健康で文化的な最低限度の生活

柏木ハルコ(作者)

既刊8巻

新卒公務員の義経えみるが配属されたのは福祉事務所。えみるはここでケースワーカーという生活保護に関わる仕事に就くことになったのだが、そこで生活に困窮した人々の暮らしを目の当たりにして――新聞メディアはもちろん、現職のケースワーカー、医療、福祉関係者の方も注目する本格派ドラマ![生活保護]に向き合う新米ケースワーカーたちの奮闘劇、開幕!
新刊情報
最新刊 8巻
2019年06月28日

9巻 (電子書籍)

2020年04月24日発売(アルの予想)

3行でわかる健康で文化的な最低限度の生活

新卒公務員の主人公えみるが、生活保護に関わる仕事であるケースワーカーになり、様々な受給者とのやり取りをする話。

どうしても重苦しい雰囲気になってしまうテーマではあるけど、膨大な取材とともに描かれており作者の真剣さが伝わる。

誰も悪者として描かれないが、社会の問題が解決されてスカッとするマンガでもない。決して目をそむけてはいけない現実がそこにある。

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健康で文化的な最低限度の生活の記事

『健康で文化的な最低限度の生活』人の暮らしに寄り添い話を聞く仕事とは

手塚治虫文化賞第23回一般部門と第64回小学館漫画賞一般向け部門を受賞した『健康で文化的な最低限度の生活』は、新人ケースワーカー・義経えみるを通じた生活保護の実態を伝える話題作。2018年には吉岡里帆さん主演でドラマ化もされました。生活保護と無差別平等の原理生活保護って名前は聞いていても、どうなるともらえるのか具体的な条件をご存じでしょうか?収入やその人の資産や能力、家族やその他の救済制度が利用できるかを考慮し、生活保護が受給されるかどうかが決まります。特に重要なのは過去や生活困窮に至った原因は問われないということ。これを「無差別平等の原理」と呼びます。人の暮らしに寄りそう仕事いきなりの「死にます」宣言など、かなりハードな局面にも立たされるケースワーカー。まさか本気で死ぬわけがない、と思っていた人が本当に死んでしまった時、自分に何かできたんじゃないかという罪悪感に苛まれることもあります。不幸に慣れて立ち上がれなくなった人たちとは、どうやって対話をしていけばいいのでしょうか。大事なのは相手の話を聞くことだと、先輩ケースワーカーは言います。これって、仕事でも家族関係でも言えることですね。つい、自分の主張ばかりしてしまい、相手の言い分を聞かなかったり、聞いてもまったく受け入れなかったりしてしまうことってありますよね。逆に自分が怒りたくなる時も、だいたいは相手が話を聞いてくれない時です。「聞く」って言葉で言うより難しいですが、まずは「聞く時間」を取るところから始めてみるのもいいかもですね!誰かの身になるということ本作を読んでいて特に感じたのは、誰かの身になることの難しさです。本作には、夫の暴力に耐えかねて二人の子どもを抱えて離婚したシングルマザーさんが出てくるのですが、責任を感じて一生懸命働こうとしてるんですね。自責の念の強さから、心配するケースワーカーの行動すら、自分を監視しているように感じてしまっているのです。他にも、文字の読み書きができずにこれまで騙されつづけてきた人が、ケースワーカーに文字が読めないことを言わないようなケースも。文字が読めない自分を恥じ、それをケースワーカーに伝えなかったために手続きに不備が生じます。今、なんらかの事情で生活保護を必要としている人たちにも、もちろん尊厳があります。繊細な状態にある人々の暮らしを支えるケースワーカーさんたちの働きぶりにも頭が下がりますね。どんな人生を送りたいのか罪を償うかのように借金を返し続けていた人が、過払いしていたためにすでに借金を完済していたと気づいた時の表情がとても好きで。自分はどんな人生を生きたいのか、読み進めながら自分自身も考えさせられました。名前は知ってるけど、生活保護ってどんななのか、実際のところはなかなか分からないですよね。さまざまな人の生き様に触れられる名作なので、この機会にぜひ!

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