今、日本のマンガ市場で勢いを増しているWEBTOON。
アルでは、そんなWEBTOONの全容を明らかにすべく「LINEマンガ」と共同でオンラインイベントを開催。これからWEBTOONへの参入やグローバル展開を検討している方の疑問をより深掘りしました。
その中で「まずは実際にWEBTOONを読んでみて、どういうものなのかを知る。そして、自分が描きたいものとWEBTOONの表現が合うのかを考える」というアドバイスがありました。
そこで、まずWEBTOOONを知るというフェーズのあなたに向けて、絶対今読むべき話題のWEBTOONを2回に渡ってお届けします。
韓国編はこちら!
【LINEマンガ × アル】絶対今読むべき縦読みマンガ!話題のWEBTOON作品まとめ〜韓国発編〜
上記事では知っておきたいWEBTOONの本場である韓国発の話題作、そして本記事では「よく判る!WEBTOON入門」と題して歴史を紐解き、その後注目の日本発の話題作をご紹介してまいります。
よく判る!WEBTOON入門
まずは「LINEマンガ」で数々の新人賞や企画を手掛けてきた小室稔樹氏にWEBTOONの歴史や注目すべき点についてお伺いしました。意外と知られていない奥深いWEBTOONの世界を覗いてみてください!
尚ここでの小室氏の発言は、WEBTOON作品や文化に関わる中で知り得た情報や、個人的な見解となります。ご了承ください。
ーWEBTOON発祥の地とそのきっかけについて教えてください
諸説あるとは思いますが、おそらく韓国だと思います。
韓国のWEBTOONの発展には1997年に発生した通貨危機が影響していると言われています。通貨危機は当時娯楽の一つであった紙マンガにも影響し衰退、その後、国策としてブロードバンド化が推進され、そしてネット産業が急伸。その結果ネットゲームやマンガの発表の場もWEBへ移動してWEBTOONが発展していったようです。この流れはとても興味深いと感じていて、僕も当時を知る現地の作家さんや経済評論家の方などに一度お話しを聞いてみたいです。
ー初めて誕生したWEBTOON、そして今世界で最も売れているWEBTOONについて教えてください
こちらも諸説ありますが、1998年に個人ブログで始まった『スノーキャット』という作品がWEBTOONの始まりだと言われています。
現在、世界で最も読まれているWEBTOONについては、各国のランキングを見てもかなり違いがあるので、これ!という作品はない気がします。ですが、今年韓国でドラマ化された『女神降臨』は各国ランキングにも入っているのではないかと思います。
ー日本でWEBTOONの文化が浸透してきたのはいつ頃だと思われますか?
『ドラゴンボール』や『ONE PIECE』ほど認知度の高い作品はまだ生まれていないので、正直まだWEBTOON文化が浸透しているとは言えない状況だと思います。
ですが、マンガアプリ「comico」が躍進した頃をWEBTOONの浸透だと捉えるなら2013年〜2014年ごろとも言えますね。
ーそのきっかけとなるような出来事や作品は何だったのでしょうか?
ー今勢いを感じているWEBTOONを教えてください
やはり『女神降臨』ではないでしょうか。「マイナビティーンズラボ」が発表した【2021年上半期】ティーンが選ぶトレンドランキングのコト部門編で8位にランクインするほど、10代からはかなりの認知度を誇ります。
ーページマンガには見開きの美しさやめくりの楽しさがありますが、WEBTOONで「ここに注目するともっと楽しく読める」といった読み方のアドバイスはありますか?
コマとコマの距離で表現される間(時間)の表現と、次話への引きになる終わり方にぜひ注目してください。
1話〜3話(特に1話)までにどれだけ読者を惹きつけられるかどうかを意識して描かれている作品が多いので、WEBTOONへの参入を検討している作家さんは、その物語の始め方に注目すると良いと思います。
知れば知るほど興味深いWEBTOONの世界。
ですが、『女神降臨』やWEBTOONと言われて名前が挙がる作品やを読んでいると、完成度や世界観の違いに圧倒されて意気消沈される方も多いことでしょう。そんなあなたはまず、日本発のWEBTOONから読んでみませんか?
ここからは「LINEマンガ」で今話題の日本発のWEBTOONの2作品をご紹介します。
『先輩はおとこのこ』
ロングヘアをなびかせる美少女・花岡まこと。ある日突然、後輩である蒼井咲から告白されるのですが、まことはどうしても咲の想いを受け入れることができません。それは、まこと自身がセーラー服と長髪のウィッグを着用しているだけで実は男子だから...。けれど、カミングアウトした後もまことについてくる咲。そんな咲に徐々に心を開いていくまこと、そしてまことに対して特別な感情を抱く幼馴染・りゅーじの3人の間で揺れ動く淡い恋心を描きます。
先日開催されたオンラインイベントのレポート「【LINEマンガ × アル】WEBTOONは世界デビューへの扉!縦読みマンガのノウハウと市場の魅力を存分に聞いてみた」でも紹介された本作。
作者のぽむ先生は元々イラストレーター。「フロンティアデビュープログラム」を経て『先輩はおとこのこ』の連載をスタートさせました。
そして、この作品の注目すべきところは1話の最後。最後のオチに、イラストレーターというこれまでの経歴をフルに発揮した本気の絵が登場します。読み進めていくと、各話で一番の大ゴマには必ずこの本気の絵が描かれています。まさに、各話でどれだけ引きを作れるのかどうか重要視されるWEBTOONならではの表現です。
『ふたりの一等星』
月色の髪、そして青い星のように美しい瞳を持つ少年...。そんな少年に幼いころ2度助けられた経験を持つ結羽は、いつかまた再会できること願いながら高校生活を送っていました。ある日、結羽の高校に2人の高校生がやってきます。その転校生こそが結羽がずっと想い続けていた少年でした。けれど、少年は1人ではなく2人。昔、結羽を助けたのは双子の兄弟だったのです。どちらが私の運命の人...? 思い出の中の彼を辿るときめきラブストーリーです。
1人のヒロインが2人の男性からアプローチされる逆ハーレムものですが、各話ごとに登場する予想外な展開にスクロールする手が止まりません!
1話ずつが勝負と言われているWEBTOONですが、まさに次話が読みたくなるような山場があるストーリー構成は必見です。
LINEマンガ大賞開催中!大賞で賞金1000万円と世界デビュー!
意外にもまだまだWEBTOON文化が浸透していない日本。だからこそ、今WEBTOONに参入すれば日本はもちろんグローバル展開の可能性があるかもしれません。
「LINEマンガ」では2021年10月4日まで「LINEマンガ大賞」が開催されています。大賞はなんと賞金1000万円に加えて世界デビューをお約束という「LINEマンガ」史上類を見ないほどの大型マンガ賞です。世界を代表するような日本発の作品をこの「LINEマンガ大賞」から作っていきませんか?