『進撃の巨人』は2019年9月に連作開始から10年目を迎えた。積み重ねた歴史、その世界があるからこそ数々の外伝・スピンオフが生まれ、本編同様にファンを魅了し続けている。
『進撃の巨人』屈指の人気キャラクター「リヴァイ」を描く物語
キャラクター人気投票では毎回トップ争いをするほどの人気ぶりを発揮するリヴァイ。人類最強と謳われるリヴァイだが、もとは王都の地下で暴れるゴロツキに過ぎなかった。
本編ではその生死が話題にもなっているリヴァイ。エルヴィンとの出会いから調査兵団入団への経緯が描かれたファン待望の外伝!
のちの調査兵団団長エルヴィン・スミスとの出会い
王都の地下街を立体機動装置を使って飛び回る三人、リヴァイ、イザベル、ファーラン。
その三人を追うのは背に「翼」をもつ調査兵団だった。エルヴィン率いる調査兵団は、巨人との実践で鍛え上げた立体機動技術を駆使し、三人を捕らえる。エルヴィンは、調査兵団に入るようリヴァイに詰め寄った。
エルヴィン殺害を企てるリヴァイ
リヴァイたちには密使を通じて、貴族からある取引が持ちかけられていた。エルヴィンのもつ極秘資料を入手したら、王都での生活を保証するという取引で、依頼主は貴族のニコラス・ロヴォフ。壁外調査の費用を横領していたロヴォフは、総統の手に渡る前にその証拠を隠滅しようとしていたのだ。
リヴァイたちはエルヴィンの周囲を洗うが、証拠らしき書類は見つからない。リヴァイは考える。肌身離さず持っているとしたら、エルヴィンを殺して奪うしかない。
初の壁外調査で奇行種に遭遇!
長距離索敵陣形を実践した壁外調査で、リヴァイたちは右翼に配置される。途中で激しい雨が降り始め、周囲の視界が極端に低下。煙を使った索敵陣形が機能しなくなり、巨人の姿を捉えにくくなってしまう。
この状況をリヴァイは、陣形中央にいるエルヴィンに近づくチャンスと考え、ファーランとイザベルを残し一人で中央へ向かう。混乱に乗じてエルヴィンから書類を奪えれば、念願の地上での暮らしが手に入る!
しかし、中央へ向かう途中でリヴァイは巨人の足跡を発見。ファーランとイザベルたちのもとに巨人が迫っている!急いで引き返すリヴァイ。その時、ファーランとイザベルは複数の奇行種の前に、団員たちと必死の抵抗をしていた。
リヴァイは奇行種を撃破したものの、多くの兵士たちが犠牲となって壁外に散った。さらにロヴォフの証拠隠滅のためにリヴァイたちが動いていることを、エルヴィンが事前に知っていたことが判明。知っていて泳がせていたのか、なぜ? 政治的な駆け引きによってファーランとイザベルは…。
「くだらない駆け引きに巻き込まれた」と激高し、エルヴィンに刃を向けるリヴァイ。エルヴィンは「私を殺して暗い地下に逆戻りか?」とリヴァイを見返し、壁外に出ることを諦めない、と強い口調で宣言する。
「調査兵団で戦えリヴァイ!!お前の能力は人類にとって必要だ!!」
リヴァイの悔いなき選択とは
外伝を読んでから改めて本編を読み返すと、リヴァイが発する言葉の裏に、「死んでいった仲間たちへの想い」や「巨人を絶滅させる」ことへの強い意志が感じられる。仲間たちと一緒に調査兵団に入るというリヴァイの選択は、彼にとって悔いのない選択だったのか。
人類と巨人との死闘から、ますます目が離せない!