BLUE GIANT SUPREME

石塚真一 / 著

世界一のジャズプレーヤーを目指すサックス奏者の奮闘を描く『BLUE GIANT SUPREME』

今、ジャズが密かなブームになっているのをご存知ですか?

そのブームの火付け役…かもしれないのが前作『BLUE GIANT』そしてその続編の本作『BLUE GIANT SUPREME』です。

石塚真一/著
BLUE GIANT SUPREME

2017年の第89回アカデミー賞を席巻したミュージカルの傑作『ラ・ラ・ランド』。多くの音楽大学での”ジャズコース”の設立。オールドジャズシーンの確実なリバイバル。耳に残るテンポの良いリズムとパーカッションの響きに魅了されてジャズに興味を持った人も少なく無いでしょう。

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ジャズファンを公言している作家の村上春樹さんは、ディスクジョッキーを務める特別番組『村上RADIO』で名だたるジャズ奏者と共演。こちらは2019年8月25日と9月1日にTOKYO FMにて放送予定です。

ブームは巻き起こっています。

ジャズブームにダイブ!

ブームに伴って、ジャズについてもっと知りたい!と思った方にぜひ読んでほしいのが『BLUE GIANT SUPREME』。主人公のサックスプレーヤー宮本大(みやもとだい)は、所属していたジャズバンドがある事件によって解散。そこから単身、ドイツへ向かうのですが…。『BLUE GIANT SUPREME』は前作『BLUE GIANT』の世界ツアー編になります。

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石塚真一/著

ドイツでの奇跡的な出会い

英語もドイツ語もまともに話せない彼は、それでもジャズ喫茶をまわりながらプレーさせてもらえる場所を探します。

「不要だ」という厳しい言葉を浴びつつも、練習し続けるダイを人と繋げてくれたのもジャズでした。カフェで出会ったドイツ人学生、クリスはダイに自分のアパートでシェア暮らしすることを勧め、ライブができる場所を探すのにも積極的に協力します。

「どうしてそんなに優しく、オレを助けようとしてくれるの?」というダイの問いにクリスは「普通のことだ」と答えます。

「いつか世界一になる奴と、知り合えたらステキだなって」

10人入ればいっぱいになりそうなほどの小さな会場とクリスが呼んだ友人たちが、ダイのドイツ初ステージ。渾身の想いを込めたライブは、集まった人たちの心に響き、皆が次のステージを待ち望みにし始めます。

バンドメンバーを探す旅に出る

二度目のステージを終えたダイは、バンドメンバーを探すためにクリスに別れを告げて町を離れ…。

バンドから解雇を言い渡されたばかりの小柄なベーシストの女性、偏屈で繊細で気に入らないとメンバーに水をかけて去るようなポーランド人ピアニスト、技術はあるが凡庸なフランス人ドラマーと出会い、ついにバンドは初ライブへ。

しかし、初ライブの結果は悲惨なものに。1時間のライブで客の6割は帰り、次のライブの予定も立たない。そんな時に、「今からツアーに出る!」と言う謎のドライバーが現れ…!

未来からの回想シーンがアツい!

単行本では本編で出会った人たちのその後が描かれていて、登場人物が過去を振り返りながらダイのことを語ってくれます。未来から見た過去にあたる現在が、今も彼らにとって愛おしい日々であったことが確かに伝わり、バンド解散に至るまでの道のりも気にかかりますね~。

BLUE GIANT SUPREMEの魅力はここ!

叶えたい夢があるけど、現実はなかなかうまくいかない。

それでも諦めきれない。

もがきつづけるすべての人にお勧めしたい名作。

きっとあなたの夢を一緒に支えてくれるはずです!