小さい者が大きい者を倒す姿に憧れませんか?
「柔よく、剛を制す」という言葉にもあるように、日本人はそういったシーンが大好きな印象があります。きっと自分自身を小さい選手に見立てて、大きな相手を倒すその姿に快感を覚えるのでしょう。
今回はそんな身長のハンデを抱えながらも、第一線の舞台で輝くキャラクター達をアルでコマ投稿可能な作品から厳選してご紹介していきます。
コンプレックスをバネに成長していく姿を一緒に見ていきましょう。
1 『あひるの空』車谷空
まずご紹介するのは『あひるの空』より主人公の車谷空です。
バスケットボールというスポーツに置いて身長が低い、ということは相当なハンデであることは誰もが想像するところでしょう。
事実、バスケットボールというスポーツを選択する選手は高身長の選手が多く存在します。
そんな中、空の身長はたった149.22センチです。この記事を読んでいるあなたのほうが大きいのではないでしょうか。
それでも空は前向きです。小さくても、飛べる。彼はそのことを信じて疑っていません。あまりにも純粋でまっすぐなのです。
空の武器は、正確無比なコントロールを誇るスリーポイントシュート。彼の翼、とっておきの飛び道具です。1つの武器を磨き上げることで、身長のハンデを覆すチームに欠かせない存在となっているのです。
”逃げないカッコよさ”
空は自分が「身長が低い」という事実に逃げていません。むしろそれを正面から受け止めて、自分の出来ることのレベルを最大限まで昇華しています。
その結果が相手チームにとって脅威の、驚くべき成功率を誇るスリーポイントシュートになって現れています。
逃げずに自分が戦える武器を磨き上げ続けることの大切さを、車谷空から教えて貰っている気がしますね。
2『少女ファイト』 伊丹志乃
続いては『少女ファイト』より伊丹志乃です。祖父がヤクザの親分で、中学時代は度々試合中にヤラセ疑惑をかけられていたという異色な経歴を持つ伊丹。そんな事情もあって、高校では地元を離れ、縁もゆかりもない土地でバレーをすることを決めた、バレーで結果を出すことに必死で、あまり周囲と迎合しようとしないプライドの塊のようなプレーヤーでした。
身長が低いというハンデを、バレーの技術と抜群の運動神経でカバーし、黒曜谷高校ではセッターとして活躍していました。
ところがある日、チームの監督から守備専門のポジション『リベロ』をやって欲しい、と依頼されます。
監督からの突然の告知に、理由など伊丹の耳に入ってくる筈もありません。
本当に自分がやりたいポジションであるセッターでいることを身長のせいで否定されたと思い、ショックを受ける伊丹。
着たい服と自分が似合う服が違う辛さ、誰しも経験があるのではないでしょうか。
それでも、自分の気持ちに折り合いをつけリベロというポジションを受け入れることに決めた伊丹。
作中での彼女の成長ぶりの描かれ方に、現実を受け入れて新しいことにチャレンジすることで、新しい発見が沢山見つかることってあるんだよな、ということをしみじみと感じます。
周囲の雑音もなんのその。自分の心を決めるのは、いつだって自分なのです。
3『ランウェイで笑って』藤戸千雪
身長がものを言うのはスポーツの世界だけではありません。
パリコレモデルを目指す『ランウェイで笑って』のヒロイン、藤戸千雪は身長が小学校4年生の時の158センチのまま、1cmも伸びることなく止まってしまいました。
海外では175cm超えが当たり前と言われているモデルの世界に置いて、158cmというその身長は圧倒的なハンデとなります。いや、ハンデどころか、スタートラインにすら立たせて貰えない可能性が圧倒的に高いのです。
普通なら、ここで諦めてもおかしくないのです。自分の身体が現状のルールに合っていないのだから。
事実、『身長』というどうしようもない現実に直面し何度も葛藤し、挫折しそうになる千雪。自分が発した言葉にも戸惑い、悩み、苦しみます。
けれど、千雪は諦めません。誰がなんと言おうと、最終的に自分には無理、と決めるのは自分なのです。逆を言えば、自分がそう思わなければまだ無理じゃないのです。
夢を叶える為に、現状を打破する為に、千雪は身長のハンデを克服する為に奮闘します。その姿は、種目職種を問わず、同じような理由で苦しんでいる人に勇気を与えてくれます。
その結果、段々と自分が認められる場所が生まれます。周囲からの評価が、否定から次第に肯定へと変わっていく瞬間。
努力が報われるまでの暗いトンネルを抜けた瞬間、すべての苦労は霧散します。ただ、ここまで耐えられる人間が果たしてどれだけいることでしょう。
スタートラインが出遅れているからこそ、勝たないと誰にも評価してもらえない。千雪は誰よりも厳しく自分を評価をしています。努力を証明する為には、人の視界に入る場所まで勝ち上がらなければならないのです。
【身長が低い】が諦める理由にはならなかった人達
人は、何かを諦める時、様々な理由をつけたがります。自分には才能が無かった。自分よりそれが上手な人間がいっぱい居た。忙しくてやる時間が無かった。もう他の人がやっていて手遅れだと思った。体格に恵まれていなかった。
上記で紹介してきたキャラクター達は、そんな様々な「それ」が諦める理由にならなかった人達です。
日本人で初めてNBAの舞台に上がった田臥勇太選手は身長173cmです。そしてNBA選手の平均身長は198cmです。
世界最高峰のサッカー選手、リオネル・メッシ選手は身長170cmです。メッシは幼い頃に成長ホルモンの異常の病気を抱え、当時、同世代の他の選手よりも体格には全く恵まれてはいませんでした。
体格に恵まれていなくても、プロの世界で活躍する選手は沢山います。皆、その胸に大きな志を持って自身の抱えるハンデを克服した尊敬すべきアスリート達です。
そんな尊敬すべきキャラクター達を追いかけるように、作品を読んでみるのもマンガの楽しい読み方の1つではないでしょうか。もしかしたら、自分もあの人達のように凄い世界に行けるかも知れない。そう思えるような、魂揺さぶるアツい作品に触れてみませんか?
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