渦巻にとりつかれた町に住む少女と、その彼氏が様々なトラブルに巻き込まれていくお話。はじめて読んだ伊藤潤二作品でしたが、こんな漫画が世の中にあるのか!?と衝撃的でした。美しい絵で、グロと笑いの同居するようなホラーを描いています。本当に様々な渦巻が登場し、どんどん世界が呪われていく。短編の多い伊藤潤二としては珍しく、巻数が長く続く作品です。 うずまき fLike icon 1
ウイルスにより人間がゾンビ化していく世界で、人造人間と身体改造者たちとの戦いを描く。BLAME!と似た世界観ですが、こちらの方がまだ人間らしい文明が残っている感じ。AIが搭載されたバイクに乗って爆走し、大陸弾道弾を銃で撃ち落とす、仮面ライダーのようなマーベルヒーローのようなかっこよさ。クマも出てくるよ。 BIOMEGA fLike icon 0
生き物と現象の中間のような存在の「蟲」を見ることのできるギンコが、その蟲と関わってしまった人々と出会い、問題を解決したりしなかったりするお話。少し昔の日本のような世界観。基本的に1話完結のオムニバス形式で話は進みます。飄々としたギンコの立ち位置も良いし、蟲という不可解な存在に翻弄される人々のドラマとして見ても秀逸。よくこんな話を思いつくなあ、と思うほどに謎やストーリー展開が深い。 蟲師 fLike icon 0
少年たちの超能力バトル漫画・・・と言ってしまうと浅薄に聞こえます。実際主人公の金田はヤクとバイクが大好きなヤンキーです。なのになぜか深いテーマを感じる不思議。アニメ版と共通点もあり、違う点もあり。そしてアニメのストーリーが序章と思えるほどにその後に大きく話は広がっていきます。ストーリーだけでなく、緻密な構造物の描写も見ものです。 AKIRA fLike icon 1
アニメ版も好きですが、漫画版はもっと深く、長く、広く話が展開していきます。アニメ版と微妙に設定の違うキャラクターもいるし、アニメ版に出て来ない魅力的なキャラクターもたくさん。迷い、惑いながらも、敵対していた人たちさえもどんどん巻き込んで突き進んでいくナウシカ。正義とか悪では語れない、「生きる」ということの愚かさを誠実に語った作品になっています。 シネマコミック 風の谷のナウシカ fLike icon 1
おそらくマーク・トウェインの「不思議な少年」に影響を受けての作品。美しい外見の年を取らない少年が、様々な時代、様々な土地で、時に残酷に、時に願いを込めて、様々な人と出会い触れ合っていくオムニバスストーリー。話も人も淡々としているが、しかし読後に何かが心に引っかかる。そんな現代の寓話。 不思議な少年 fLike icon 2
妖怪を使役する祖父を持つ青年、律が、妖怪たちに翻弄されつつ、それらと関わり、事件に巻き込まれていく話。日常のすぐとなりに潜んでいる非日常に足を踏み入れてしまう感覚。各話ごとに謎と思惑が散りばめられ、練り込まれ、良い意味で読むのにすごくエネルギーを使う漫画。全体的に飄々淡々としているのだけれど、それぞれのキャラクターに魅力がある。絵もすごく美しい。 百鬼夜行抄 fLike icon 0
古き日本のしきたりに縛られた世界の話・・・かと思いきや、そこからの超展開。淡々と生き、大きな力も持たず、しかし確実に世界を変えていく主人公たち。あらゆることが想像以上で終着点が予想できない物語。 ランド fLike icon 0
「人形病」が蔓延するポストアポカリプスな世界で、変身する「自動人形」たちの戦いを描いたSFファンタジー。理不尽な巨大組織に少数で戦いを挑むヒーロー物でもある。「BLAME!」や「BIOMEGA」が黒い弐瓶勉なら、こちらは白い弐瓶勉。内容の話ではなく、絵の見た目の話。女性キャラはポップな外見だけれど、内容は重厚。 人形の国 fLike icon 0
京極夏彦の京極堂シリーズ。その中でも特に印象的な一作の漫画化。小説の独特な雰囲気の物語を、違和感なく漫画に昇華させている。どのキャラクターも小説を読みながら頭の中で描いていたイメージを損なっていない、原作ファンをも納得させる稀有な作品。なおかつ漫画ならではの表現によって小説とはまた違う味も出している。 魍魎の匣 fLike icon 1
美しい宝石の体を持つ「彼ら」は、天から迫る脅威に日々対抗していた。 序盤のほのぼを見て、いったい誰がこんな展開になると想像できただろうか。こんなに主人公に孤独と絶望を抱いた作品は他にない。それでも目が離せない。最後の希望を信じている。 宝石の国 fLike icon 0
ラクロスを題材にした学園スポーツラブコメ。スポーツよりも日常の話が良かった。各登場人物の個性も際立っていたし、掛け合いのセンスとテンポが素晴らしい。特に若本と関とか、この巻数で見れなくなってしまうのはもったいない。どたばた学園コメディ(ラブコメ?)として長くやってほしかった。 クロス・マネジ fLike icon 0
見たことのない未来、見たこともない巨大構造物、見たこともない生命体の造形。とてつもない孤独感と、無限に広がる閉塞感。あらゆる点において斬新で他の追随を許さない唯一無二の世界観。それに加え、キャラの立ち姿も構造物の背景も、どこを切り取っても全てが「絵になる」。 新装版 BLAME! fLike icon 2