『彼女、お借りします』は、有料で疑似的な恋愛関係が楽しめる男性向けのサービス「レンタル彼女」をテーマにした、宮島礼吏先生の作品です。
主人公は大学1年生の木ノ下和也。初めて交際した彼女に振られた悲しみに身を任せて、レンタル彼女を利用しました。
後悔と不安が入り交じった感情で迎えた待ち合わせの日。帰ろうかな、というセリフがこぼれ落ちそうな和也に一人の女の子が声をかけてきます。
「君が和也君だよね？」
言葉を発したのはレンタル彼女・水原千鶴。彼女との出会いは、和也の価値観を大きく揺るがすものとなるのでした。
失恋を機に、物語が動き出す
これまでの人生でモテたことなど一度だってなかった木下和也は、大学に入って初めてできた彼女にたった1ヶ月で振られてしまいます。
そのショックは計り知れず、一時は自暴自棄になってしまうほどでした。そんな和也が悲しみの果てに見つけたサービスがレンタル彼女です。
たかがレンタル、どうせお金で繋がれる関係、虚しいだけだ。サービスに対してそのような偏見を持っていた和也。しかし運命の出会いを前に、和也の考え方は次第に大きな変化を見せるのでした。
圧倒的に魅力的な「彼女」たち
本作の主役は何といっても可愛い女の子たち。自分の隣に彼女たちがいてくれたらどれだけ幸せか、そんなことを考えながら読み進める時間はまさに至福のひとときです。
作品を最大限楽しむためにも、まずは登場する女の子たちに秘められた魅力を紐解きましょう。アナタもきっと、運命の女の子に出会えるはずです！
水原千鶴（みずはら ちづる）
手入れの行き届いた長い黒髪、自分を知り尽くしたファッションセンス。街を歩けば思わず2度見される程の美少女です。圧倒的なビジュアルを前に、恋をした男性は数えきれません。そのうえ真面目な性格で夢を持っており、思わず応援したくなってしまう女の子。まさに理想の彼女そのものです。
更科瑠夏（さらしな るか）
妹系の愛され彼女。元気いっぱいで純真な彼女の姿は、すれ違う男性をもれなく虜にしてしまう程の魅力を秘めています。その胸には運命の出会いに対して並々ならぬ思いを秘めており、夢見る乙女な一面も。好意を覚えたら猪突猛進な彼女は少し危うくも、思わず心が動かされてしまう魅力的な女の子です。
桜沢墨（さくらさわ すみ）
見知らぬ人とは会話すらままならないほど、恥ずかしがり屋な女の子。しかしその容姿は群を抜いて可愛らしく、ガーリーな装いが彼女の魅力を引き立てます。内向的な性格を少しでも改善するために、奮闘する彼女は思わず恋人として支えたくなるような存在です。
七海麻美（ななみ まみ）
ふわふわして掴みどころのない性格で、いまどきの大学生らしい女の子。しかし、ふんわりとした振る舞いからは想像できない秘密を抱えている様子…。本当は何を考えているのか分からない一面は、ミステリアスな女の子が好きな読者を虜にします。
やがて嘘で欺けない本心に揺れ動く
和也はただの気まぐれで千鶴をレンタルしました。にもかかわらず家族に紹介、友達に紹介、大学の先輩に紹介。次々に見栄を張ったことで、後に引けないほどの嘘が積み重なったのです。
やがて彼の嘘は千鶴に迷惑を掛けるだけでなく、麻美、瑠夏、墨など関わりのある女の子全てを巻き込む大事に発展していきます。
物語が進むにつれ自分がついた嘘と向き合う和也、そして和也を見て心動かされる女の子たちの行く末に、ページをめくる手が止まりませんでした。
可愛い彼女たちと優柔不断な男子学生の行方が気になる！
本作の魅力は圧倒的に可愛い女の子たちと、彼女たちを揺さぶる和也の嘘です。そう考えると、作品を楽しむためにどのような女の子がいるのか知る、というアプローチが欠かせません。読者のアナタも理想の彼女に出会える期待を込めて、ぜひご覧ください！
