編集部から】択さん、ご応募ありがとうございました。青春と恋とハッピー。誰もが憧れるものだし、実はみんなが大なり小なり持ってた共通の人生ですよね。等身大の物語をやや等身大の登場人物で描く、わたしたちの物語。そんな作品を教えてくれてありがとうございます。次回の記事ではどんな青春と出会わせてくれるのでしょうか!