東京 (28)
【サクっと読めてホロっと苦い】 ざっくりまとめれば「夏、少年と少女は出会い、冒険に出かける」みたいなボーイミーツガールの青春ものになるのかもしれない。 でもそんなカテゴライズはしたくない。青春マンガの棚にこの本を置こうとした手は空中で止まってしまう。 理性はささやく「どうした?高校生の男女が死んだはずの父親を探すうちにとある事件に巻き込まれるんだぞ?こんなわかりやすい青春マンガもないだろう??」 しかしマンガ読みの本能のようなものが言う「違うんだ。ただのキラキラした冒険じゃない。ただの一夏の事件じゃない。うまく言えないけど、この本にはすごく深いなにかが隠されている気がするんだ」 そして本棚の前で悩みながら、このマンガを行き先を決められず、この作品の正体もずっと掴めないでいる。 そんな作品です。
2019年 07月 26日