おうちで死にたい ~自然で穏やかな最後の日々~

広田奈都美/著

おうちで死にたい ~自然で穏やかな最後の日々~の好きなところ

エドです。 人の生き死にをドラマチックに描いた作品はとても多いです。 というより、ほとんどそんな作品ばかりな気がします。 そんな中、 「おうちで死にたい〜自然で穏やかな最後の日々〜/広田奈都美」 では、「死」が等身大で描かれてます。 作者さんは現役の看護師さんです。 この作品は闘病する患者さん、それを支える家族さん、そして家族に寄り添う訪問看護師さんを題材にしてます。 日本は、とても「死」が遠い国だと思います。 しかし、生きていればいつかは死ぬものです。 そして、あたりまえですが「死」のすべてがドラマチックというわけではありません。 作中に 「人が亡くなるのって日常なのよ」 というセリフが出てきます。 実際にたくさんの患者さんとその家族さん、そして「死」を見てきた作者さんだからこそ出てくるセリフだと思います。 こんな方におすすめっ‼︎ 1.介護について知りたい方  ・患者さん・家族さんそれぞれの感情とその受け止め方に注目していただきたいです。  ・訪問看護というケースですが、知らないのと知っているのとでは、万が一の時の安心度が違います。  ・患者さんや家族さんが感じること、看取りについての考え方は十人十色だと知っていただきたいです。 2.介護をしている方  ・訪問看護を知らない方がいらっしゃれば知っていただきたいです。  ・そのほかのいろいろな手段の負担軽減方法や制度について知っていただきたいです。  ・家族だからできること、家族にしかできないことがあると知っていただきたいです。 3.闘病している方  ・家族としっかり話すきっかけにしていただきたいです。   (話している方は、再度お話しするきっかけになればうれしいです。)  ・このマンガ自体が支えになればうれしいです。 4.子ども  ・「死」について考えるきっかけにしてほしいです。  ・介護について考えるきっかけにしてほしいです。  ・生きることについて考えるきっかけにしてほしいです。 「死」って家族や友達に囲まれた病院のベットっていうのをイメージしてしまいます。 でも、実際はそんなことない。 全然知らない病院なんかじゃなくて「最後はおうちで死にたい。」という患者さんは多いと思います。 家族さんだって、患者さんの望みを叶えてあげたい。 でも、お金のことや自分たちの生活のこともあります。 患者さんの病状を1番に心配しないとって思って自己嫌悪に陥ったりして、家族さんだって一杯いっぱいです。 そこで、登場するのが訪問看護師さんです。 患者さんの病状の管理はもちろん、家族さんの精神面にもしっかり寄り添います。 そのほかにも、さまざまな国の制度などについて情報を提供したりして、多方面から「理想の看取り」を支援します。 介護の大変さは、やってみないとわかりません。 ぼくは介護の経験はありません。 でも、そのような機会が訪れたり、身近に介護をしている方がいらしゃったときのために、少しでも力になれるように心構えをしておこうと思います。 このマンガが、 「死」 「介護」 「生きること」 「人を支えること」 そのほか、様々なことについて考えるきっかけになって、前向きに生きる助けになればいいなと思います。

2020年 01月 05日

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