美大受験に奮闘する高校生たちの青春群像劇を描くアニメ『ブルーピリオド』。前回の第7話ラストではついに主人公・八虎の本命、東京藝大の一次試験へと物語が突入しましたね。
様々な葛藤と苦悩を乗り越えた美大受験もいよいよ佳境。今回の記事ではますます混沌としていく美大受験本番を引き続き描くアニメ第8~10話をレビューしていきましょう!原作マンガとの表現の違いにも注目しつつ、物語を振り返っていきたいと思います!
目次
- 第8話『脳汁プシャー』いざ一次試験!想定外のトラブルを乗り越えて
- 第9話『さまようナイフ』休む間もなく二次試験…龍二との衝突、そして海へ
- 第10話『俺たちの青い色』互いの全てを曝け出し、二人はそれぞれ別の道へ
- 八虎、最後の最後で絶体絶命のピンチ!?過酷な受験戦争の結末は
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第8話『脳汁プシャー』いざ一次試験!想定外のトラブルを乗り越えて
TVアニメ ブルーピリオド 第8話
MBS/TBS系全国28局ネット
“スーパーアニメイズム”枠
本日25時25分から放送されます✍️#ブルーピリオド pic.twitter.com/bq2xcbGFr8— 山口つばさ (@28_3) November 19, 2021
ついに突入した一次試験本番。開始直後の龍二の棄権という予想外の展開や、試験道具のアクシデントに見舞われつつもトラブルが逆に功を奏し、持てる力を出し尽くした八虎。しかしその後数日間、結果発表までの燃え尽き症候群には受験生皆が抗えないでいました。
悶々とした時間を過ごしながらも改めて自分の「凡人さ」に気付き、まだまだ自分には伸びしろがある事を八虎は自覚します。迎えた一次試験合格発表の日。大葉クラスの一次試験を突破した三人のメンバーの一人として、八虎も予備校へと無事姿を現したのでした。
受験本番の焦燥感あふれるシーンが描かれた第8話。原作も読んでいる方の中には、試験本番の表現がやはり全然違う!と感じた方も多いはず。実際に聞こえない分、試験会場の「音」に強くフォーカスが当たった原作。そして八虎の作品の「立体感」を紙面では不可能な映像で表現したアニメ。それぞれの強みを生かした表現の違いも楽しめる回でしたね。
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八虎の一次試験後の葛藤を丁寧に描いているのも今話アニメの特徴でしょう。原作ではこのシーンにはあまり見せの大ゴマも使われておらず、どちらかといえばその後の博物館見学に焦点が当たっていたため、このシーンは新鮮に見えた人も多いはず。主人公・八虎の心の機微を拾い上げる、アニメならではの切り取りが為された回でもあるように感じます。
第9話『さまようナイフ』休む間もなく二次試験…龍二との衝突、そして海へ
無事に一次試験を突破した桑名、橋田、そして八虎。一息を吐く間もなく、三人には次なる二次試験の壁が待ち構えています。残された僅かな時間で粛々と絵を描く中で、同じく肩を並べながら美大受験に挑んできた同級生・龍二の異変に八虎は気付くこととなります。
📺第9話ご視聴ありがとうございました📺
BS朝日での放送終了❗
AT-Xでは12月2日(木)21時00分より
第9話放送となります‼️
第10話「俺たちの青い色」は12月5日(日)23時00分より放送予定です✨https://t.co/pOccYIWIft
#ブルーピリオド pic.twitter.com/wMajhghn4t— 『ブルーピリオド』公式 🎨 TVアニメ放送中 (@blueperiod_PR) November 28, 2021
試験を放棄し、予備校にももう行かない、という選択をした龍二。しかしそんな彼の行動に、八虎はどこかやるせなさを感じてしまいます。自分の美術への思いや家族からの心ない言動に苦しむ龍二を前に、本当の意味で彼に向き合うことを決意する八虎。二次試験まで残り二日という時間の中で、二人は夜の海へと逃避行の旅に出ることとなったのでした。
龍二と八虎、二人の繊細で危うい均衡の上に成り立つ関係性を描いた本話。マンガでは言葉に名言し辛い二人の表情の描かれ方などが非常に印象的なエピソードですが、アニメでは随所に細かい背景や情景のカット割りが差し込まれ、マンガとはまた少し異なる独特の雰囲気で二人の空気感が表現されています。
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矢口八虎という主人公の、良い面でもあり悪い面でもある性格の本質を鋭く突いた龍二の言葉。しかしその殻を破る彼の勇気や、今まで自分が踏み出さなかった一歩を踏み出す彼の不安や恐れも同時に描かれた、物語の大きな転換点の一つとも言えるでしょう。
第10話『俺たちの青い色』互いの全てを曝け出し、二人はそれぞれ別の道へ
アニメ ブルーピリオド第10話
Netflix先行配信日です✍️https://t.co/Q5YCSUB9Ov#ブルーピリオド pic.twitter.com/xUHgKNPuOr— 山口つばさ (@28_3) November 27, 2021
二次試験まで残り二日という時間のない中、それでも彼を救うために龍二と二人夜の小田原の海まで来た八虎。寂れた民宿に泊まり、二人はお互いの本質や普段は心の底に隠している不安、赤裸々で綺麗ではない自分の感情をぽつぽつと零しながら、いろんな会話を交わしました。
何かが解決したわけではないけれど、それでもお互いの言葉で二人は今それぞれに、自分に必要なものを掴み取ることができた様子。そうして軽い気持ちでいざ二次試験へと挑んだ八虎ですが、試験会場へ向かう中突如として立ち上がれないほどの痛みに襲われます。受験のストレスがここに来てピークに達した八虎。試験を受けることができないかもしれない、という絶望の中で、第10話は終幕を迎えるのでした。
本エピソードの印象的な表現は、やはり随所に差し込まれる海や風の映像表現でしょう。紙面であるマンガではどうしても表現しきれない、自然現象による動的表現。それらがふんだんに盛り込まれ、ぽつぽつと互いの本音を開示する二人の空気感を彩っているのがとても印象的でしたね。
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純粋な友人と呼ぶには少しだけ不可思議な、八虎と龍二の関係性。お互いへの信頼にも似た感情を新たにそれぞれの道を歩み出した、彼らのこれから先の物語も気になる展開ともなっています。
八虎、最後の最後で絶体絶命のピンチ!?過酷な受験戦争の結末は
#ブルーピリオド × #ZONeエナジー
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一次試験を突破したかと思いきや、まだまだ今後の展開がどうなるか読めない八虎の美大受験。窮地に追いやられた彼の受験戦争の結末は、一体どうなってしまうのか。いよいよクライマックスへ向かう物語を、ぜひ最後まで見届けてもらえればと思います!