来年完結というニュースを見て、既刊18巻まで一気読みしました。歴史ものであり、SFでもあり、恋愛漫画でもあり。人間の生々しさやえぐみもリアルに感じ取れます。情報量が多い。 ここまでジェンダーを真っ向から扱う作品だということを読むまで知らなかったのですが、2000年代初頭からこの作品が存在していたことは、国内の漫画表現における救いでもあると思います。 作者のリテラシーが高いだけでなく、普遍的な愛につ... 大奥 fLike icon 0
家族にはそれぞれ、小さな呪いだったり緩やかな縛りがあって、外に出ることでそれを自覚することも多々あると思う。ある時不意に、親も同じ人間だったのだと気付いたり。 毎巻いろいろなことが起きて賑やかだけど、ぜひ7巻まで一気読みしてほしい。前提が崩れ落ちるから。 凪のお暇 fLike icon 0
社会にうまく馴染めなかったOL カナコが、ブラック企業を辞めて殺し屋に転職したら才能が開花するところから物語は始まります。楽しい殺し屋生活と思いきや、三巻で物語が動き出し、明るい絵柄に反して背筋がゾクっとする展開に。かなり奇妙な読後感を覚えました。 これからシリアスなサスペンス展開になるのか、ラブはどこまであるのか、目が離せません! 幸せカナコの殺し屋生活 fLike icon 0
田舎から上京して進学校に通う女の子と、その友人や家族との物語。主人公は割と天然なのだけど、そこに逃げていないというか、その都度客観視して反省したり学習したりして前進していくところにリアリティを感じる。友情の築き方も具体性があって、つい自分の高校時代に想いを馳せてしまう。ボーイミーツガールの要素もあり、少しずつ気持ちが募っていくのも微笑ましい。主人公の親戚のジェンダーに対する周りの受け止め方も素敵。 スキップとローファー fLike icon 2
岡山藩主が参勤交代のために江戸に向かう旅路を描いた作品。破天荒な藩主と、彼との関わりを通して成長する2人の若者が物語の主軸です。 正直、時代物ということもあり人物の識別が難しく、しばらく読み進められなかったのですが、1巻の半分辺りで顔と名前が一致し出してから抜群に面白くなるので、ぜひともそこまでは粘って欲しいところ。 また、4巻の最後の見開きはシンプルながら読書体験として本当に素晴らしいので、... つらつらわらじ fLike icon 2
「恋するワンピース3巻の好きなところ」 この巻からパロディの中にさらにパロディ作品が現れるという荒技が繰り出され、パワーワード連発です。作中のパロディ版もぜひ読みたい… 恋するワンピース fLike icon 0
キラキラネームならぬ「ワンピースネーム」を持つ高校生たちの日常を描いたスピンオフ作品。普通の学園生活が始まるかと思いきや、とある人物の尋常でないワンピース愛によって、とてつもなく賑やかな日々をおくることに。 一見出落ちの設定に見えますが、作者の原作の読み込みが徹底していて、大小入り混じったワンピネタが次々と出てきます。 原作の『ワンピース』を2年後編くらいまで熱心に読んでおり、以降あまり追えて... 恋するワンピース fLike icon 0
文字通り、ギャルと恐竜の話。どういう作品世界なのかよくわからないけど、説明がなくても、まあいいか、となる。ギャルの気の良さとおおらかさが伝播してくるのかもしれない。恐竜が、特に役に立たなくても存在を肯定され、受け入れられているのが心地よいです。 ギャルと恐竜 fLike icon 2
『ACCA13区監察課』の作品世界を舞台にした新作。オノ先生の描く人物は、シンプルな線なのに独特の色気が漂っていてすてきです。今後、ACCAシリーズの人々と直接交わるのか、交わらないのか、まったくわかりませんが、それを抜きにしても単体で面白く、続きが気になる作品です。 BADON fLike icon 0
あの名作少女漫画『君に届け』の、まさかのスピンオフ。というか、ほぼ続編です。 主人公は爽子に代わり、大学生になったくるみちゃん。かつてはヒール役だったとは思えないほど、超ピュア。相手役の男の子が余裕のあるイケメンで、美男美女の王道なのも良い!高校生編よりすこしだけ大人な雰囲気もあり、ニヤニヤします。 オムニバスとか、群像劇で脇役にスポットが当たる話が好きな人は、もう本当にたまらないと思います! 君に届け番外編~運命の人~ fLike icon 4
森本先生の描くイケメンはいつも惚れ惚れするほど美しいのですが、こちらの作品の若君も、例に漏れず最高です。また、イケメンだけでなく振り切った個性派のお顔も出てくるので、この世とは漫画の世界でも不公平よな…とつい思ってしまいます。 お話はタイムスリップものですが、どちらかの時代のだれかが悲しむ運命を全力で避けようと奮闘していく様子が伝わってきます。まだまだ結末がどうなるかわかりませんが、全員がハッピー... アシガール fLike icon 2
女子高生が御曹司に見初められる年の差恋愛もの、という王道…のはずが、読んでみるとまったく王道感がない! 特にヒーローへのときめき成分が非常に少なく、残念なイケメン道を歩む日々を見守ることに…少女マンガなのに! 2人を待ち受ける障害など、話の構造もベタなのですが、各キャラクターがとても個性的で毎度一筋縄ではいかず、新鮮な気持ちで読めます。 ギャグセンスも高く、ヒロインの揚げ足取りや照れ隠しな... 高嶺と花 fLike icon 0
地獄を舞台にしたお仕事コメディ。地獄だけでなく神話や民話、歴史上の人物などをモデルにしたキャラクターや、動物がたくさん出てきます。 作者が日本画専攻出身とのことで、画風やカラーの彩色にも独特の魅力があり、一枚絵をじっくり見るのも楽しい! 一人一人のキャラクターを大切にしている作品で、何巻も前にちょこっと出てきた人が忘れた頃に再登場したりするところに愛を感じます。 鬼灯の冷徹 fLike icon 1
ラブコメでありギャグであり、漫画家の知識も含んだお仕事漫画でもあり。とにかく賑やかで、じめっとした悪意も出てこない、明るく健全に読める作品です。 固定のカップルと想定される人たちが数組いるものの、すれ違いばかりで遅々として関係が進まない!とじれったい気持ちでしたが、最近は徐々に心境の変化が見えてくる人物もいて、今後の展開に目が離せません。 感情移入するというよりは、外野から推しを応援するような... 月刊少女野崎くん fLike icon 0
質屋コメディであり、宝石をめぐる陰謀をあばくミステリーでもあり…とにかく要素が多いのですが、質屋に訪れる人々の人間模様から宝石にまつわるエピソードまで、どこを切り取っても面白いです。 テーマ的にはそんなに明るくないしシリアス寄りなのに、どこか笑える場面ばかりで、作者の「読ませる」スキルの高さを感じます。続きをいつも楽しみにしています。 七つ屋志のぶの宝石匣 fLike icon 1
金髪のインテリヤクザ 新田のもとに、ある日突然エスパー少女のヒナが現れ、訳もわからず同居することに。常識のまったく通用しないヒナに日々振り回される新田ですが、ふたりは徐々に信頼関係を構築していきます。 ギャグとしてかなり秀逸な作品ですが、破天荒なヒナが少しずつ成長し、世界を広げていく様子を保護者目線で見守るのもまた一興。周りの人々のエピソードもバラエティに富んでいて、飽きません。 作品内で3... ヒナまつり fLike icon 0
トリマニアは、背中に翼の生えた鳥人間たちの国。 日本から逃げるように留学に来た女子大生と、そこで出会ったトリマニア人たちとのお話。 翼が生えていたって、空が飛べたって、全然自由じゃなくて、不器用な鳥人間たち。ウェットな状況も飄々と描かれているので重たい印象はないけれど、いざリアルに自分に置き換えると結構しんどいよな…とも。 全体的にせつないんですが、三角関係に苦しんだことのある人には、特にグッ... トリマニア fLike icon 1
ほのぼの動物マンガかと思いきや、中身はゴリッゴリの社会派です。90年代半ばに描かれ子供向けにアニメ化もされましたが、働き方への疑問やジェンダー論、個々の幸福の追求とは…といった現代にも通じるテーマも多く、びっくりするほど古さを感じません。 社会に対する本質的な問いかけが、動物の形を借りることでユーモラスに描かれています。 バケツでごはん fLike icon 4
竜、冒険、王城の秘密、寮生活に騎士の恋… 王道ファンタジーかつ学園ものの要素もぎっしり詰まっているのに、常に新しくて、読み手をいつもドキドキさせてくれる良作。 主人公は片田舎の領主の息子。恋をした相手を救うため、その地に眠っている火竜と渡り合うことから物語は始まります。冒険ファンタジーものかな?と思いきや、火竜との戦いは意外とあっさり終わり、その後ガラリと展開が変わっていきます。 とはいえ、い... Landreaall fLike icon 4
考えていることがすべてテレパシーで周りに伝わってしまう特異体質の「サトラレ」の女子高生と、彼女自身がサトラレだと本人に「悟られないように」全力を尽くす人々との群像劇。 かつてドラマにもなった佐藤マコトによる『サトラレ』の世界のルールを踏襲した、まったく別の作品です。 主人公自身がサトラレだと気づかずに暮らせるように立ち回る人、いつかは本人に告知をすべきだと考える人、突き放したフリをして心の中... サトラレ~嘘つきたちの憂鬱~ fLike icon 5
すぐ死ぬ吸血鬼とヘタレマッチョなハンター、彼らを取り巻く個性豊かな面々が繰り広げる、テンポの良いギャグ・コメディ。時事ネタにも頼っていないので、いつ読み返しても笑える。 こんなに楽しい日々なのに、吸血鬼と人間との寿命の違いによりいつか訪れる別れを思うと、切なくなる。どうかロナルド達の末代まで、吸血鬼たちと共におもしろおかしく暮らしてほしいと願うばかり。 吸血鬼すぐ死ぬ fLike icon 0
横浜出身の高校生魔女が青森でホームステイ。 ゆったりしているけれど、生活の描写が丁寧だったり、次々と魔女に関するひみつが紐解かれていくので、読後の満足度が高いです。時々出てくる津軽弁が全然わからん(笑) ふらいんぐうぃっち fLike icon 0