【2021年夏のスポーツマンガ特集】バスケットボールマンガ8選 リングがあればそこは試合会場!どこでもバスケを楽しもう!

2021年夏、待ちに待ったスポーツの祭典が遂に始まりました!アスリートやスター選手の活躍に熱狂し、強い感動と同時に新しい世界の懸け橋となってくれるスポーツ!がむしゃらに打ち込んで、唯一無二の大切なモノを得た経験に繋がっているスポーツ!

今回、著者がフィーチャーしたい夏のスポーツは、ずばり、バスケットボール

あひるの空

応援してよし、プレーしてよし、サポートしてよしの様々な関わり方ができるスポーツを普段よりちょっと身近に感じつつ、ただただ純粋にスポーツがもたらしてくれる多大な恩恵を全身で感じたくなる、そんな今だからこそ読んで欲しい!

本記事では、2021年7月15日に発表された「2021年夏 スポーツを100倍楽しむマンガ100選」に選書された作品を中心に、アルライターがこの夏オススメのスポーツマンガをご紹介させていただきます!

今回のスポーツマンガ特集では、バスケットボールをテーマに、レジェンド的な作品から、新進気鋭のニューウェーブまでバスケマンガ8作品を厳選しました!

選んだ人、そふえ。ティーン時代を『スラムダンク』と共に過ごしたママライター。学習マンガが大好き!スポーツを通して育まれる、フェアプレイの精神が実社会に根付いてほしい!そんな思いで、選書しました!

🏀目次~読みたい作品まで一気にジャンプできます🏀

🏀『SLAM DUNK』

🏀『リアル』

🏀『あひるの空』

🏀『黒子のバスケ』

🏀『DEAR BOYS』

🏀『Harlem Beat』

🏀『ダッシュ勝平』

🏀『B-TRASH!!』


空前のバスケブームの火付け役となった伝説のバスケマンガといえば『スラムダンク』を思い浮かべる方がほとんどではないでしょうか。

不良高校生だった主人公・桜木花道が、一目惚れした赤木晴子の勧めでバスケ部に入部します。素質はあるものの初心者の桜木が予想外のプレーで周囲を驚かせつつ、リーダーの赤木やチームメイトと共に全国制覇を目指し、バスケットマンとして成長していく物語です。

高校からバスケットを始めた初心者がいきなりスーパープレーができるわけでもなく、「リバウンド」という一見地味で華のないプレーを磨くことで、チームの中で重要なポジションを得ていくという、現実的なストーリー展開をベースにしています。スピード感のあるバスケットの試合特有の一分一秒の攻防に緊張感を感じつつ、選手たちの息遣い、一瞬の目配せ、コートを走り回る効果音一つ一つに目を奪われ、マンガを読んでいるのに目の前で試合が行われているような躍動感を感じられる作品です。

2004年に総発行部数が1億冊を突破したことを機に始まった「スラムダンク奨学金」では、“高校では終われない、君へ。”のキャッチフレーズを掲げ、高校を卒業し、世界で経験を積みたいと希望する学生を支援されています。

『スラムダンク』という作品が長く深く人々の心に残り続け、バスケットボールそのものの価値や魅力を高めてくれているんだなと感じます。


車いすバスケをテーマにした3人の男たちが現実という壁に立ち向かう姿を描いたスポーツマンガ。病気や事故をきっかけに車椅子生活になった若者の「リアル」な物語。

スラムダンクの著者、井上雄彦先生が車いすバスケというスポーツを最大限に活用しながら、人間くさい男たちの心情や葛藤を丁寧に表現しています。車いすバスケが「コートの上の格闘技」とも呼ばれる裏側には、思春期に突如動けなくなった若者たちの心の叫びや辛い経験を乗り越えた強さが垣間見えているからかもしれません。

車いすバスケは障害の程度によってクラス分けされ、コート上の5人の持ち点が14点以内というルールがある中、健常者に近い4.5ポイントの戸川と、腹筋も背筋も使えない1.0ポイントの高橋という2人のプレイヤーがそれぞれの障害と向き合いながら、バスケに打ち込んでいきます。ルールの中で最大限プレイヤーを活かすために、役割をパズルのように組み合わせていく車いすバスケの競技としての面白さも魅力の一つです。


バスケットボールプレイヤーとしては致命的な小柄な体格の車谷 空(くるまたに そら)。

あひるの空

身長を理由にスタメンに選ばれることのなかった空は、高校バスケ部に期待を膨らませて九頭龍高校、通称クズ高に入学しますが、そのバスケ部は機能停止状態。とてもバスケを真剣に取り組める環境ではない中、「バスケがしたい!」という気持ち一心にバスケを諦めていた双子とその仲間達と共に、最底辺から全国を目指す高校バスケットボールマンガです。

あひるの空

身長のハンデを乗り越えるために、3ポイントシュートや低い姿勢のドライブ、スピードなどを武器に、自分よりも大きな選手たちと渡り合う空はまさに王道の主人公。人一倍努力して、新しい技術を習得することにも貪欲で、どんなに劣勢な状況でも決してあきらめず前を向く空の姿勢に、勇気づけられた人は多いはず。

あひるの空

空を中心にまとまっていくバスケ部ですが、どんなスタープレイヤーがいても、他者を圧倒するスペシャルな技があってもチームプレーのバスケの世界で、活動開始して間もないチームでは、なかなか試合に勝てません。そんなある意味、ミラクルの起らない現実的なストーリー展開に共感を感じつつ、この作品が試合結果にとらわれず、メンバーの成長や彼らの高校生活そのものを丁寧に描いているんだという事実にたどり着きます。

あひるの空

バスケと共に人間ドラマが凝縮された、まさにニューウェーブともいえる作品『あひるの空』の名シーンはこちらの記事でも紹介されています!


高校バスケを舞台に影の薄い主人公黒子とその相棒の火神がキセキの世代と呼ばれる天才たちに立ち向かう熱い青春バスケマンガ。

すごい必殺技やゾーンに入りまくりのスーパープレーに度肝を抜く派手なシーンとは裏腹に、根底にあるテーマは主人公の黒子がチームメンバーのいいところを最大限に引き出すクッション役となり、チームの強さが掛け合わさるチームプレーの面白さを描いていると思います。

影が薄いことが必殺技という、意外すぎる特技をトコトン磨いて職人技にしている黒子は、自分なりの哲学と理論で影を薄くする努力をしてきました。どんな意外性のあることでも、突き詰めることができればだれにも負けない武器になるというメッセージを感じる作品です。


バスケの名門校・天童寺から瑞穂に転校してきた主人公の哀川和彦が過去の暴力事件により廃部寸前だった瑞穂バスケ部への入部を希望します。175cmの身長でダンクを決める哀川の実力と、バスケにかける情熱で活動を再開した男子バスケ部で、インターハイへ出場し全国制覇を目指していく物語。

DEAR BOYS ACT II

スター選手オンパレードの本作品では、「とにかくバスケが楽しい!」「もっと上へ!上へ!」という雰囲気があり、技術の高いプレイヤーが犇めき合う試合シーンに「こんなふうにプレイできたらどんなに心躍るだろう!」と、バスケのカッコよさに存分に浸りながら読み進める方が多いのではないでしょうか。

DEAR BOYS ACT II

ストーリーとしては王道中の王道、インターハイ出場と全国制覇を目指す物語で、ライバル校との1点を争う攻防に胸を熱くし、共する時間が増えれば増えるほどチームが団結し、言いたいことが言い合える仲間になっていく…。プレーのカッコよさと純粋にバスケを楽しむ爽快感がたまらない熱い青春マンガとなっています。

DEAR BOYS ACT II

何をしてもパッとしなかった主人公の成瀬徹がストリートバスケに出会ったことで、バスケットボールの楽しさに目覚め、幼馴染の楠田みずきらとともにチームを作り、バスケットボールの世界へのめりこんでいく物語。

ストリートバスケに始まり、高校の公式戦、そしてインターハイといった、「バスケはどこでやっても、年齢問わずだれとでも楽しめるんだ!」というバスケが持つスポーツとしての手軽さと楽しさを全面に押し出した作品です。

ストリートバスケに裏バスケ(賭け3on3)など、高校の部活動の枠を超えて、様々な「バスケ」を題材にしているところが他のバスケマンガにない特徴と言えそうです。

高校時代の煌めくような一瞬を懸命にバスケに捧げる高校生たちの笑いあり、感動あり、恋愛ありの青春の1ページのような瞬間がギュウギュウに詰まった作品です。


純白のパンティが大好きな主人公の坂本勝平が、コーチである夏かおりの純白のパンティを見てバスケットボール部に入部を決意する、おちゃらけコメディマンガ。 名プレイヤーが揃いながらも決め手に欠けていた青林高校バスケットボール部を、ずば抜けた身体能力と根性で勝利に導いていく恋あり、笑いあり、涙ありの物語です。

勝平は自由奔放でいつも脳内お花畑。しかも常にパンティのことしか考えていません。次々に編み出される必殺技がどれも予想できないものばかりで、ギャグマンガとしても楽しめます。勝平の子どものように小さな身長からも、日本一有名な5歳児ク〇ヨン〇ちゃんを彷彿とさせます。

この作品のもう一つの面白いポイントは最初はバスケマンガだったのが→卓球マンガ→フェンシングマンガ・・・と、どんどんフィーチャーしているスポーツが変わっていくこと!こんな変幻自在なスポーツマンガがかつてあったのでしょうか⁉なぜほかのスポーツをすることになるのか、その奇想天外な理由も見どころの一つです。


トラッシュトーク(悪口)が止まらない悪ガキ代表のような主人公・嵐矢平人(あらしやへいと)と、 幼馴染のかつてのチームメイト・秋信優(あきのぶゆう)が、別々の高校でインターハイを目指す物語。

B-TRASH!!

主人公の平人は口から生まれたのかな?と思うくらいよくしゃべります。そして歯に衣着せないマシンガン悪口に最初はびっくりするでしょう。

B-TRASH!!


B-TRASH!!

すごく勝ちにこだわりを見せるものも、平人の胸の内はあまり語られることがなく、何を考えているのか全く読めません。平人の同級生で一年の水堂竜士(みずどう りゅうし)も技術はあるのにメンタルが弱い一面があり、しかも秘密主義。2人とも「個人プレー」が目立つ厄介な新入生といった感じです。

B-TRASH!!

対する2年・3年のチームメイトは、「チームプレー」を大切にし、チームとしての成長を重んじるスタイル。対照的なプレースタイルの彼らがどのように成長していくのか、まだまだストーリーの骨格や底が見えない作品です!

インターハイのその先へ!

2016年から始まった国内男子プロバスケットボールリーグ「B.LEAGUE(Bリーグ)」。従来の実業団を中心としたリーグから、地域密着型のクラブチームも混在する統一リーグが発足してまだ間もない日本では、世間的なバスケ人気とは裏腹に国内のプロリーグで活躍してスター選手になってNBAに移籍する!なんて野球のような将来ビジョンがまだまだないように思います。

バスケットボールの本場アメリカで、八村塁選手のように海外の大学に進学し、そのままNBAで活躍するというスター街道もあるものの、その道は最上級に険しく誰もが目指せるルートではないでしょう。

マンガの題材となる年代も、高校のインターハイがメインでその後を描いた作品をあまり見かけないのも、日本のバスケットボール人気が高校で止まってしまい、高校卒業後の活躍の場に魅力を感じられないからかもしれません。

高校時代に捧げたバスケ熱をそのまま将来の夢に繋げるためにも、日本のバスケットボール界全体が発展していくことが「今」求められているのかもしれません。

あひるの空

🏀目次からもう一度読む🏀

スポーツマンガを味わいつくそう!

今回ご紹介させて頂いたスポーツマンガには一般社団法人マンガナイト主催のスポーツマンガ100選企画に選出された作品もご紹介されています。どんな作品が選ばれているか詳しく知りたい方はぜひこちらの記事もチェックしてみてくださいね⚾️⚽️🏐🎾🏀🏈🥊🏃‍♀️🤾‍♀️🏓🚴‍♂️🏸🏌️‍♀️

本記事は、競技ジャンル別にアルライターオススメのスポーツマンガ作品をご紹介する「2021年夏のスポーツマンガ特集」の一本として掲載されています。熱量が世界レベルの素晴らしきスポーツマンガの魅力を味わい尽くしましょう!