実際にあった出来事を元に描く「エッセイマンガ」。
自分と普段は関わりのない世界に「なるほどー!」と感心したり、
逆に「これは私が描いたのでは!?」と思うくらい共感したり。
ときに知的好奇心を満たしてくれて、ときに自分の傷を癒してくれる。
筆者はそんな「エッセイマンガ」が大好きです!エッセイマンガ最高!
この記事では、様々なエッセイマンガを、ジャンル分けして紹介します。
天才の日常
「天才」と呼ばれる人たちは、どんな生活をしているのか。
ふつうなら、めったに知ることがないですよね。でもマンガを読むと一気に身近に感じます。読み終えたら、もう気分は身内。好感度は300%増し。
『監督不行届』
天才マンガ家・安野モヨコ先生が描く、夫でもある天才監督・庵野秀明さんの日常が描かれています。庵野秀明さんが、とてもキュートに描かれています。
2020年6月27日(土)に『シン・エヴァンゲリオン劇場版』の公開も控えているこの時期に、合わせて読みたい作品です。
『将棋の渡辺くん』
永世竜王・永世棋王の資格を保持している天才棋士・渡辺明さんの日常を、奥様の伊奈めぐみ先生が描いています。渡辺明さんの"ぬいぐるみ好き"という可愛い一面が明らかに!棋士の世界も分かりやすく描かれていて、勉強になります。
天才棋士の渡辺明さんでも、人生の大半はマンガで学んだそうですよ!
マンガってすごい!
東村アキコ先生
エッセイのジャンルに「東村アキコ先生」を作ったほうがいのではないかと思うくらい、人生をマンガ化する天才だと思っています。
『ママはテンパリスト』
育児についての良し悪しは一切抜きにして、ただ「あるがまま」を描いています。東村アキコ先生の息子さんである主人公「ごっちゃん」が可愛くてしょうがないです。成長を見守る、親戚のおばちゃんのような気持ちになります。
『かくかくしかじか』
経験をネタに昇華する天才、東村アキコ先生が美大に入るまでの自伝マンガです。東村先生の画力は、血を吐くような鍛錬の日々があったからなのだと分かります。厳しく言われることが少なくなったこの時代にあえて読むべし!
ローカル愛
誇りに思っていることだったり、たまに自虐だったり...
その土地土地の特性って、やっぱり面白いです。日本全国、津々浦々のエッセイマンガを読みたい!
『ウヒョッ!東京都北区赤羽』
先日あの壇蜜さんとご結婚された、清野とおる先生のエッセイマンガ。
”赤羽愛”に溢れた一冊です。この作品を読んで、赤羽に住みたいと思うか、思わないかはアナタ次第...!?
『ローカル女子の遠吠え』
東京から静岡にUターン転職をした主人公が描かれています。静岡県を舞台に「地方あるある」が詰まっています。「富士山過激派」など、瀬戸口みづき先生の言葉のセンスが眩しい!!!
オタクの生態を解き明かす
近年、徐々に明らかになってきたオタクの生態。
最新の調査結果に基づく研究報告を、マンガでいちはやく知ることができます。
『腐女子のつづ井さん』
腐女子であるつづ井先生の日常を自虐気味に語りつつも、根底を流れるテーマは「幸せ」。そう、オタクってけっこう幸せなのです。腐女子なら頭がもげるほどうなづけるエピソードが目白押し!
『嫁はBL漫画家』
タイトルの通り、BLマンガ家の奥様について描かれたエッセイ漫画。
奥様はいたって真面目に仕事をしているだけなのですが、それに戸惑う車戸亮太先生の視点が面白いです!
レシピの説明にもBLの要素が入ってくる奥様。
「ツナ攻めのキュウリ受け」という説明が秀逸。
ほのぼの
日常を優しく描けるマンガ家さんが大好きです。普段なら通り過ぎてしまいそうな出来事も、考え方しだいで楽しくなるんですよね。
『黒猫のクロ』
秋鹿えいと先生と、飼い猫「クロ」との日常を描いています。
「電気を消すと見えなくなってしまう」といった、クロネコならではのエピソードが盛りだくさん!
『大家さんと僕』
お笑い芸人でもある、矢部太郎先生の名作エッセイ漫画。
年の離れたとても上品な大家さんと、矢部先生の日常を描いています。
第22回手塚治虫文化賞短編賞を受賞しています。名作!
命について
病気になってみて分かること、大切な人を失ってはじめて分かることってありますよね。スラスラ読めてしまうのだけど、確かに心にズシッと残るものがある。色々な人生を追体験したいと思ったときに、マンガというツールは優秀です。
『さよならタマちゃん』
精巣ガンになった武田一義先生の闘病記です。可愛いタッチの絵で、シリアスなことも穏やかな気持ちで読むことができます。
『母を亡くした時、僕は遺骨を食べたいと思った。』
題名を見たときに「なんですと!?」と思ったのですが、内容を読んで納得。「母を亡くす」という一言の内にあるものを、スロー再生のように丁寧に見せてくれます。
マイノリティ
「マイノリティ」といっても、本人にとってはそれが人生で、それが日常なのですよね。マンガを読んだからといってすぐに「理解できたぜ!」とはならないかもしれませんが...「全然知らない」を抜け出すのって、大きな一歩だと思います。
『ゲイ風俗のもちぎさん』
ゲイだけでなく、風俗だけでなく、DVや毒親など様々な「マイノリティ」が詰まった一冊。ムフムフ笑いながらも、もちぎ先生の人生感にじーんときました。読めばもちぎ先生のファンになること必至です。
職業あるある
仕事の「あるある」って、すごく面白いはずなのに、当事者じゃないと伝わりづらいんですよね。でも、マンガならそれが可能なんです!
『理系の人々』
作者のよしたに先生は、Web系のエンジニアとして働いています。「単純作業が死ぬほど嫌いで、プログラムを組んでしまう」など、理系あるあるが詰まっています。
『かくしごと』
表紙の絵が美しすぎて、ドキドキ展開の恋愛のお話かと思っていました。なんと中身は、漫画家である久米田康治先生の、マンガ家あるある自虐エッセイ!私の中の「表紙と中身のギャップがすごい!」第1位です。
有名人の自伝エッセイ
世間を賑わせているあんな人やこんな人は、どんな人生を送っているのだろう?そんな興味を満たしてくれる自伝エッセイ
人を惹きつける人の話は、やっぱりマンガで読んでも面白いです。
『刑務所いたけど何か質問ある?』
みんな大好き堀江貴文さんの自伝を、西アズナブル先生がマンガ化。
刑務所に入るというなかなかできない体験を、堀江さんの視点から知ることができる贅沢な一冊です。
『死ぬこと以外かすり傷』
言わずと知れた天才編集者・箕輪厚介さんは、いかにしてベストセラーを量産してきたのか...。強引だけど可愛くて、破天荒なようで本質を突く、箕輪さんの魅力が詰まっています。
幻冬舎社長の見城徹さんがめちゃくちゃ怖い人として描かれている一コマ。
本編を読むと、箕輪さんと見城さんの絆に胸が熱くなります。
自分にとって「当然」でも、人にとっては面白い
エッセイマンガって、マンガ家さんが日ごろ経験していることなので、本人にとっては「当然」のことなのですよね。でも、人が読むとこんなに面白い。
「これは面白いことなのかな?」と思えても、自分が思っているより需要があるかもしれません!
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