『野良猫と便利屋』は、自殺を試みた中年男性・柴と、それを助けた青年・玄野(くろの)が「便利屋」という仕事を通じてさまざまな人々に出会うヒューマンドラマです。
不登校やパワハラなど現代の社会問題について、そっと違う視点を送ってくれるような作品なので、組織や人間関係で悩む人に特におすすめです!
無職の中年男性の勇気
自殺しようとビルから飛び降りようとしたものの、恐怖に駆られ誰かに助けを求めていた柴。その彼の前あらわれ助けてくれた玄野に感謝したものの、その玄野からはお金を請求されます。玄野はネコノテという全国にチェーン展開する便利屋に勤めていて、仕事として柴を助けたのでした。
柴は再就職先を探し始めますが、年齢もあってなかなか見つかりません。そんな時、再び玄野と便利屋の仕事に関わります。
探し物を手伝った時に依頼人にから送られた感謝の言葉が柴の心に響き、柴は玄野に便利屋で働きたい、と訴えるのでした。
数回会っただけの人に「仕事させて欲しい」って頭を下げることって、なかなかできないですよね。しかも相手は自分よりだいぶ年下です。いつでもやり直せるって言ってくれるようで、この行動には勇気をもらいます。
いろんな選択肢があっていい
便利屋に持ち込まれる依頼もさまざま。誰でもできそうな簡単な仕事の裏には、パワハラと言われることを恐れる上司の不安や、地域から仲間外れにされることを怖がる夫婦の姿がありました。
時代が大きく動き、常識や倫理観も昔とはだいぶ変わってきました。たとえば学校は絶対に行かないといけないものなのでしょうか。
文部科学省の2018年度の調査で、不登校の子どもの数が16万人を越えたことが報告されています。2019年、文部科学省からは、不登校児童生徒への基本的な考え方としてこのような通知がなされました。
不登校児童生徒への支援は,「学校に登校する」という結果のみを目標にするのではなく,児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて,社会的に自立することを目指す必要があること。
学校に行くことが目的だった時代から、社会的に自立することが目的の時代に変わってきています。現代では、ユーチューバーやEスポーツみたいに、昔はなかった職業も増えましたよね。
本作は、便利屋という仕事と人を通じ、世界の多様性への変化とそれを受け入れる寛容性の必要も描きます。
玄野の過去とは
19歳の玄野は観察力が鋭く、人の心の機微に気づける青年です。誰よりも優しい行動ができるのに、人助けなんて無意味だとも考えています。
言動が一致しない玄野のことを柴は気遣います。子どもの頃に困ってる人を助けたいと思っていた玄野は、どうして変わってしまったんでしょう。
そもそも「人を助ける」ってどういうことでしょうか。便利屋として働く二人を通じて、その答えが見つかるかもしれません。
😆自分にとって最良の選択してますか?
もともと決まっていることだと、あんまり考えることなく従ってしまうことってありませんか。本書を読んでいると、自分の人生のための自分に合った選択肢を考えてみたくなります。
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