東京 (28)
現実と想像の境目が曖昧な少女たちのモラトリアムでちょっと不思議な日常…からの急展開で生まれる息が詰まるような疾走感。青春なんていうクソッタレな空虚さから想像の世界に逃げることは学生時代珍しくないけど、それを現実にできる力を持ったとき、少女たちの危うさはどこに向かうのか?心の空白や他者との間に横渡る空間を埋めようと働く想像力が、破壊から胎動へと変わりそうな1巻の終わり方がすごくよい。 苦しいのに気づいたら没頭してる、物語と読者の境目すら取り払ってしまう力を持った作品。
2021年 01月 27日