仏の教えというと、こう思う人は多いのではないでしょうか。
私もその一人です。正直わかりません。
でも、でもですよ。やっぱり日本に住んでいるからには、仏教とはどういうものなのか気になりますよね。
おかざき真里先生の『阿・吽』では、神野親王(かみの・しんのう)が言っていたような目に見えない仏教というのものを、見せてくれます。いや、魅せてくれます。仏教がこんなに胸が熱くなるものだとは知りませんでした。ひたすらにかっこいい。
今回は、そんな『阿・吽』(あ・うん)から
「明日から使ってみたくなるような仏教の言葉」のコマを8つ紹介します!
1.「依義不依語(えぎふえご)」
勤操和尚(ごんぞう・わじょう)の声で聞くことで、言葉が空海の胸にストンと入ってくるシーン。”意味に依拠して文言に頼らず”。
好きな人に「大きらい!」と言ってからボソッと
「依義不依語(えぎふえご)」と言い添えてみたい!
2.「心を一乗に帰すべし」
最澄(さいちょう)が山へ入る時に、師から贈られたことば。
「いってらっしゃい」の代わりに
「心を一乗に帰すべし」と言ってみたい!
3.ニルヴァーナ(涅槃寂静)
近づいてきた女性に、最澄は「見る」とは何か?という話をし始めます。その話があれよあれよという間に「ニルヴァーナ(涅槃寂静)」にたどり着くのですから、すごいです。
恋人に心が揺らいでしょうがない時は、「ニルヴァーナ(涅槃寂静)です」と宣言して己を見つめなおしたい!
4.「阿頼耶識(あらやしき)」
「我(あ)は彼(か)の、阿頼耶識(あらやしき)にのみ用がある 」というセリフのインパクトがとても印象的な場面。「阿頼耶識」という難しい言葉の意味がなんとなく分かる気がするので不思議です。
ケンカしてしまった相手に「我は彼の阿頼耶識にのみ用がある!」と啖呵を切ってみたい!
5.「等正覚(とうしょうかく)」
唐へ渡った空海と霊仙(れいせん)が、インドの僧である般若三蔵に教えを受ける場面。「事法界(じほっかい)」「理法界(りほっかい)」「理事無碍法界(りじむげほっかい)」「事事無碍法界(じじむげほっかい)」に進んでいくシーンに鳥肌が立ちました。
謎解きの答えが分かったときに「いま、等正覚(とうしょうかく)たどり着いちゃったかも...」と言ってみたい!
6.「維麻(ゆいま)の一黙(いちもく)」
東大寺の最高責任者である別当(べっとう)に選ばれるも、歓迎されない空海。そんな中、言葉ではなく"黙"で絶対真実を示します。
ツイッターの炎上に加勢しそうになった時に、「維摩(ゆいま)の一黙(いちもく)」とつぶやいてザワつかせたい!
7.「絶対真実」
空海は、一輪の花を差し出して「華厳(けごん)の教え」の話をします。
「この花そのものに真実はない...(中略)...ただ雫が『垂れる』、それだけが『絶対真実』としてあります。」
お皿を割ってしまった時に「ただお皿が割れている。それだけが絶対真実」と言ってみたい!
8.「犀(さい)の角(つの)のごとく、ただひとりゆけ」
お待たせしました。
最後に、読者なら誰もが身悶えするであろう、この一文を紹介します。
ランチに誰からも誘ってもらえなかった時には
「犀(さい)の角(つの)のごとく、ただひとりゆけ」
と自分に言い聞かせたい!
おわりに
いかがでしたでしょうか。好き勝手なことを書いてしまいましたが、『阿・吽』を読んで仏教をみじかに感じた興奮そのままに書いてみました。
「まだまだ語るべきことはある!」と思ってくださった方は、
ぜひコマ投稿を使ってみてください!