東京 (28)
主人公の日向子は高校生の頃、血の繋がった弟、夏樹に恋愛感情を抱いてしまいます。 しかし、その感情がきっかけで起きてしまった事故により家族は崩壊し、それ以来、弟と会うこともないまま7年が経過しました。 そんなある日、日向子は大人になった弟と再会を果たします。 そこから始まる誰からも認めてもらえない恋を描いた物語となっています。 誰にも認めてもらえない想いを抱き、弟と家族を深く傷付けた自分を責め続け、自らを罰するような生き方をする日向子の姿は見ていて胸が痛くなりました。 そんな彼女が、自分の想いと弟に向き合っていく姿が丁寧に描かれているところが良かったです。 また、日向子を敵視する夏樹の双子の妹、瑞樹がどのように物語に絡んでくるのかも読んでいて気になりました。
2019年 12月 30日