『YAWARA!』『20世紀少年』を代表作に持つ、日本マンガ界のレジェンド・浦沢直樹先生。
そんな彼がマンガ家たちの創作の秘密に迫るドキュメンタリー番組「浦沢直樹の漫勉」をご存知でしょうか。
どのマンガも最初は1枚の白い紙。けれど、マンガ家の先生たちが描くことでその白い紙に世界や人物が現れる...。そんな尊くもあり、壮絶な作業の現場を取材した「浦沢直樹の漫勉」は多くのマンガファンの心を虜にしました。
2015年の放送開始以来、シーズン1からシーズン4までが放送されてきましたが、なんと10月1日から新シリーズ「浦沢直樹の漫勉neo」がスタートします!
今回は、新シリーズの放送に合わせ、前シリーズ「浦沢直樹の漫勉」に登場してくれたレジェンドの方々とその作品を振り返っていきます。
目次
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雪花の虎|東村アキコ先生
浦沢直樹先生も驚くほどの驚異の執筆スピードを持つ、東村アキコ先生。
番組は、そんな東村アキコ先生が初めて挑戦した歴史マンガ『雪花の虎』の制作現場に密着しました。
戦国の世を駆け抜けた越後の大名、上杉謙信。
そんな上杉謙信は実は女だった...と今もささやかれる女性説を元に、歴史上に秘められた謎の生涯に迫る作品です。
東村アキコ先生ならではの巧みな構成と感情豊かなキャラクターたちには、歴史マンガが好きな方はもちろん、苦手な方も思わず引き込まれてしまう不思議な魅力があります。
数多くの連載を抱え多忙を極める東村アキコ先生ですが、そんな彼女を突き動かす言葉は「描け」。
これは、東村アキコ先生がマンガ家になるまでを描いた自叙伝的マンガ『かくかくしかじか』に登場する言葉です。
この言葉の知られざるドラマを知りたい方はぜひ読んでみては?
黒博物館ゴーストアンドレディ|藤田和日郎先生
『からくりサーカス』や『うしおととら』を代表作に持ち、少年マンガの第一人者と称される藤田和日郎先生。
番組では『黒博物館 ゴーストアンドレディ』の制作現場に密着しています。
物語の舞台は19世紀のイギリス。ロンドン警視庁の中に存在する秘密資料館「黒博物館」で、実在した偉人や史実をもとに繰り広げられるダーク・ファンタジー作品。藤田和日郎先生の作品は迫力溢れる絵が特徴的ですが、番組内では下書きをせずにペン入れをしたり、消しゴムのようにホワイトを使う型破りな制作工程が明かされました。
視聴者を驚かせた制作の裏側には、そんな藤田和日郎先生のマンガに対する強い覚悟が垣間見えます。
連載終了から19年目にしてアニメ化された不朽の名作『うしおととら』もぜひチェックしてみてください。
デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション|浅野いにお先生
東京に侵略者の巨大な"母艦"が舞い降りてから3年...。この世界は終わりを迎えるかと思いきや、迎えなかった世界で2人の少女が織りなす青春日常ストーリー『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』。
浅野いにお先生の作品といえば、現実よりもリアルに感じられる街並みや風景が印象的です。
番組では、この背景が生まれるまでの写真の加工から始まりさらにアナログ風に書き足していくといった緻密な作業工程が紹介されています。
主人公の少年・プンプンと彼の家族だけが鳥のような姿で描かれたシュールな悲喜劇『おやすみプンプン』も、このリアルな背景が登場することでストーリーにより臨場感が溢れます。
ゴルゴ13|さいとう・たかを先生
マンガ界で"劇画"という分野を確立した『ゴルゴ13』の生みの親、さいとう・たかを先生。
超一流の暗殺者"ゴルゴ13"ことデューク・東郷の活躍を描いた本作は、2020年9月時点で連載51年目に突入します。
また、長寿連載以外にも、スタッフによる協業制をマンガ界に取り入れた先駆者であり、番組ではまさに名実ともに"レジェンド"なさいとう・たかを先生の制作現場に密着しています。
白い紙の上で起こる奇跡を見届けて
マンガを読むことはあっても、そのマンガが生まれる瞬間を見る機会はそうありません。
知られざる制作の裏側を知ることで、過去に読んだマンガの奥深さや、また新たな感想を抱くといった楽しみ方があるのでないでしょうか。
10月1日にスタートする「浦沢直樹の漫勉」の新シリーズ「浦沢直樹の漫勉neo」。
記念すべき第1回では『あしたのジョー』を代表作に持つ、ちばてつや先生の『ひねもすのたり日記』の制作現場に密着します!
これまで「漫勉」に登場した作品はこちらにまとめています👇