進撃の巨人

諫山創 / 著

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進撃の巨人の好きなところ

ただのよくあるグロテスクな復讐ストーリーかと思いきや、 登場人物のそれぞれの生い立ちや、置かれた環境、生まれた国、大義によって敵対する描写や、 悪魔と信じこんで殺意を抱く相手が、愚かさも含め本質的には皆同じ人間である事に気づいた時の、罪悪感との葛藤する様の表現が素晴らしいと思う。(月並みな表現だけど) 罪悪感を感じながら、殺す選択をしてしまう行動に人間らしさを感じた。(そうして良いということではなく) 世界もこの様な歴史を繰り返してきたけど、 大義と信じて破壊や人を殺めている人を糾弾する事に複雑な気持ちになった。 『何かを捨てる事が出来る人間は、大事なものを捨てる事ができる人』 という言葉がでてくるが、 登場人物には、 身近な人を殺した相手を殺す選択を捨てて欲しいと思った。 死んでいった仲間や、家族、その人達の生の意味、死の意味を問うこと、憎しみ、復讐心、それをどこかで捨てなければ、同じ事が繰り返えされ、『世界は残酷』になるんだと思った。 綺麗事を書いているが、 自分自身も全ての人もその様に何かを捨て切れず、 感情に飲まれる危うさを持つと思った。 ニコロの店での出来事のサシャの両親の場面がすごく印象的なので、ぜひ観てほしい。

2020年 12月 11日

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