まおゆう魔王勇者 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」

石田あきら/著 橙乃ままれ/著 水玉螢之丞/著 toi8/著

まおゆう魔王勇者 「この我のものとなれ、勇者よ」「断る!」 の好きなところ

【勇者と魔王が経済学で世界を救う】 「問題解決が好き」 「難しい課題に現実的な手段で挑む物語が読みたい」 という人にめちゃんこオススメな作品です。 ーあらすじー ■とあるファンタジー的世界。勇者と魔王が1対1で向き合うところから物語はスタート。 ■「お前を倒せば世界は救われる」と言う勇者に対し、魔王は数値的データからその主張に反対します。 ■人間と魔族の戦争に依存した経済体制、飢饉や貧困、内乱の危機。それら現実的な問題に全てフタをしているのが「魔王を倒せば…」という甘い幻でした。 ■全て説明し終わった魔王は言います。「それでも世界を救おうというなら勇者よ、我と共に来い。魔王の勝ちでも勇者の勝ちでもない、その先の未来を見にいこう!」 ■こうして超チートコンビによる超現実的な世界救済の旅が始まりました。 主人公たちの「熱いハート」と「現実的な行動」のギャップが魅力です! 人生を前向きに生きている人にこそ響くと思います! ①熱いハートについて詳しく 基本の目的は「世界を救う」なのですが、魔王や勇者ならではの力はほぼ使いません。なぜならそれ使うと再現性がない=自分たちがいないとできない=スケールしないからです。 なので世界を救う方法は結構地味で、何年も時間がかかったりします。 それでも諦めないのは、ファンタジーらしい熱いハートがあるから。 「誰も見たことがない世界を、俺は見る」という野望が胸の奥で燃えているから。 やってることはめっちゃ合理的なのに、それを支えるモチベーションはとても感情的。だからこそファンタジーらしさが失われないのかもですね。 ②現実的な行動について詳しく 主人公たちの打ち手がとにかく現実的です。「経済マンガか?」みたいなことをします。 まず最初にやるのが「地方寒村の農業改革」で、具体的には「ノーフォーク農法の導入」です。勇者のやることじゃない。 それ以外にも新しい農作物を普及させたり、新しいビジネスモデルを豪商に提案したりと、八面六臂のビジネスマンぶり。 そういった急進的な行動には反発もつきものですが、それにもすごく現実的に対処していきます。広報活動&ロビー活動をして反対派を孤立させ、一方で軍備を整えて万が一に備える。 「壁があれば乗り越える。高いならばはしごを作る」という行動スタンスにヒリヒリします。 そんな感じで、ファンタジーらしくそれでいて現実的に世界を救おうとするお話です。 前向きな気分になりたい人におすすめ!

2019年 10月 29日

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