「テル」とは「ゲーム中に表れるプレイヤーの癖、兆し」を意味するカードゲーム「ポーカー」の専門用語。
ゲーム中に限らず、人は日常で表情や動作に「嬉しさ」や「怒り」等の感情を表わしている。
早坂ガブ先生によるクライムサスペンス『警眼ーケイガンー』では、主人公・恵比寿警(えびすけい)は犯罪者の「テル」を読み取り、事件を解決していくのだ。
あらすじと登場人物
警視庁と関わりのある政治家の息子を送検したことが理由で、南無阿弥陀仏の六字を指し警察の隠語である「死体」と揶揄される捜査第六課、通称「ロクジ」に飛ばされた女性刑部・大黒天音(おおぐろあまね)。
ロクジに所属しているのは天音を除いて刑事・恵比寿警(えびすけい)ただ一人。
ギャンブルが好きな上に好色な恵比寿。(しばし天音のやらしい妄想を浮かべるシーンが登場している)
そんな刑事らしからぬ態度の彼には先述した「テル」を読み取る能力があり、事件現場で通常では見つけ出せないであろう証拠を、ハッタリをかます「ブラファー」を演じることで関係者や犯人を動揺させて「テル」を出させ、そこから情報を収集し事件解決に導く。
その駆け引きが正にポーカーの対決さながらで、読んでいてスリルを味わえる。
しかしこの能力は恵比寿本人の意志に関わらず見えてしまう為、人の負の感情を嫌でも目にしてしまう厄介なものであった。
そもそも恵比寿はどうやってこの能力を手に入れたのだろうか?
恵比寿警の過去と現在
恵比寿はある事件で星型の穴の空いた1セントコインを口に入れられた遺体を目の当たりにし、突然過去の記憶がフラッシュバックする。
恵比寿の左額にある傷は過去に追っていた事件の「ラッキーペニー」という犯人に撃たれた時に出来たもので、撃たれた日の詳細な記憶を喪ったと同時に能力を得たという。
「ラッキーペニー」について覚えていることは、殺人についてコーディネートする「殺人コンサルト」であり、相談に乗った際の条件として遺体にコインを入れる様に指示するということ。
次々と起こる事件に「ラッキーペニー」が関わっていることが発覚し恵比寿は再び犯人を追うこととなる。
過去の回想シーンから、恵比寿は大事な人の命をラッキーペニーによって奪われたのだろうと推測できる。その事件が原因で、恵比寿は「ロクジ」で文字通り死体の様に生きる気力を喪っていたのではないだろうか。
しかし、様々な事件を解決していく中で天音を始めとする鑑識の成島多聞(なるしまたもん)や、
ハッカーの女子高生・宇賀神真姫(うがじんまひめ)といった仲間も増えていく。
「テル」を見なくても気心の知れた信頼出来る人がいることで、恵比寿は再び「ロクジ」という死体から人間として生き返り犯人に辿り着くに違いない。
「ラッキーペニー」との決着の日が待ち遠しい作品である。
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ハッタリ咬まして犯人を炙り出せ!
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