「楽しいなんて怠慢」
そう思いながら、ノルマをクリアするようにテストで上位を取り、人間関係を円滑に運び、どこか空虚な焦燥感を生きる主人公矢口八虎(やぐちやとら)。
ある日、1枚の絵に心奪われ、その衝撃が八虎を美術の道へ誘う。目指すは日本一受験倍率が高い東京藝術大学絵画科。
これまで持てなかった生きる実感。八虎の人生は今始まった。
思い立ったが吉日!
例えば、ゲームしている時間って楽しいですが、時間を無駄にしたって思っちゃうことってありませんか?
そんな時間の無駄と呼ばれるような楽しいこと、好きなことをやり続けた人がその道で生きていくことができます。
先程の例えで言うと、e-Sportsなんてその典型ですよね。
好きなことを趣味とするから無駄と感じちゃうのかもしれません。好きなことは趣味?そんなこと誰が決めたのでしょうか。
好きなことをするなら趣味じゃなく努力にすればいい!
先生のこの言葉の直後、八虎は美大を目指すため、美術部への入部を決意をします!
どうせ苦しむら好きなことして苦しもうぜ!
絵を描くという好きなことで努力をする道を選んだ八虎。受験に受かるために、努力を重ねるうちに楽しんで絵を描くことを忘れてしまいます。
好きなことをするっていつでも楽しいわけじゃありません。
時には好きなことで苦しむことが訪れます。
八虎はこれまで真面目な上に空気を読んで生きてきたがゆえに、芸術に対しても真面目に空気を読んで取り組みます。しかし、それが裏目に出て、「楽しんじゃう力」「自分勝手力」が足りないと注意され、さらに悩んでしまいます。
それでも辛くなった時は…
絵を描くことを楽しめなくなった八虎。そんなとき友人の恋ちゃんにご飯に誘われます。
友人の前でも自分をさらけ出すことを避け、周りの話を聞き空気を読んできた八虎。
親しい人にこそ自分の弱みをさらけ出すって怖いですよね。友人の恋ちゃんにもその壁を作っていることを指摘され、悩みを吐露。
そんな八虎に恋ちゃんはこれまでの努力を肯定する形で励まします。
自分の弱みを人に見せるのは恥ずかしいし、滑稽かもしれません。でも、人に話すことで自分の悩みが整理され、自分への新たな気づきがあるかもしれません。何より身近な人の後押しは大きな力になります。
悩むことは悪いことじゃない!
悩むことから人は成長できます!!
どうせなら好きなことをもっと好きに楽しんでやりましょう!
一歩踏み出す勇気を与えてくれる『ブルーピリオド』是非ご一読を!