ヒカルの碁

ほったゆみ/原作  小畑健/漫画

ヒカルの碁の好きなところ

アニメ化され囲碁ブームも巻き起こした本作。1巻の発売はもう20年前ですが(!!!)、題材が悠久の歴史を持つ囲碁ということもあり、今読み返しても全く色褪せません。 多くのスポーツや勝負事と異なり、囲碁や将棋は老若男女、様々な環境にある人全てが同じ勝負の土俵に立てる。レベルは違えど、全員が盤上、駒、相手を見据え、真剣勝負を繰り広げる。だからこそ、それぞれ異なる想い、ポリシー、葛藤があり、それが盤上から溢れ出す。体を動かすスポーツでは無いからこそ、心に焦点があたる。ヒカルの碁には、そんな勝負に生きる者たちの物語が詰まっています。 個人的に好きなシーンは、ヒカルが自分の囲碁に佐為を見つけるところ。あそこは何度読んでも泣いてしまう… 一方で、インターネットを使うのに当初はインターネットカフェに通わなきゃいけなかったり、外国人のセリフが最初カタカナ表記だったのが途中で横書きのフォント違いに変わったりと、時代の流れを感じることもできます。また、画力の高さに定評のある小畑健先生ですが、1巻と最終巻では結構絵柄が変わっています。小畑先生にとってもこの作品がターニングポイントになっているかもしれません。(その1巻でも全く古臭さを感じさせないのが先生の凄いところ) 美麗な絵とギャグテイスト、佐為のかわいらしさも混じえた中に、身体を動かすスポーツとはまた違った勝負の世界、武士の果たし合いのような緊張感と睨み合いを感じてみるのも如何でしょうか。 結論。dreamのGet Overは最高。

2019年 08月 18日

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