エマ

森薫/著

エマの好きなところ

【階級と家と人生と】 「ヴィクトリア朝時代のイギリスで、メイドと上流階級の男が道ならぬ恋をする」っていうだけで好きな人は前のめりで読んじゃいますね! 主人公はメイドのエマと、上流階級出身のウィリアム。ウィリアムがお世話になった家庭教師の先生を訪ねたさい、その同居人であるエマと出会います。 徐々に惹かれていく2人ですが、時代は階級制度が色濃く残るヴィクトリア朝。周囲の人々の思惑も絡み、恋路には暗雲が立ちこめます。 この作品で推したいのは、その時代への解像度の高さ! 人々の抱える思いとか、階級ごとの暮らしや文化とか、その時代独特の空気感とか、そういうものが紙面から匂い立つように溢れてきて、息をするたびにヴィクトリア朝の時代を感じます。(個人の感想) 重厚なのにとっても読みやすいのでおすすめの作品です!

2019年 09月 13日

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